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クサウラベニタケを食べてみた


おはようございます。お久しぶりです。すずめです。今回はクサウラベニタケを食べてみました。非常に危険な行為ですので良い子も悪い子も絶対にマネしないでください。​


クサウラベニタケとは

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クサウラベニタケはイッポンシメジ科イッポンシメジ属に分類される毒キノコです。夏から秋にかけて、アカマツ、コナラ、クヌギ、シイなどの各種針葉樹林・広葉樹林の地上に発生します。傘の直径は3~8cm、柄は5~10cmで成長するに従って中空になります。基本的にキノコ自体はもろく、少し強めに握ったり落っことしたりするだけでボロボロと崩れたりします。ヒダは初めは白色ですが徐々にピンク色に変化します。成長につれてピンク色に変化するヒダの他、傘のかすり模様と柄の絹のような光沢が特徴です。

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見るからに美味しそうで、毒なんか無さそうな見た目をしていますね。安全そうな見た目に加えて、ウラベニホテイシメジ、ハタケシメジ、シメジモドキ(ハルシメジ)、ホンシメジ、カクミノシメジ等の食用キノコにそっくりなので非常に中毒事故の多いキノコ。キノコ名人でも間違えることなどから、メイジンナカセの俗称も持ちます。ツキヨタケ、カキシメジと並んで中毒御三家とも呼ばれ、毎年数十件の中毒事故が発生しており、ツキヨタケと並んで日本で最も中毒事故の多いキノコとなっています。

毒成分は、ムスカリン、ムスカリジン、コリンで、食後15~30分で嘔吐、下痢などの胃腸系中毒に加え、悪寒、よだれの増加、発汗などの神経系の症状もでるようです。山と渓谷社のキノコ図鑑によると、腹痛は伴わないらしいです。

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こちらがそっくりキノコのウラベニホテイシメジ。


【警告】絶対にマネしないでください

もう一度言いますが、非常に危険なので絶対にマネしないでください。摂取量や体質によっては死亡する可能性もあります。毒そのものでは死ななくても脱水症状で死ぬ可能性もあります。マネした大変なことになっても一切の責任は負いません。


実際に食べてみた

今回わざわざ毒キノコであるクサウラベニタケを食べた理由は少しになったことがあったからです。山と渓谷社のキノコ図鑑に、クサウラベニタケ中毒は腹痛を伴わないと記載されていたからです。山と渓谷社のキノコ図鑑の解説を引用すると、「食後15~30分して、激しい吐き気、嘔吐、腹痛を伴わない下痢(時に腹痛を伴うことがある)」とあります。他の図鑑では症状にしっかりと腹痛と記載されていたりするので、実際に腹痛を伴うのかどうか確かめたかったので食べました。

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とりあえず3本を茹でてしゃぶしゃぶ風に、ゆずポン酢をかけて食べてみました。普通に美味しい。生のままだと脆いのに加熱するとしっかりとした肉質となり、弾力が出ています。味そのものは濃くないものの、傘はぬめりが出てツルツルで食感もよいです。生だと少し嫌な臭いがしますが加熱すると気になりません(においそのものは残ります)。柄は食感はいいものの、もともとスカスカの柄だからか、かなり水分を含んでしまい、あまり美味しくありません。傘は10点中8点、柄は10点中4点といったところでしょうか。


さらに3本追加でいきなり発症

食べる前は健康そのもので、胃腸も正常で体温は37.1℃で正常値。食後1時間ちょいで軽い腹痛が。それも排便(下痢ではない)をしたら治る。さらに25分程度で軽い腹痛が復活。やんわりと下腹部を締め付ける感じ。さらに悪寒もしてくるも、食後2時間弱経過しても嘔吐や下痢は無かったのでさらに3本追加で摂取。合計で6本摂取したことになりました。追加で食べた時点では悪寒とゆるい腹痛(腹部の違和感程度)が来たり止んだり。

そして追加摂取の約25分後に軽い吐き気。さらに15分程度で胃がかなりむかむかしてくるが吐くまでには至らず。そして追加摂取の約50分後、猛烈な吐き気に襲われ、トイレに駆け込み嘔吐。脱水を防止するためにお茶を飲むも(スポーツドリンク系は苦手なんです)、飲んだお茶をすぐさま吐き戻す。波はあるものの吐き気は全く止まらず、ものすごく気持ち悪い・・・

ちょっと横になって眠ろうとするも、猛烈な吐き気が止まらないので寝られず、さらに30分後に3回目の嘔吐。腹痛は完全に消失していました。相変わらず悪寒はすごい。体温は悪寒の影響からか36.5℃まで下がっていました。その後15分間でさらに3回嘔吐。下痢はまだ来ません。ちなみに嘔吐はトイレに行った回数でカウントしているので実際に吐いた回数は1回あたり2~4回です。

生理的に身体が拒否反応を起こしているのか、クサウラベニタケを茹でた鍋の近くを通ると吐き気が強くなるので頑張って鍋の始末。始末を終えた後、若干吐き気がマシになってきたので再び横になってうつらうつら。しかし20分後に便意を感じ、トイレに駆け込むと下痢。正常な下痢でしたが、5分後に再び下痢をした時はほぼ水の状態のいわゆる水様便が出ました。その後嘔吐と下痢を1回ずつ。その後は少し落ち着いたので眠りにつきます。追加摂取から約2時間20分、最初の嘔吐から約1時間半です。

しかしその1時間半後に便意と吐き気が復活し、目が覚めトイレで下痢。トイレの電球が切れるというハプニングもついてくる。その後約50分で嘔吐4回、下痢3回。嘔吐は胆汁が含まれているようで非常に苦く、そして黄緑色。下痢は相変わらずほぼ水です。水分補給をしっかりとしてから再び入眠。てか毒キノコによる中毒時の嘔吐ってこんなに簡単にゲロゲロと吐けるものなんですね。ほんとにゲロゲロという擬声語にふさわしい吐き方でした(汚くてすみません)。毒成分なのか身体の生体反応なのか知りませんが、きっと胆のうや胃の壁を刺激して胆汁や細胞液的なものを絞りだしているのかと。その後も入眠と吐き気or便意でのトイレ駆け込みを繰り返す。

その後4時間眠りますが30分で水下痢と嘔吐を2回ずつ。やっと吐き気がだいぶ落ち着いてくるも食欲は皆無。

さらにその後3時間眠り、目覚めた後に40分で3回の水下痢。その後は快方に向かっていきました。多少の不快感は残るものの嘔吐は無く、下痢の頻度も下がる。しかし胃の膨張感と満腹感で腹に張りがある感じは残り、食欲は出ない。その後は約1時間おきに水下痢が続き、結局摂取した次の日の20時半(最初の摂取から約24時間)までで嘔吐が14回(ただし嘔吐はトイレに行った回数でカウントしており、1回あたり2~4回は出ており、酷いときはもう少し出ているので、実質的に少なくとも40回は嘔吐しています)、下痢が17回でした。その後もかなりの胃もたれと食欲不振、胃の膨張・満腹感、ゲップの増加など、体調不良は続きました。また、悪寒以外の神経系の症状は無し、腹痛も中毒初期に軽いものが来ただけでほぼ無しで下痢ったときも腹痛は伴わず。やはり山と渓谷社のキノコ図鑑の腹痛に関する記載は正しかったようです。

その後翌日には体調はほぼ回復したものの、夜中の間翌朝までずっとお腹が15秒おきくらいにギュルギュル鳴っていました。多少の違和感はあったもの、元気になりました。翌々日には全快しました!

良い子も悪い子もマネしないでね!!!危ないよ☆

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