![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/70716880/rectangle_large_type_2_5682553fec4f9d83edb386b20df44d69.jpg?width=800)
寒空 散歩 一句
灰色の寒空が広がり、枯れ木が静かに佇んでいた。
マスクをあごにひっかけ、一時、歩く足を止める。
冬の夕暮れはどこか物悲しい気持ちにさせる。
ムクドリの鳴き声が、電線近くからちらほらと聴こえてきた。
暗がりの訪れを知らせているようだ。
マスクをまた着用し、ゆっくり歩き始める。
猫を発見。
「あ、この猫、去年に会った猫だ」
顔を見て、すぐに分かった。
こちらは覚えていた。
向こうは覚えていない。
毛糸玉のように丸まって、風に逆らうようにしゃがみ込んでいた。
渋い顔。
本当に寒そうだ。
寒風に 堅忍不抜の トラ猫よ
2022年、寅年の一句。
※「堅忍不抜」とは
心動じず、確固としてぐらつかないこと。
「堅忍」は、堅く、耐え忍ぶこと。
「不抜」は、堅く気持ちを持ち、抜かれないこと。
風は、冷たい。
さすがに一月。
雪国でなくても、夜に向かって気温は低くなっていく。
「あ、黒猫も発見……」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?