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まあお訳古今集 恋はいちごを添えて拾弐

皆さん、こんにちは! 相変わらずホームでステイしてます自称作家の あまおう まあお です!

最近はなんだか暑く! なってきましたので、むしろ家にいた方が快適かなって感じがするので、全く苦にせず大人しくおうちにおります。

運動不足になるからとか言って、筋トレなんてしちゃったりして> <
あっ、そういえば、こちらの和歌を詠まれたお貴族の皆様って、筋トレとかいう概念あったんですかねー?

男子も白そうだし……なんか期待できそうにもな……え? 蹴鞠のためにスクワットしてた?! そんな文献もし見かけたら、どうぞ教えてくださいな……!

恋歌二 紀友則
よひよひにぬぎて我がぬる狩衣 かけて思はぬときのまもなし

上着を脱いで「掛けずに」寝る夜がないように、あなたに思いを掛けない夜はないのです。
#いちご訳

うん、そやね。友則作品にしては普通ですねえ。
なんか私が気づいてない掛詞とか入ってます?
狩衣? かりごろも……仮……雁……かりころも?
よく分かりませんね。まあそういうこともあるでしょう。
#tomonori #クイズじゃないんだから #好みによる

恋歌二 紀友則
東路のさやのなか山 なかなかに なにしか人を思ひそめけん

あの東海の中山じゃないけれど。どうしてなかなか、あのひとを好きになってしまったんでしょうか。
#いちご訳

静岡県掛川の中山だそうです。……行ったことないなあ。
確かに、万葉集の歌に「なかなかに何か苦しくあい見そめけむ」という歌がありますね。
古歌がぱっと出て来るかどうかで印象も違ってきてしまうので……お勉強は必須なんですよねえ。
#tomonori #私はカンニングしました #修行不足

恋歌二 紀友則
しきたへの枕の下に海はあれど 人をみるめは生ひずぞありける

泣きぬれた私の枕の下には海がある。けれど海松目(みるめ)がないから、あなたを見る目もないのです。
#いちご訳

あ、はい。友則さんダジャレシリーズ、ちょっとスベっておられませんかね?
酔ってたんですか?
掛詞にしても、もう少しひねった方がモテると思うんですが。
#憚りながら #tomonori #千年前のギャグ #笑いのツボがあわない

恋歌二 紀友則
年をへて消えぬ思ひはありながら 夜の袂はなほこほりけり

幾年思い続けても消えぬこの胸の炎がありながら……私の夜の袖は今日も涙で凍っているのです。
#いちご訳

「思ひ」の定石通りのやつですね! これはさすがの友則作品なんじゃないでしょうか?!
教科書に載せておきましょう。こういうシンプルで巧いの詠める方は貴重ですね。
よっ、大内記!!
#tomonori #さすが友則 #さすとも #イケメン #歌うまお #やってくれると信じてた

恋歌二 紀貫之
わが恋は知らぬ山路にあらなくに 迷う心ぞわびしかりける

初恋などではなかったはずだ。なのに知った山道で迷うようで、ああ、途方にくれるよ。
#いちご訳

遭難ですね!(掛詞)
しかし実際、一度ならず踏破した山中で遭難することは、あります。ゆめ慢心なさるな。
ましてそれが恋の山路ならば。
山のそら花のいのちと同じくに ひとの心はあなたのみがた(まあお)
#そんなあなたの味方です #なんつて #つらたんがんばえー

恋歌二 紀貫之
紅のふりいでつゝなく涙には 袂のみこそ色まさりけれ

紅の涙を絞り出して泣くの。袖の袂が真っ赤に染まるわ……
#いちご訳

単純にこわいんですが。
「振り出づ」がポイントで布を染める時に紅を振って染める、ということですが、たぶん染色した後水にさらしてたやつのことだと思います。
絹の染め方習ったときそうしていました!
「振る」「袂」が縁語ですが、血涙が気になってこわくてたまりません!
#返歌来ないぞこれは

恋歌二 紀貫之
白玉と見えし涙も としふれば からくれなゐにうつろひにけり

透き通った玉のような涙の粒が、あまりにつらい年月を経て、血のような赤へと変わってしまいました。
#いちご訳

だから、こわいって……!
情念なの? 恨みなの? こわすぎて、こんな文いただいたら返事しないでお焚き上げちゃうって。
単純に貫之さんがこういう感性なのか、貫之さんからみた女人がこういう方ばかりだったのか、よく分かりませんが、どちらにせよこわいです!!
#つらたん #ホラー #血涙

恋歌二 凡河内躬恒
夏むしをなにかいひけん 心から我も思ひにもえぬべらなり

あの頃の僕らが嘲笑って軽蔑した夏虫になったんだね。恋の炎に自ら焼かれているようだ。
#いちご訳

砂の果実という歌がありましてね。坂本教授プロデュースで中谷美紀様が歌っておられます。
「なにかいひけん」であの歌をふと思い出しましたので勝手に本歌取りしました^ ^
いちご訳って自由だなー(棒)。和歌の方は「べらなり」の音調がぐさっと来ました。いいですね、べらなり。べらなり!

恋歌二 壬生忠岑
風ふけば峯にわかるゝ白雲の たえてつれなき君が心か

風に流された白雲が山の「みね」から離れてゆきます。絶えてつれないあなたの心でしょうか。
#いちご訳

この作者をよく見てください。
ただ「みね」さん……なんですよね、これ。そういうことなんでしょうか?「風吹けば」のあたりとか平凡な雰囲気を装っていますが……きっとそういうことなんでしょうね。
ええと……お疲れ様でした! このあたりは失恋の歌が続いてますね。景気悪いなあ。#たゞみね

恋歌二 壬生忠岑
月かげにわが身をかふるものならば つれなき人もあはれとや見ん

もしも月になれたなら、つれないあのひとも僕を見上げてそっと吐息を漏らすのでしょうか。
#いちご訳

昨日のひと、まだ引きずってんのかな?
かわいい感じはしますが、実際どうなんでしょうかね。
現代人は月を見ている時間なんてほんの数秒ってとこだと思いますし……どちらかというと月見酒の酒の方をですね……
あれ、なんだか急に月見そば食べたくなってきました。
#花より団子 #雅じゃないもんで

恋歌二 清原深養父
恋ひ死なばたが名はたゝじ 世の中の常なき物といひはなすとも

私を恋死なんかさせてごらんなさい、いくら世の中は無常などと言ってみせても、噂になるのは誰の名でしょうね。
#いちご訳

なんかそうとうひどい別れ方でもしたのですかね……。
ま、美しい別れ方なんて、ないと思いますよ。
唯一の例外が「死別」で、だから昔から「往に跡へ行くとも死に跡へ行くな」と言うんですが……話が逸れるので、このへんで。
#最後の悪あがき #人の噂も七十五日 #これは返歌のしようもない

よーし! これで追いついたぞ。もうすぐ執筆期に入るので、またこのシリーズ進みますね。今回は怒涛の紀の祭りが開催されていましたが……友則さんに苦情なんか申してしまってどうもすみません。

いや、なんかさすがに続くから……すみません、やっぱり友則さんは神だとは思っています! 笑いのツボが合うかどうかって結構大事ですよね。
そういう意味でも、お付き合いしてみる前に和歌を贈り合うというのは、合理的な方法だと思うんですよ……!

さ、皆さんも気軽に送りあいませう^ ^ うわあMIYABI☆

そういえば平安貴族(主に女性)は基本的に毎日ステイホームです。皆さんもよい機会ですから、貴族ごっこなどして楽しんでみてはいかがでしょうか。先日は私はを作って食べました。おいしかったでーす!^p^

それではまた、そのうちに。あまおう まあお でした! フォローとか気軽にしてね!

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