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割りを食うのは子どもたち

一般的に生命保険業界はあまり評判がよろしくない。
最近では「かんぽ生命」の不適切契約が問題となり、売上至上主義が安心を提供するどころか不安を与える真逆の現象を引き起こしている。
ただし、これは今に始まったことではない。どの会社も大なり小なり似たような問題は抱えていて、その度に対応策は打ち出されるが撲滅には至らない。
売上至上主義に陥るのは資本主義社会では致し方のないことのように語られるが、僕は日本企業における人事考課の雑さに事の発端はあると思っている。
しかし、それについては今語るのは止めておこう。

あなたの隣に寄り添う『死』でも触れたが、人は自分の『死』や『病気』に関わるイメージを本能的に避ける。
本能的に遠ざけたい話題を信頼できない業界の人間から持ちかけられれば、煙たがられるのは当たり前だ。
生命保険業界に対して良いイメージを持たない人が多いのは自業自得だろう。

通常であればこんな産業は衰退して消滅するのだが、困ったことに生命保険を必要とする人たちは多い。
そして、必要だと思っているのに内容を理解している人は少ない。
「もう入っているから」と仰る人に内容を伺うと驚くほど理解していない。

必要なのだけれど遠ざけてなるべく触れたくなくて、専門家と言われる人たちはイマイチ信頼できない。
なんだこの不幸極まりない世界は。

そしてさらにやるせないのはこの不幸な世界の不利益を被るのは遺族であり、本来社会から守られるべき子どもたちが多く含まれることだ。

『寒い時代だとは思わんか?』