あまのおと

あまのおと

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すこし昔。ほんの昔。

私たちは、その道を歩いていた。 正しい道だと信じて、歩いていた。 それが、どれだけ人を傷つける事なのか、 わからないまま、私たちはただ歩いていた。 いつしか季節の移ろいも目に入らなくなって、 追いかけてくる、成功と、何か。 いつしか、道は、閉ざされていた。 私たちは、やっと季節に追いついて、 今、深呼吸している。 いつのまにか、こんなに遠くまで歩いていた。

    • どこかの町。インターネットの中の町。

      実在するかどうかわからない。 日本なのか、外国なのか。 それすらもわからない。 今なのか、過去なのかさえ。 懐かしさと寂しさが共存する町。 それは、 私の遠い記憶の中にもあって、 いつも、 帰りたいような、遠ざかりたいような、 そんな場所。 町は、私を包み込む。 何もない私が、唯一所属できる場所。

    すこし昔。ほんの昔。