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Incomplete Ruler ~一人の幸せなアイドルが願ったこと~

皆様、4月26日(水)発売『アイドリッシュセブン Collection Album vol.3』に収録されているIncomplete Rulerのフルはもう聞きましたか?!??!!双子推しの私、大号泣でした…。歌詞の言葉選びも、メロディーも、歌い方もパート分けも…全てが最高すぎて。フルを聞く前、私はこの曲を「フルで聞くとまた印象が変わる曲なんじゃないかな」と予想していたのですが。↓

やっぱり、フルで聞くと違いますね。色んな感情が押し寄せて来てうまく言葉にするのが難しいけれど。


双子推しなのでこの曲を天と陸が歌った、という事実だけで込み上げてくるものがあるのですが。この曲はゼロが作詞したもの。
アイドリッシュセブンという作品の中でまだまだ謎の存在である、突然姿を消した伝説のアイドル”ゼロ”。そんなゼロがどんなことを考えていたのかを知る手掛かりとなる曲でもあるわけです。

というわけで、この曲の歌詞をもとに、本編ストーリーをもとに、ゼロについて考えていきたいと思います。


⚠️あくまで私個人の考えです。そして、毎度の事ながら長文です…。



ゼロという人物について


まずは、ゼロという人物から振り返っていきたいと思います。

一織「今のアイドルブームの原点と、呼ばれている人物ですからね。ゼロが活躍していたのはたったの3年間ですが、年々ゼロ関連のビジネスは20%成長を続け…彼が消えた最終年度までに全世界に与えた経済効果は1000億以上とも言われています」

2部1章1話 「大事なお知らせ」より

一織「何故、消えてしまったんでしょうね……。いまだに、行方が掴めないんですよね。」

大和「いろんな説があるみたいだけどな。芸能界の大物に睨まれたとか。人気を政治に利用されそうになったとか。どこかの国の王室関係者だったから、情報が消されたとか。」

2部10章5話 「試される覚悟」より

ゼロアリーナ総支配人「日本中の人気者だった、伝説のアイドルゼロが消えたのは……。夢を浴びすぎて、狂ったからなんだよ。」

「伝説のライブを最後に、ゼロは忽然と姿を消した……。代わりに、その日……。ゼロアリーナから、精神病院に運ばれた人がいるんだ。」

「……君たちもアイドルならわかるだろう。日本中の注目と、期待を集めて、歌うことが、どんなに大変か……。……ゼロはきっと、優しすぎたんだ。10の期待に答えて、100を求められて、千の期待に答えて、一億を求められて……。そうして、壊れてしまったんだよ。」

2部10章5話 「試される覚悟」より


ゼロは今のアイドルブームの原点と呼ばれている人物。活躍していたのはたったの3年間で、伝説のライブを最後に忽然と姿を消した。
また、そんなゼロをプロデュースしていた九条鷹匡は、こんなことを言っています。

九条鷹匡「天よりもあの子の方がゼロに似ているね」

一織「…………っ、七瀬さんをプロデュースする気ですか!?」

九条鷹匡「まさか。悲しい思いはもう懲り懲りだから。」
「IDOLiSH7は今以上に売れる。だけど、長くは続かない。流星のように、一瞬で燃え尽きるだろう。」

3部2章3話「私がいる限り」より


悲しい思いはもう懲り懲り。IDOLiSH7は流星のように一瞬で燃え尽きる。九条鷹匡がそう言った理由は、陸の”訴求力”の強さでした。そんな陸がゼロに似ている=ゼロも訴求力が強かったのではないかと思います。

陸「ゼロはどんな人でしたか?ゼロは幸せでした?」

桜春樹「君たちと変わらないよ。幸せもあって、不幸せもあった。俺はとても好きだったけどね。」

4部14章5話「希望の世界」より

九条鷹匡「ゼロが孤独?彼ほど愛されたスターはいないさ。」

天「孤独ですよ……。インタビューから抜き出したという、セリフを読んでいればわかります。彼は愛されたがっていた。夢見る子供みたいに、無邪気に、ひたむきに、愛を欲しがっていた。そして、あらゆるものを愛していた。あなたのことも、桜さんも、ファンも……。」

5部14章4話「暗中模索」より

天「ゼロについて……。アイドルについて、桜さんは何か言っていた?」

ナギ「たくさん、話してくれました。今、思い出せるのは、苦しんでいたということ。」
「愛や、期待や、支配や、支援の境目で。」

5部15章3話「Dead End」より

天「ゼロも想像もつかない苦しみを抱えていたのかもしれない。光が強いほど、影は濃くなる。1人の人間が伝説と呼ばれるスターになるために……。眩しいライトと、日本中の友達みたいな笑顔の下に、ゼロは何を隠していたんだろう。」

大和「ゼロが伝説って呼ばれる理由は、ゼロが一度もファンや世間を失望させることがなかったからだ。恋愛騒ぎも、失言騒ぎも、不仲疑惑も、引退疑惑もなかった。」

5部15章3話「Dead End」より

陸「伝説のアイドルだって、完璧なアイドルだって言われたって、ゼロだって人間だ。奇跡の超人なんかいない。すがりたいものもあれば、目を閉じて、身を任せたいときもあったよ。」

5部15章3話「Dead End」より


そして、ゼロは孤独だった。苦しんでいた。

一度もファンや世間を失望させることがなかった。
→これは相当気を張って、自分を殺し、演じて生きていないと難しいことだと思う。

そんなゼロが失踪前に残した言葉は。

龍之介「ゼロが失踪する前の最後のライブのシーン。ゼロアリーナのステージを降りたゼロが、お疲れ様とねぎらう、桜春樹や、九条鷹匡に向ける言葉だ。 

ぱちん!

……これは一体、どういうニュアンスになるんだ?」

5部11章1話「ぱちんのおと」より


「ぱちん!」

この言葉は、後に陸のセリフにも出てきます。

陸「人気が出て、純粋に嬉しかった。(中略)でも、どんどん、高いところまで、ふわふわ昇っていって……。いつか、ぱちんと弾けて、ものすごい勢いで、落下して、地面に叩きつけられるんじゃないか。そんな風に怖くなることは、何度だってある。」

5部15章3話「Dead End」より


このセリフから、「ぱちん」はアイドルの終わりを示唆する言葉なんじゃないかなと思うのです。
それを失踪する前に言っていた。ということは、ゼロは伝説のライブの後、既に姿を消すことを決めていたのでは?と考えます。




孤独なソロアイドル、ゼロ

ゼロといえば、ソロアイドル。
アイドリッシュセブンという作品の中には、IDOLiSH7、TRIGGER、Re:vale、ŹOOĻ、NO_MAD、ストロベリーズなどなど様々なアイドルグループが登場しますが、どれもグループですよね。

ただ一人、ゼロ以外でソロのシンガーとして登場した人物がいます。

それは……。


「花巻すみれ」
(他にもいたらすみません…自信ない…。)


天が認めるくらい実力のあったシンガー。しかし、そんな花巻すみれはこんなことを言っていました。

花巻すみれ「最近、寝てなくて……。事務所の人が推してくれるし、私も頑張んなきゃいけないんですけど。私……。あまり、うまく話せないんです。事務所の人と……。わーっと言われると、わからなくなっちゃって。友達も、家族も、田舎にいるから、誰にも相談できなくて……。……すみません、こんなこと……。」

3部2章3話「私がいる限り」より


ゼロも苦しんでいたし、花巻すみれも苦しんでいた。このことから、ソロとして芸能界で活躍し続けるということの難しさがわかります。

現代のアイドルも同じで、最近は1人で歌ってるアイドルはあまり見かけず、グループで活動しているアイドルが多いですよね。

こんな記事を見つけたのですが。アイナナの記事もよく書いてくださっているReal Soundさんの記事です。

「なぜ、令和の時代に国民的なソロアイドルが出てこないのか。」

「グループの場合は、ひとりのメンバーが歌が苦手だったとしても、別のメンバーがそれを補うなど、誰かが誰かのフォローができる仕組みになっている。それはグループの大きなメリットだ。しかしソロは個人の総合力が試される。歌、ダンス、立ち振る舞い、特技などすべてを兼ね備えなければならない。しかもアイドルは単純なうまさだけではなく、ファンの感性に訴えかける魅力があるかどうかも重要になる。個人となると背負うものが多すぎるのだ。」

「グループであれば、ひとりのメンバーが自分の一つの欠点を克服することで「成長」を印象づけられる。もし5人組であれば、その人数分だけ成長の物語が生まれるのだ。」

「アイドルはメンバーの数だけファンも多くなるんです。だからアイドルを運営するとなれば、経営面では大人数のグループの方が可能性がある。」

松浦亜弥に続く“国民的ソロアイドル”、なぜ令和に不在? グループ優位になった背景を解説 - Real Sound|リアルサウンド

こちらも。

「もうソロアイドルがグループに太刀打ちするのは難しい。だから今の街頭スカウトの対象は各社とももっぱら女優の卵」

「もうソロアイドルの時代は到来しないのだろうか。」
「はっきり言って来ない。グループ内の人気者すら卒業すると歌手になるのは難しく、タレントか女優でしかやっていけないのですから」

ソロアイドルの時代は「はっきり言って来ない」レコード会社OBが語るアイドルの難しさ(週刊女性PRIME) - Yahoo!ニュース

三次元においても、ソロアイドルとして活躍することは難しく、負担がとても大きいんですね。

ただでさえ大変な世界。そんな世界で一人で戦っていかなければならないソロアイドルにとって「助けて」と言える存在は重要だと思います。IDOLiSH7も幾度も仲間同士で助け合いながら困難を乗り越えてきました。
では、ゼロにはそんな存在がいたのでしょうか?

ゼロの傍にいたのは、九条鷹匡、桜春樹。しかし、二人は舞台演出家で作曲家。ゼロが立つステージを魅力的にはできるが、同じステージに立って支えることはできない。二人に"アイドル''ゼロの苦悩はわからない。実際、九条鷹匡はゼロは完璧なスターだと思っていた。

九条鷹匡「僕は自分の技術を磨いて、ゼロにふさわしい、最高の演出を心がけた。だけど、彼の支えになったりはしなかった。ゼロは最初から完璧なアイドルだったから。」

5部15章3話「Dead End」より

陸「ゼロの孤独をすくってあげてほしいんだ。」
「ゼロは多分、パラシュートがなかったんだよ。だって、ゼロの一番傍にいた九条が言うんだもん。ゼロは完璧なスター。ずっと、ずっと、一番近くにいる人にも、ゼロは落ちない星のふりをしていたんだ。そして、流れ星みたいに消えた。みんなの願いを叶えるために。」

5部16章2話「観客たち」より

そして、

「ゼロは多分、パラシュートがなかった」

私は陸のこの言葉にゼロが姿を消した理由が詰まっていると思います。
一番近くにいた二人の前でさえ、落ちない星のふりをしていた。だから「ぱちん」と音がして地面に落下した時、パラシュートがなかったのだと思います。

陸もゼロのような勢いで人気が上がっていますが、陸にはゼロと違ってパラシュートがあるんですよね。その点、少し安心。

一織「あなた、誰と一緒に、前人未到の空を、飛んでると思ってるんですか。」
「パラシュートくらい備えてます。ご心配なく。」

5部16章1話「願い事」より

やはり、同じステージの上に立ち、同じ悩みを共有できるメンバーの存在がどれだけ大きいものかというのを実感させられます。





Incomplete Rulerという曲について


次は、Incomplete Rulerという曲について振り返っていきます。

九条理「ゼロが失踪する直前に、桜さんに依頼して、桜さんが亡くなる前に完成させた曲……。」

5部15章1話「遺作」より

一織「ゼロの最後の曲。だが、それはあり得ないものだった。胸を揺さぶる、このメロディは、ゼロの曲として成立しない。何故なら……。」
「ソロアイドル、ゼロの曲なのに、『Incomplete Ruler』はデュエットなんです。」

5部15章1話「遺作」より

九条鷹匡「ゼロが依頼して、ゼロの言葉を持った、春樹がこの世の最後に作った歌……。あの歌は、この世界に生み出された時から、キングなんだ。世界で一番、きれいで高い所に飾るんだ。……僕の友達の大切な歌……。『ゼロ』のエンディング曲……。それが『Incomplete Ruler』の王座の位置にもっともふさわしい。」

5部16章2話「観客たち」より

ゼロが失踪する直前に桜春樹に依頼し、桜春樹が亡くなる前に完成させた曲。ソロアイドルゼロの曲なのにデュエット。そして、舞台『ゼロ』のエンディング曲。

壮馬くん、陸、賢章さん、下岡Pの、それぞれのこの曲に対するエピソードはこちら。





私なりの考察


では、ここまで語ってきた「ゼロという人物について」と、「孤独なソロアイドル、ゼロ」、「Incomplete Rulerという曲について」を踏まえた上で、歌詞を追いながら考察していきたいと思う。

ちなみにパート分けはこちら↓


Incomplete Ruler=不完全な・未完成な君主、王者、支配者


「願いがもたらす絶望 楽園は瓦礫の中」
→ここに出てくる「楽園」は、"トップアイドルであること"ではないかと思う。
実際、IDOLiSH7の名前を世界中の人たちが知ることが最善なのかと悩む紡のセリフにこんなものがあるので。

小鳥遊紡「そういう世界がどんなものか、ちゃんと、想像できてなかったんです。幸せとか、栄光とか、眩いものしか……。虹を超えて、辿り着く場所は、きらきらした楽園じゃなくて、雷ばかりの真っ暗な嵐の中かもしれない。」

5部8章1話「似た者」より

ゼロのセリフにはこんなものが。

楽(九条鷹匡)「乾杯しよう!」

天(ゼロ)「いいよ。今夜はどんなお祝い事?」

龍之介(桜春樹)「俺たちの友情に。」

楽(九条鷹匡)「終わらない夢に!」

天(ゼロ)「虹の麓の宝物までたどり着く道に。」

楽(九条鷹匡)「なんだい、それ?」

天(ゼロ)「おまじないみたいなものさ。」

3人「乾杯!」

5部12章5話「夢と覚悟」より


虹を超えて辿り着く楽園(トップアイドル)。
それが瓦礫の中ということは、ゼロは苦しんでいてこの曲の中では既にトップアイドルとしての座を退いている。

「独り善がりの先」
→自分ひとりだけで良いと思って、他人の意見を顧みず消えることを決めた。

「立ち竦むExpelled King 戻れない荒野で 暮れる空 揺れる視界 愚かさ」
→Expelled King(追放された王、最高支配者)=「アイドル界のトップから姿を消したゼロ」は愚かにも恐怖や驚きのために立ったまま動けなくなる。

「違っていたつもりだった 交わった瞳の奥 まるで同じ色した二人 」
→こんなつもりじゃなかったのに。(トップアイドルという座を降りるつもりじゃなかったのに)  

「Why am I here… Why am I here… 」
→私は、ここの歌詞を見るまで「Why am I here?(なぜ私はここにいるのか?)」と問いかけているイメージだったんですけど。実際は「Why am I here…(なぜ私はここにいるのか…)」だったということで。この三点リーダーは文章を省略する意味と文章に余韻を持たせたり沈黙を表現したりする意味で使われる特殊記号なんだそうです。ここでは後者かな。「?」よりも途方に暮れているというか、さまよっている感じがしますよね。

「I wish I were king of that paradise」
→あの楽園の王になればいいのに 
前述した通り、楽園=トップアイドルとしての座と考えるので"トップアイドルのままでいればよかったのに"という解釈。

「膝が土を舐めた夜 気づいたよ 暗がりで 思い上がった心臓が 痛いほど君と響くこと Incomplete Ruler」 
→膝が土を舐めたということは地に足がついている=夜空に浮かぶ星(アイドル)ではなくなっている。その時気付いた。

「一つになれなくても 一人ではいられない」
→一つになれなくても(鷹匡と春樹、二人と同じ方向を向いて進めなくなったとしても)一人ではいられない(一人にならずには、アイドルを辞めずにはいられない)または(とても一人でなんかいられるわけがない)

「月が隠れた闇でも」
→光(先)が見えない暗闇だとしても

「I know a glimmer of hope 残された光なんだ(僕らは) なぜ人は寄り添い合うって 問いかけ、日は巡る」
→私はかすかな希望の光を知っている、残された光を。=次世代のアイドルたちのことかな。


「心同士 相容れずに 突きつけ合っていた拒絶 成れの果てはDystopia」
→相容れない=お互いの主張や立場が異なっているため受け入れられない
アイドルを辞めたい自分とそうでない自分が戦っている。行き着いた先は理想とは遠いところ。

「滑らかに見える皮膚下 膿んだソリチュードに 傷ついて 傷つけて 終幕」
→一度もファンや世間を失望させることがなかったというゼロだけれど。(滑らかに見える皮膚)でもその下ではソリチュード(孤独)を抱えていた。

ソリチュードについて調べていたらこんなものを見つけてしまったんですけど…。

solitudeとは"solo"の語源でもあり、どちらかというと孤独という状態を表すよりは、”1人”という数字的な概念を色濃く表している。日本語でも「ソロデビュー」という単語があるが、これは「孤独にデビュー」という意味ではなく「1人(単独)でデビュー」という意味になる。一方lonelinessは日本語の「孤独」とほぼ同義であり、社会的につながりや連絡が無く寂しい状態を意味する。つまり、solitudeは簡単に言ってしまえば「lonelinessから寂しさを抜き去ったもの」に近いと思われる。

孤独に悩む人は”solitudeとloneliness”の違いを認識すべき - 孤独hack (hatenablog.com)

ソリチュードは語源が「solo」になっており、一人を強く意味する孤独になります。つまり、自分から好んで孤独になることで、ロンリネスとは違いさみしさのない孤独を意味しています。
ロンリネスとの大きな違いは、自分から一人になりたいと思って孤独になるという点です。孤独の時間を好み、あえて一人になることがソリチュードなのです。

「ソリチュード」と「ロンリネス」の違い!主婦の孤独脱出に|CHANTO WEB

まさか、”solo”の語源だったとは……。
更に、あえて一人になることが「ソリチュード」。
でもそのソリチュードは膿んで(炎症して)いる。ゼロは、自分で選んだ孤独に傷ついて、傷つけて(春樹や鷹匡、ファンを)アイドル人生を終わらせたんですね。

「でもすべてを 喪った時 奈落へと 共に落ちる 弱い共犯者 そう二人」
→喪う(大切な人が亡くなった時のみ用いられる言葉)=アイドルとしてのゼロが死んだ時、奈落へと共に落ちる(ゼロがいなくなれば、一緒に夢を見ていた春樹、鷹匡は絶望するだろう)おそらく弱い共犯者は春樹と鷹匡。ゼロという孤独なアイドルを共に生み出してしまった二人。

更に、私はここで桜春樹と陸の「幸せについての話」を思い出しました。

桜春樹「すごいね。君にはすべてを失った時に、助けてくれる人がいて、すべてを失ったとしてもやりたいことがある。それを幸せと呼ばずに、なにを幸せと呼ぶんだい?」

4部14章5話「希望の世界」より

"すべてを失った時"
これは春樹が亡くなる少し前の会話だし、この時春樹は相当弱っていた。ということは、春樹はこの時点で遺作である「Incomplete Ruler」を既に完成させていただろう。ゼロが書いた詞も見ていたはず。

ゼロも陸も訴求力が強いということを考えると、春樹は二人を重ねて見ていた部分があるかもしれない。自分はゼロが全てを失った時、助けられなかった。全てを失おうとしていることさえ気付けなかった。同じ後悔をしたくないから、やりたいこと、幸せって何なのかと悩む陸にこの話をしたのかな…ゼロにかけてあげたかった言葉を伝えたのかな…なんて。しかもこれ、ゼロはどんな人だったのかという話をした直後の話ですし……。

「顔上げたら残骸 罪と咎と未来」
→顔を上げれば残骸(壊れた物体や死体のことで、戦場や災害地などで見られるもの)ここでいう戦場は芸能界のことかな。ゼロと同じように孤独に耐えられず消えていった人たちも多かったんだろう。また、残骸はゼロを失って悲しむファンともとれる。沢山の人を悲しませることを分かった上で自分は消える。罪と咎。でも、ゼロ一強の時代が終わるわけだからそこに未来もあるよってことかな。

「人は星なんかじゃない」
→ここは百ちゃんの「オレたちはスターなんかじゃない……。体中に、精一杯、銀紙貼っ付けて星のフリしてんだ。見上げてくれる人たちがいるから」を思い出すよね。キラキラ輝くアイドルだって、星なんかじゃないよ、一人の人間なんだよ。

「ただ輝きを持ってる」
→「輝く」という言葉は、光に照らされるという意味合いで用いられる文言だそう。

3周年記念ティザービジュアルの七瀬陸くんのセリフを覚えていますか…
「自分では見出せなかった光を、仲間が引きだしてくれた。7色の光の真ん中でなら、前だけを向いて輝けたんだ。」

一人の人間だけれど、他の星(仲間)と共にあれば、照らされれば輝ける。

「ありふれた地平に ひそやかに君と立っていた Imperfect Ruler」
→ここで注目すべきことはincompleteがimperfectに変わっていること。
「incomplete」=完成していない、終わっていない、不十分な
「imperfect」=完全ではない、完璧ではない


「振り払った右手で 左手を握ったら 自分を知ったよ 黎明の Rulers」
→「黎明」=夜明け。明け方。新しい事柄が始まろうとすること。また、その時。そして「Rulers」は複数形。
この「Rulers」はゼロがいなくなってゼロ一強の時代が終わった後(黎明)、新たな時代の支配者たち(時代を作っていくアイドルたち)のことだと考える。
しかもここで初めて二人の歌声が重なる。激アツすぎません???

「幸せめいた偽物に もう目が眩まないように 手を離さないでと風が囁いて消えた」
→これはそんな新たな時代を作っていくアイドル達へのメッセージだと思う。
「幸せめいた偽物」=完璧な(に見えた)アイドル、ゼロ。でもそんなゼロも実は苦しんでいた。孤独を感じていた。幸せそうに見えて、そうではなかった。
「もう目がくらまないように」=「目がくらむ」は高さに関連して使われる場面が多い言葉。ここで出てくるのが「ぱちんのおと」。「ぱちん」と弾けて、ものすごい勢いで落下して、地面に叩きつけられるというようなことがないように。
「手を離さないで」=仲間の手を離さないで
つまり、これからのアイドル達は自分のように孤独に押しつぶされませんように、同じ過ちが繰り返されませんように、傍に寄り添ってくれる仲間がいますようにっていうゼロの願いが込められているんじゃないかなと思う。
「風が囁いて消えた」→本編中に「風」がでてくるシーンがありまして。

九条鷹匡「いつか、ゼロの歌が、世界中を駆け巡っていったらいいね。今は僕だけに届いている、君のメロディと、ゼロの歌声が、世界中に羽ばたいていけたらいいね。」

桜春樹「素敵だね。だけど、そうなった時には、その歌はもう俺たちのものじゃないよ。その歌を聴いて、口ずさむ、みんなのものだ。」

九条鷹匡「それはいいこと?それとも、悪いことかい?」

桜春樹「どちらでもないさ。俺たちの手から生まれた風が、嵐になって、世界をかき混ぜただけだ。この星もそうやって始まったんだ。大きな嵐が、海の底と、山のてっぺんを、ぐちゃぐちゃにかき混ぜて命が生まれた。ばらばらで、めちゃくちゃで、まぜこぜな、ものすごいエネルギーだ。その嵐は今もこの世界を駆け巡っている。数億の嵐がぶつかりあって、人と出会って、人と別れて、なにかが始まって、なにかが終わっていくんだ。だから、鷹匡。」

九条鷹匡「うん……。」

桜春樹「いつか俺たちの青春が終わっても、俺たちが離れ離れになっても、それは悲しいことじゃないんだよ。どこかにいる誰かに、嵐を手渡しただけだ。」

4部14章1話「風と嵐」

この場に作詞をしたゼロがいたかどうかはわからないけれど。三人の手から生まれた風が嵐になって。それを誰かに手渡す。「風が囁いて消えた」ってここからきてるのかなって。


「嗄れた声で叫んでいた 孤独に傅かれ僕ら」
→「傅く」=人に仕えて守り世話をする、子どもを大切に育てる、後見するという意味。孤独に育てられたってことかな。

「飲み込んだ悲鳴で 胸を溶かしながら」
→苦しみも孤独も飲み込み、助けを求められなかった

「So, let us stay with you all」
→だから、みんなと一緒にいよう

「抱えきれない運命 支配するためみんな 隣り合うんだね 夜が明ける Incomplete Ruler」
→ここ、私はコントロールの話を真っ先に思い出してしまったんですけど。
3部で陸は一織と密約を交わすのですが。

一織「七瀬さん。私にあなたをコントロールさせてください。」
「私をあなたの指針にしてください。私の顔色を窺って、いいか悪いかを判断して。私のどんな要求にも従って欲しい。(中略)誰よりも、私を意識して欲しいんです。」

3部18章5話「二人の密約」より

5部では。

陸「ぐるぐる、答えの出ない不安に、眠れなくなる夜もある。だけど、そんな時、一織が……。オレのプロデューサーが、言ってくれた言葉を思い出すんだ。オレをコントロールするって。」

九条鷹匡「……ひどい台詞だね。」

陸「ひどくなんかないよ。オレも最初は、すごいこと言うな、なんだこいつって思ったけど……。信頼していいよってことだ。任せてくれていいよってことだよ。オレの負担を減らしますって言う、優しい言葉だよ。オレのことを、オレ以外の人が、真剣に考えてくれる……。それを心から信頼できる。だから、オレはファンのことや、ステージのことに専念できる。こんなに心強いことはない。ゼロや、桜さんだって同じだよ。あなたがいたから、ステージや、作曲に専念できたんだ。」

5部15章3話「Dead End」より

「支配」という意味を持つ英語の一つに「control」があります。
陸が不安な時(抱えきれない運命)救ってくれたのは一織の「コントロール(支配)させてください」という言葉。ゼロも、そんな存在が欲しかったのだろうか。

そして、支配には”物を分け与えること、負担を分担すること”という意味もあります。つまり、陸と一織のように


【抱えきれない運命を分け合うから人は隣り合うんだね】


夜が明ける=答えが出たということ。


「一つになれなくても 一人ではいられない 月が隠れた闇でも (今、世界は変わる) 一つになれなくても 一人ではいさせない」
→前述した”答え”に辿り着いたからアイドル界は変わる。
一つになれなくても(鷹匡と春樹、二人と同じ方向を向いて進めなくなったとしても)(顔も個性もバラバラなメンバーがひとかたまり、チームとしてやっていくことが難しくても)一人ではいさせない(これはゼロが言ってもらいたかった言葉であり、これからのアイドル達に望むこと?)

天の「今、世界が変わる」に陸の「一つになれなくても 一人ではいさせない」が重なるのが激アツ。一つになれなくたって一人でいさせないことで世界は変わるよ!って感じがする。

あとここを
天「一つになれなくても 一人ではいられない」
陸「一つになれなくても 一人ではいさせない」
の掛け合いにするのも最高にずるいよ…!!!!!!!


「毀れた夢の中心で」
→毀れた=破損すること、故障すること、まとまっている状態がだめになること
中心=最も重要な位置にある物や人。

九条鷹匡「ボクとゼロと春樹、あの頃3人がいればどんな夢も叶うと信じていた。」

2部14章3話「過去の亡霊」より

ゼロ、九条鷹匡、桜春樹の三人が揃うことはもうない。でもその三人から生まれた物語を中心に。

「一つずつ積み上げよう(ずっと...ずっと...)
一人ではない今日を We've created fortunate nation again」

→「We've created fortunate nation again」=私たちは再び幸福な国を作りましたという意味。一人ではない(仲間がいる)今日を一つずつ積み上げれば幸福な国(幸せなアイドル達が働くアイドル界)を作れる。いや、"作りました"と言い切っているのでゼロのそうあるといいなという強い願望かな。

「いつだって なぜ人は寄り添い合うって 問いかけ、陽は昇る 」
→一曲を通して「日は巡る」が「夜が明ける」を経て「陽は昇る」となっている。ということは、最初はなぜ人は寄り添い合うのか考えていたけれどその答えが出たということ。


以上が歌詞を追いながらの一通りの考察です。


ここから更に考察。

ゼロは、「Incomplete Ruler」の歌詞の中で「なぜ私はここにいるのか…」「トップアイドルのままでいればよかったのに」と後悔している。
だから、ゼロはいなくなりたかったわけじゃないんだろうなと。

これは、舞台『ゼロ』の演出からもわかります。

巳波「あ……。舞台のセンターに、ゼロが登場しました。観客に背を向けたまま、あれは……。大きな姿見を、見つめているんでしょうか。ゼロが自分の内面を覗いている、自問自答をしているという、表現にも見えます。」

三月「ゼロはいなくなった。だけど、いなくなりたかったゼロだけじゃない……。そんな風に見える……。そうだといいな。」

5部16章5話「幸せな物語」より

鏡に向かって自分は何故ここにいるのか問いかけている。

しかも、この歌詞はいなくなる前に書いたもの。アイドル界のトップを降りた時、自分はきっとこんな感情になるんだろうなと予想した上で書いたのかな。

いなくなりたくはなかった。でも、ソロアイドルとしての限界はもちろんあったと思う。それに、ゼロ一強の時代のままではアイドル界は育たない。だからゼロの時代を終わらせて次の時代のアイドルたちに活躍の場を与えたいと思ったのもあるかもしれない。

また、曲を依頼した時点で姿を消すことを決めていた=ゼロはこの曲を歌う気はなかったということ。
歌いたいのに依頼した直後に姿を消すわけないしね。
春樹もゼロが歌う気はなかったということを分かった上で作曲している。

龍之介(桜春樹)「楽曲制作依頼……。ゼロからだ……。そういえば、失踪する直前に、受け取ったっけ……。珍しく、おねだりしてたな。曲を作ってほしいって。はは……。残念だったな、ゼロ。歌う人がいなくなった歌を作るほど、僕は自虐的な男じゃないよ。」

5部16章4話「蘇る魂」より

"歌う人がいなくなった歌を作るほど、僕は自虐的な男じゃないよ。"
でも、歌詞を見てゼロが歌う曲ではないと気付いた。だから作ったのだろう。

では、誰に歌って欲しかったのか?

これまで歌詞を追いながら考察してきた通り、それは、次の世代のアイドル”たち”

そして、そんなアイドルたちへのメッセージを歌詞に込めた。
僕は孤独で沢山苦しい思いをしたけれど。君たちは一人では抱えきれない運命でも、それを分け合える仲間と一緒に、隣り合って歩んで行ってねというメッセージを。この先、もう自分のような孤独なアイドルが生まれないようにという願いを。

その願いは"デュエット"という部分にも込められていると思う。最初は二人が交互に歌っているから一人でも十分歌える。でも、段々二人の歌声が重なる部分が増えてきて一人じゃ歌えなくなっていく。そう。この曲は一人では歌えない。必ず隣で一緒に歌ってくれる人が必要。だから陸は「誰かの孤独が救われるような歌」って言ったんだろうね。

Incomplete(不完全な、未完成な)Ruler(支配者)は仲間がいることでcomplete(完全)になれるのかもしれない。




今回はゼロ目線で考察したけれど、この曲は双子目線でも考察できると思う。ここで書き始めたらとんでもない量になってしまいそうなので今回は見送りますが…。(書くかどうかすらわからない)
でもこれだけ言わせて…。

天「ボクらは一緒に生まれた。だけど、手を繋いだままじゃいられない。きっと、この先は、違う道を歩いていく。それでも、お互いに代わりはいない。」

6部12章1話「心境」より

この天のセリフがめちゃめちゃ「一つになれなくても一人ではいられない」では?!?!と思って…。

「手を繋いだままじゃいられない」=一つにはなれない、一緒にはいられない

「それでも、お互いに代わりはいない」=一人ではいられない

と、私は解釈しました。


しかも名前的にも天(地上を覆って高く広がる無限の空間)と陸(地球の表面で水に覆われていないところ)で2人の距離はとても遠いし、交わる(一つになる)ことはないんですよね…。。


私、天と陸は対になる名前だと思っていたんですけど。「天」の反対は「地」で、「陸」の反対は「海」だそうですよ…。全然違った!


でもね、問題はここからですよ、皆さん????
「陸」という漢字の成り立ち。

この漢字の成り立ちは、神様が天と地を上り下りするために使ったハシゴを指す「阝(こざとへん)」と小さなテントを表す「坴」を組み合わせたことに由来します。2つを合わせて「陸」は「神様を迎えるためのテントがあるところ→テントが立っている場所そのもの」を表現しています。

https://ichigoichina.jp/kanji/11/%E9%99%B8

陸の「阝」って神様が"天"とその反対の"地"を上り下りするために使ったハシゴを指してたんですか…?!?!??!??!?こんなところで通じる点が…無理だ…なにそれ狂い死んでしまう…


2人の関係性に永遠に狂ってしまうよ(頭抱え)


話が大幅にそれてしまって申し訳ない!!!!!!!




幸せな物語

これまでゼロは孤独で苦しんでいたと語ってきましたが、決してそれだけではなかったと思います。

「Incomplete Ruler」を歌った双子のセリフにこんなものがあります。

天「人を幸せにしたい気持ち、ゼロにもあったと信じてる。ゼロの最後が、たとえ、無責任な裏切り者だったとしても……。駆けあがっていった瞬間は、みんなの幸せを願っていたと思うから。その気持ちがなかったら、あの眩しいステージの上には立てない。しかも……。3人でも、7人でもない、たったひとりで。ボクらが見る景色よりもずっと、ステージは広く映っていたはずなんだ。ゼロの眼差しに。」

陸「オレは思い浮かべた。きらめく、眩しいライト、果てしなく広がるステージ。そして、観客席。見渡しても、振り返っても、誰もいなかったら?(中略)オレがもし、ひとりきりのアイドルだったら。すごく、寂しいかな。案外、平気なものかな。きっと、ステージは果てしなく広く。観客席は近く感じる。そこにいる人たちを幸せにしたいと思う。」

5部15章2話「明かされた秘密」より


私も天、陸と同じでゼロには人を幸せにしたい気持ちがあったと思う。

なぜなら、ゼロはアイドル。百が言っていたように、アイドルを仕事にする人たちは人を幸せにすることが好きで、人に愛されることが好き。

それに、ゼロが何も言わずに消えた理由は、最後まで人(ファン)を幸せにしたかったからだと考えているから。

陸は、ゼロについて「流れ星みたいに消えた。みんなの願いを叶えるために。」と語っていました。私はこの"みんなの願い"は、姉鷺さんが天に「理想のアイドルってなんだと思いますか?」と問われた時に答えた"終わらないアイドル"のことだと思っています。

「アイドルは夢なの。夢の終わりなんて誰も見たくない。伝説なんて賞賛よりも、ある日突然姿を消したりしないアイドルの方がいい。日本一のトップスターじゃなくたって、顔に傷があったって、声が出なくたって、終わらせないでくれたらそれでいいのよ。だけどその夢を叶えるのが一番難しい。」

3部14章2話「MOP」より

ファンはきっと、ゼロに"永遠"を求めていたと思う。だからゼロが普通に引退を宣言してから引退していたら、大騒ぎになっただろう。
でも、ゼロは静かに消えた。そうすることで人々の心の中でゼロの物語は終わらないままになった。歳をとらない、落ちぶれない、謝罪会見をすることもない。若々しい、現役のゼロがみんなの心の中で生き続け、そして語り継がれていく。=伝説(永遠)となる。

更に、人を幸せに、笑顔にすることが好きなアイドルが1番見たくないもの。

それは、"人(ファン)の悲しむ顔を見ること"だと思う。

実際、三月はこんなことを言っている。

「ファンの子にさよならを言って、その子がどんなに傷ついた顔をするか、オレもすぐに想像ができる。そんな顔、見たくないって思う....。ずっと、笑っていてほしい。そのために、いくらだって歌える。」

5部13章3話「宣言」より


なので、

①ファンの終わらないでという声に応える
②ファンの悲しむ顔を見たくない

この2つを叶えるためにとった選択が、何も言わずに消えることだったんだろうなと。
だから、ゼロは最後の時までファンの幸せを願っていたと私は思うのです。


それに、皆さん覚えていますか?
Re:valeがゼロアリーナのこけら落としで「Dis one.」を歌った時。打ち上げでグラスの中から「僕の歌を歌ってくれてありがとう ゼロ」と書かれたカードが見つかったことを。ゼロはきっと今もどこかでアイドル達を見守ってくれているんだろうなと思います。

また、Incomplete Rulerを初めて聞いた陸は「誰かの孤独が、救われるような歌だ。」と言っていました。私は誰か=ゼロだと考えているので、舞台『ゼロ』でこの曲が歌われた時、やっとゼロの孤独が救われたんだろうなと。
よかったね、ゼロ。素敵なメッセージ(歌詞)を残してくれてありがとうという気持ちでいっぱいです。

そして、5部の最後(16章5話)のタイトルは、「幸せな物語」。


ゼロの半生を描いたミュージカル『ゼロ』は、決して不幸な物語なんかじゃない。ゼロ・九条鷹匡・桜春樹が出会い、たくさんの人を虜にして、たくさんの人を幸せにして、次の世代にバトンを渡す、幸せな物語。

TRIGGERの3人も、幸せな物語にするという気持ちで演じている。

楽「この舞台を通して、俺が出会って、別れたゼロに、幸福なエンディングを与えてほしい。九条鷹匡役として頼むよ。ゼロも、桜春樹も、あんたも、あんたたちを見届けた人にも……。幸せが射すことを教えてくれよ。」

九条鷹匡「……幸せな物語になるかな……。」

天「なります。絶対に、なります。幸せな物語にしましょう。」

龍之介「俺たちがしてみせます。」

5部16章1話「願い事」より

ゼロからバトンを受け取ったアイドルたちが、これからどんな道を歩んで行くのか、どんな未来を見せてくれるのか、楽しみです!



また長文になってしまいましたが、ここまで読んでくださった方がいらっしゃいましたらありがとうございます!
これは私なりの解釈なので、なるほど、そういう考えもあるのかくらいに思っていただければ幸いです。


まだまだ考察が浅い部分もあるので追記・訂正していくかもしれません!タイトルもしっくりきてないので変えるかも!

多分次はムビナナを浴びたらまたここに書きに来たくなると思います。楽しみです笑
ではまた!!!!!!!


追記:書きました!!!!



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