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悔しくて優しくなれなかった。

この夏人生をかけて取り組んだこと。それは小学生〜中学生と4泊5日間かけて富士山に登る富士登山キャンプの企画運営チームの仲間入りをしたことだった。

学校よりもなんなら優先した。企画書は毎日夜遅くまで考えてバイトの休憩中までも企画のことで頭がいっぱいだった。絶対にいい企画にして子どもたちにとっても大学生にとっても人生の思い出として何かのきっかけを届けるんだ。そう信じてひたすら前を向き続けていた。

運営チームはとても個性豊かでとても好きだった。
みんなで集まればいつも大盛りがり、時にはクレープを食べて疲れを一緒に癒した。時には自転車をレンタルしてサイクリングしたりもした。
この人たちと最高のキャンプを作りたい!毎日心がワクワクしてドキドキした。

キャンプ当日までに大学生向けの説明会を行うのだが、とても素敵な会になった。

説明会のために作成した「富士山入門書」

みんなで一つになろう、なりたいそう思えた間違いなく素敵な説明会だった。


でも、次の日わたしたちは運営チームの半数以上が真夏にも関わらずインフルエンザにかかってしまった。企画1週間前は、企画で使う備品を作ったり買い出ししたり、チームの心の距離がグッと近くなる大切な時期だったのに。高熱で毎日寝ることしか出来なかった。悔しかった。

もっと悔しいことがそこから起きてしまう。
2023年8/15(火)に台風が直撃していたのだ。
もちろん、危ないため【中止】


呆気なく終わった。


寂しさを穴埋めするかのように毎日遊んだ。
毎日友だちに会った。
でも寂しくて悔しくて、ドライヤーで髪を乾かす時自然と涙が溢れた。悔しかった。
子どもや大学生たちの参加したい、そんな勇気ある一歩を実現して形にして残したかった。
登山を通してみんなでワンアップしてみたかった。
人っていいな、チームっていいな、自然って面白いなそう感じてほしかった。

他のチームがキャンプに行く。
とても受け入れられるほど心は強くなかった。
本当は「おつかれさま」そう声をかけたいのに
あまりの悔しさに優しくなれなかった。
わたしは思ったより弱かった。

悔しくて優しくなれなかった。

達成感に満ち溢れた顔を見るのが辛くて
思い出話を聞くのが辛くて悔しくて
何にも悪くない大切な仲間に当たってしまいたくなるくらい。ダメだけど、ね。

それくらい真っ直ぐに力いっぱい取り組んだキャンプ。チームのことが大好きなわたし。

悔しかったけど挑戦してよかった。
仲間に出会えてよかった。
登山が好きでよかった。

自然は強くてかっこいい。
大雨で台風で人の心を動かすんだから。
絶対に届かないところにいる自然。

悔しい気持ちを抱えながらも、参加しようと思った勇気ある意思がどこまでも輝き続けますように。
わたしたち企画運営チームの頑張りや想いがどこかで届いていると信じて。

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