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アリス・ウォータース来日ツアー特設マガジン

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2023年秋に来日するアリス・ウォータース氏来日ツアーに関する情報をまとめています。
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アリス・ウォータース ドキュメンタリー映画『WE ARE WHAT WE EATー未来につなぐ おいしい解決策ー』

背景 海士の風より出版した書籍『スローフード宣言ー食べることは生きること』の著者であるアリス・ウォータース氏を日本に迎え、スローフード文化を根付かせようという各地域の取組を応援させていただきました。 その熱量を各地域に閉じず、ムーブメントを日本全国に広げていくために、ドキュメンタリー映画の制作を決定しました。クラウドファウンディングで制作資金を募ったところ、11,207,500円をご支援いただきました。心から感謝申し上げます。 ご支援いただきました資金をもとに、アメリ

アリス・ウォータース来日ドキュメンタリー映画に寄せられた感想

昨年秋、『スローフード宣言』の著者であるアリス・ウォータース氏を日本に迎え製作したドキュメンタリー映画『WE ARE WHAT WE EAT-未来につなぐ おいしい解決策』。2月より全国各地で上映会が開催されています。 上映会に参加し、映画を観てくださった方々からたくさんの感想をいただきました! その中からいくつかご紹介いたします。 「1週間前に私はレストランの大切な生産者である80歳の母を看取りました。 果たして私に彼女の畑を引き継げるだろうかと思い悩む日々、、、映画を

<メディア掲載情報>アリス・ウォータース氏来日ツアー

2023年10月9日~18日に開催されたアリス・ウォータース氏来日ツアーに関するメディア掲載の情報をまとめています。 /FRaU the Earthオンライン 3.20.2024 /Forbes JAPANオンライン 2.28.2024 /料理通信オンライン 11.27.2023 /専門料理 2.1.2024 /料理王国オンライン 1.4.2024 /AXIS 2月号 1.1.2024 /毎日新聞(全国版 朝刊) 12.26.2023 /Forbes JAPA

はじめに。アリス・ウォータース来日について

A Journey to Taste the Terroir of Japan with Alice Waters <アリス・ウォータースと日本の風土を味わう旅> この度、世界中の料理人と教育者に影響を与え、全米の「おいしい革命」で知られるアリス・ウォータース氏が、今年10月9日〜18日に来日することが決定いたしました。 アリス・ウォータース(Alice Waters) アメリカで最も予約が取れないと言われたこともあるレストラン「シェ・パニース」のオーナーであり、世界中に

アリス・ウォータースと巡る旅の予定

世界中の料理人と教育者に影響を与え、全米の「おいしい革命」で知られるアリス・ウォータース氏が、今年10月9日〜18日に来日します。 (アリス氏と著書『スローフード宣言ーー食べることは生きること』についてはこちら:https://amanokaze.jp/) 本記事では、来日ツアー中の訪問地についてお知らせします。 10月10日 島根県・海士町日本で最も美しい島のひとつである海士町にお迎えします。人口2,300人弱のコンビニやスーパーのない、本物のスローフードの島です。島の人

<アリス・ウォータース来日ツアー その1 海士町>

『スローフード宣言』の1周年を記念してアリスが来日しています! めくるめくツアーの毎日でなかなか報告の隙間がありませんが、最初の訪問地は、島根県隠岐諸島の海士町でした。 スーパーもコンビニもない人口2300人の島で、お米は100%自給。農家さんの組合が元気で、耕作放棄された水田はほとんどありません。海も豊かで、人と人、人と自然の距離が近く、神楽やしめ縄作りなど、町の皆で集まる行事も盛ん。町で唯一の信号機は、「いつか子どもたちが島を出るときに戸惑わないように」小学校のそばに

<アリス来日ツアー その2 他郷阿部家>

海士町の次に訪れたのは、同じ島根県にある石見銀山です。 この町は、2007年、「石見銀山遺跡とその文化的景観」として、鉱山遺跡としてはアジアでは初めて世界遺産に登録されたそう。江戸時代にタイムスリップしたかのような町並みを歩き、たどり着いたのは「暮らす宿他郷阿部家」でした。 1789年に建てられたという家屋は、オーナーの松場登美さんが購入した当時は見る影もなく朽ち果てていました。それを21年間かけて少しずつ、地元の職人たちの手で改修したお宿は「日本のスローフードを追求する

<アリス来日ツアー その3 京都大原>

アリスの来日企画を考えるにあたり、「日本の美しさを見てほしい」「子どもと食をつなぐ実践者に会ってほしい」という気持ちの他に、もうひとつ、「日本のビジネスリーダーの背中を押してほしい」という願いがありました。 便利さやスピード、大量生産やコスパを重視しすぎたあまり、作り手も消費者も疲弊している… そんな現代社会のバランスを少しだけ、スローな方向にシフトすることはできないか。そう考えているビジネスリーダーたちが、五感で気づきを得るような場を作ろうと、スローイノベーション Tak

<アリス来日ツアー その4 ビジネスリーダーへのメッセージ@京都GOOD NATURE HOTEL>

さあ、京都市内に戻ります。 お昼は、大原で収穫した野菜を使って、生江さんと中東さんにお料理していただくのを目の前で見せていただきながら、アリスの話を聞くという、なんとも贅沢な時間です。 アリスは、大小様々な日本のビジネスに携わる人々に話をする機会ということで、何をメインメッセージにすべきか、考えているようでした。 話してくれた骨子は、こんな内容でした。 「日本のビジネスリーダーの皆さん、こんにちは! 私は皆さんに、ある大切な提案をお伝えしたくて、今日、ここに立っています。

<アリス来日ツアーその5 立命館大学>

ツアー5日目は、立命館大学食マネジメント学部へ。 別名「スローフード大学」とも言われるこちらの学部は、経済学、経営学を基盤として「食」のあらゆる側面を総合的に学ぶことを目的に、2018年に開設されました。日本の大学で初めてガストロノミーを学問として学べる場所であり、数年後には海外からの学生も受け入れ、バイリンガル学部にすることを視野に入れているそうです。 この学部で教鞭をとる Masayoshi Ishida 先生は、長年イタリアに暮らし、スローフードインターナショナルの

<アリス来日ツアーその6 オーガニックヴィレッジ宣言をした亀岡市訪問>

京都の嵐山から電車で8分の場所、今年「オーガニックタウン宣言」をした亀岡市を訪れました。 亀岡では10年前から「環境先進都市」を目指していて、観光資源である保津川下りの船頭さんがゴミ拾いを始めた流れが大きくなり「2030年までに市内のプラごみをゼロにしよう」と決めました。国内でもいち早く「使い捨てビニール袋は提供禁止」の条例を作った町です。 そんな流れが進み、有機農業を市として進めようということになりました。亀岡は、昔から京都の都に食材を提供してきた土地柄。「オーガニック

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写真素材*今回の来日ツアーに関連する記事にご使用ください

スローフードによる文明の転換を足元から進めていくためのガイドブック

立教大学特任教授 河口眞理子氏 アリス・ウォータースの『スローフード宣言』を読んでみて。 米国で最も予約の取れないレストランオーナーが書いたという発売前の白い本が送られてきた。レストランオーナーの本だからブログみたいな軽めの内容かと思って手に取り読み始めたところ、言葉は平易でありながらも、その一言一言が食文化についての論評であり、近代文明、工業化社会への深い洞察に基づく批判であり、自らが実践しているスローフードの提案によって文明の転換を足元から進めていくためのガイドブックで

再生

『スローフード宣言』著者アリス・ウォータース氏 来日にむけたメッセージ

今年の秋、『スローフード宣言ーー食べることは生きること』の出版1周年を記念して来日ツアーを行います。旅を控えたアリスさんから日本や世界に向けたメッセージが届きました。 **************** こんにちは。アリス・ウォータースです。カリフォルニア州バークレーにあるレストラン、シェ・パニースのオーナーであり、エディブルスクールヤード・プロジェクトの創設者です。 この秋に日本を訪れて、皆さんとお話しできることを、とても楽しみにしています。 1周年を迎える本のタイトルは、『スローフード宣言〜食べることは生きること』。この50年間、人の食べかたがどんな風に変わってきたかについて書いた本です。私たちは食事を不健康に変えてしまったばかりか、食べ物と一緒に、大切な価値観をも変えてしまったのではないか、という話をしています。 人間らしい価値観を取り戻すために、そして、大地の世話をしながら私たちの食べ物を作ってくれる人々を支えるために、今、私たちにできることは何でしょうか。 ひとつの手段として、公立の学校で給食の食材をどこから仕入れるか、それを変えることができたらどうでしょう。学校給食の大切さは、私たち皆が深く知っていますよね。 今回、日本を旅しながら皆さんと話ができることは、心からの喜びです。 食べかたを変えれば、人の価値観、そして社会が変わります。 皆で動きましょう。気候変動を止め、(地球と私たち自身の)健康を回復するために ****************