楽しかった「ひとり休日」のはなし
ここ半年間で、いちばん楽しかった休日のはなし。
ある用が済んで、駅行きのバスを降りたところで思い立った。
今日は自分が楽しむ日。思い切り遊ぼう。ひとりで。
まずは駅前の図書館に行くことにした。
北海道の廃線探索記を、最近もう一度読みたくなったから。
前に借りたけど、貸出期間内に読み切れなかったのだ。
しかしせっかくだからと立ち寄った旅行記コーナーで、気になる本をあれこれ見つけてしまう。
結局借りたのは、
・北海道方言の本(こちらも以前読み切れなかった類のもの)
・日本縦断鉄道旅のルポルタージュ(この春休みに画策していた縦断旅がぽしゃったので)
・台湾の文化についての本(ちょっと古そう)、それと
・ライティング技術の本(このnoteもちょっとでもマシになったらと思って)。
廃線探索記はまた次回。
次に、一気に重くなったリュックを背負って、近くのカフェへ。
ココアとコロッケバーガーを注文。コロッケバーガーが意外に美味しくて驚く。コロッケがジューシー。
食べ終わって先ほど借りてきた本を読む。
眠くなったのでそのまま少しだけ居眠り。
起きたところで、急に思い立った。
「カラオケに行こう」
すぐにカラオケ店へ向かう。家にいると重い腰だが、今日はやけに行動的。
人生初のヒトカラである。ひとり行動は気にならない人間で、「一人旅」「一人ラーメン屋」「一人寿司屋(回らないやつ)」「一人映画」等の経験はあったが、一人カラオケは初めてだった。
しかしこれが、とても楽しかったのだ。
とりあえず1時間の予定で、部屋に入る。
まず知っている曲を入れて、間奏の間に別の曲を入れる。
まず驚いたのは、歌いたい曲のネタが切れないこと。
「この曲歌えるかな…」
「雰囲気が合わないからこれはナシ…」
「このメンツでこの曲は引かれそう…」
そういうのが一切ないからだろう。
あ、これ歌いたい。と思ったら即入れて、即歌える。
へたくそでも、誰の耳も汚さない。
バラードの後にテンション高めな曲を入れても、何も問題ない。
誰に聞かれることもない。
いつも照れてしまい苦手なラップパートも、今回は気がついたら歌いきっていた。
さらに後半、テンションの上がった私は、マイクを持っていない方の手を動かして歌うようになっていた。そうすると歌がうまくなる、というのをテレビで見たことがあったのだが、実際そんな気がした(誰も証人がいないので、あくまで「気がした」だけ)。リズムも取りやすいし、強弱もつけやすい。何より楽しい。
紛れもなく、人生で一番楽しいカラオケだった。
ただ難点を挙げるとするならば、喉が辛い。
あまりの楽しさに、当初の予定から延長して1時間半、ドリンクバーを2回取りに行った以外、ぶっ通しで歌っていたせいである。
最後の方は得意な音域でも声がかすかすになっていた。
でも楽しかった。
ひとしきり満足するまで歌い、カラオケを出て、百均に寄って、帰った。
百均では桜のガーラントと、マニキュアを買った。
春はもうすぐである。
大学生活最後の春休み、Instagramを見ると毎日誰かが誰かと遊んでいる。
しかし、ひとりで遊ぶのも楽しかった。気を使わない、したいことができる。
思いっきりリフレッシュできた、休日の話だった。
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