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【司法試験予備試験】独学合格のための勉強法まとめ【2024年版】

割引あり

はじめに

この記事は、私が予備試験に合格するまでに試行錯誤した勉強法に加え、合格後に新たに様々な書籍を読み、他の合格者の方のお話を伺った経験をもとに、今から始めるならこうする、という勉強法を紹介するものです。
添削の利用は推奨していますが、それ以外の部分は独学を想定しています。
すべての方にベストな方法であるとは限りませんが、独学で勉強を始めようとしている方や進め方に迷われている方のヒントになれば幸いです。

※ 2023/12/23更新
2023年中に発売された書籍の情報や、50名以上の個別指導を通じて感じた躓きやすい共通のポイントを踏まえ、内容を大幅にアップデートしました。

私のプロフィールや実際の勉強期間、令和4年予備試験合格時の成績等は、以下の記事をご覧ください。

科目共通の勉強法

はじめに、科目共通の勉強法について解説します。

スケジュール

各科目の勉強スケジュールは、基礎インプット期論文演習期短答直前期口述直前期、及び全期間通じての記憶メンテナンスで構成され、このそれぞれの中で全科目終えることが、試験本番までの目標となります。

以下、各期間における具体的な勉強法を紹介していきます。

基礎インプット期

各科目における一番初めの段階が基礎インプット期です。ここでは以下の3つを目的として勉強を進めます。

  • 入門書による科目概観

  • メインテキストによる体系的知識の習得

  • 短答式過去問演習による知識の復習

入門書による科目概観
まず、薄い入門書を一冊通読することによって、各科目が対象とする法律の目的や全体のボリューム感を把握します。
いきなり細かい議論に入ろうとすると、全体のどこに位置づけられる話なのか分からなくなりがちです。そこで、初めに入門書で頭の中にラフな地図を作ることで、メインテキストを着実に読み進める準備を整えておきます。

また、法学部出身ではなく、法律の勉強そのものが初めてという方の場合は、法学入門のような書籍を一冊読んでおけると、そもそもこれから何を学ぶのか、という点が明確になり勉強しやすくなります。
お勧めは「元法制局キャリアが教える 法律を読む技術・学ぶ技術」という本です。司法試験向けの本ではありませんが、独学で始めると意外と躓きやすい法律の読み方の基本の基本や、各科目の概観が非常に分かりやすく書かれています。

メインテキストによる体系的知識の習得
基礎インプット期におけるメインのステップです。科目ごとに一冊から数冊のテキストを通読し、問題を解けるようになるための知識の土台を作ることが目的です。
この時点で完全に覚える必要はありませんが、ある程度覚える努力をしておくと後々楽になります。例えば、一章や一節といった適当な区切りごとに、目次や見出しを見てその内容を思い出す、ということを習慣づけると、一周終えた後の定着率がまったく変わってきます。「思い出す」ことは脳に記憶を刻むもっとも強力な方法であるため、これ以外でも積極的に利用できると効率的に暗記することができます。

短答式過去問演習による知識の復習
メインテキストで得た知識をより確実なものとするため、問題演習を通じて定着させます。この際に利用する問題は短答式の過去問がベストです。科目によっては難しい問題もありますが、基本的な知識を確認する良問が多いこと、そして何より目指すべき到達点そのものであることがその理由です。
進め方としては、メインテキストの進捗に合わせて、対応する部分を解いていくのが効果的です。分からなかった場合や間違えた場合はチェックしておき、次回の演習時に確認するようにしましょう。
ここでお勧めの教材は、伊藤塾の「合格セレクション」シリーズです。正答率の高い問題に厳選されているため、基礎知識の確認として最適であり、分野ごとにまとめページもあるため、知識の整理にも有用です。

論文演習期

基礎インプット期の後から短答直前期まで、そして短答式試験後から論文式試験までは、すべてこの論文演習期に当たります。ここでの目的は以下の2つです。

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