喫茶店で食べる正統派メニューを自宅で(高山かづえさん「おうちでできるあのメニュー 純喫茶レシピ」より)
カフェではなく、喫茶店が恋しくなることがあります。
ビロードの赤いシートの椅子。
よく磨かれた古いカウンター。
年配のマスターが、サイフォンや、ネルドリップで淹れてくれる珈琲。
外から店内が見えにくいので、ふらりと入るには勇気がいるけれど、入ってしまえば、そこは楽園。
朝なら、分厚く切って、バターたっぷりのトーストとコーヒー。(横にサラダが超えてあれば、なお、ありがたし)
午後なら、お店で焼いたホットケーキ。
そして、お昼どきなら、喫茶店の王道メニュー、ナポリタン。
最近、お店によっては、炒めていないナポリタンが出てくることがあります。
以前、初めて入ったお店で、2軒続けてそんな目に遇いました。
茹でた麺に、ソースを絡めただけのパスタを「ナポリタン」と呼ぶなんて。
個人的な見解ですが、ナポリタンのキモは、焦がしたケチャップだと思うのです。
この本にで紹介されているナポリタンは、もちろん正統派。
具材、麺を「焼き付けるように」炒めるというの工程がちゃんとあります。
紹介されているレシピは、ナポリタンのほか、表紙のプリンアラモード(もちろん、プリンは硬め)、厚切りバタートースト、ミルクセーキ、フルーツサンドなどなど。
タマゴサンドにいたっては、関東で食される「卵サラダタイプ」と、関西で食される「厚焼き卵タイプ」が両方とも網羅されています。
最近流行している、お値段高めの食パンを入手した際、この本のレシピの通りにバタートーストを作ったところ、ひとくち食べて倒れるんじゃないかと思うほど、背徳の味がしました。
コロナ禍の霧が晴れ、またあちこちのお店を訪れるのを心待ちにしつつ。
いまは自宅で再現メニューに励みたいと思います。