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No.50 アルマンディン・ガーネット

50.アルマンディン

ワインのような深い赤のガーネットである。シュワシュワとした泡のようなインクルージョンはあるが、透明感や赤みは申し分ない。
ガーネットといえば1月の誕生石として有名だ。だが、世の中に「ガーネット」と言う名の鉱物は存在しない。
じゃあガーネットって何?というと、ガーネットとは同じ結晶構造をもつ鉱物すべてを指す言葉だ。具体的にいうと、ガーネットには決められた化学組成の型があり、これに当てはまる鉱物であればどんな元素が入っても型から外れない限り「ガーネット」として扱われるのだ。
今回のガーネットは鉱物学上「アルマンディン」もしくは「アルマンダイン」または「アルマンダイト」と言う名のガーネットだ。
アルマンディンはガーネットの中で最も産出しやすく、火山が近くにあればだいたいどこでも見つかるらしい。なのでよっぽど大粒で透明度が高くない限りは安価に売られることが多い。
だが安価だからと侮ってはいけない。
ガーネットは屈折率がサファイアと同レベルに高く、硬度も7〜7.5と比較的高め。そしてへき開がなく靭性もなかなか強いので結構頑丈である。これはガーネット全てに共通する特徴で、アルマンディンも例外ではない。
だから海外ではスピネルと並んで高い人気を誇っているらしい。
日本ではやはりダイアモンドやルビー、サファイアの人気が根強いが、こういったマイナーな宝石にも目を向けてみるべきなのかもしれない。

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