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寒空 散歩 一句

灰色の寒空が広がり、枯れ木が静かに佇んでいた。

マスクをあごにひっかけ、一時、歩く足を止める。

冬の夕暮れはどこか物悲しい気持ちにさせる。

ムクドリの鳴き声が、電線近くからちらほらと聴こえてきた。

暗がりの訪れを知らせているようだ。

マスクをまた着用し、ゆっくり歩き始める。


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猫を発見。


「あ、この猫、去年に会った猫だ」

顔を見て、すぐに分かった。

こちらは覚えていた。

向こうは覚えていない。

毛糸玉のように丸まって、風に逆らうようにしゃがみ込んでいた。

渋い顔。

本当に寒そうだ。




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    寒風に 堅忍不抜の トラ猫よ




                  2022年、寅年の一句。


※「堅忍不抜」とは

心動じず、確固としてぐらつかないこと。


「堅忍」は、堅く、耐え忍ぶこと。

「不抜」は、堅く気持ちを持ち、抜かれないこと。




風は、冷たい。

さすがに一月。 


雪国でなくても、夜に向かって気温は低くなっていく。



「あ、黒猫も発見……」

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