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No.5 クオーツ

5.クオーツ

クオーツ。和名は石英と呼ばれる鉱物だ。
しかもこのクオーツはただのクオーツではない。この一石の中にアメジストな部分とスモーキークオーツな部分があり、この一石で透明なクオーツだけでなくアメジストやスモーキークオーツも楽しめる、一度に三度おいしいクオーツなのだ。しかも結晶の根元には赤っぽいクオーツもくっついてる(何クオーツなのかは不明)。
クオーツという鉱物は割と初心者向けの鉱物で、安い物なら100円ぐらいで買える。しかしだからといってなめちゃいけない。一般的な透明なクオーツでも産地や個体差によって多種多様だし、アメジストやスモーキークオーツなど微量な不純物で色がつくこともある。ときにはルチルやデュモルチェライトなど、他の鉱物をインクルージョンとして取り込み、幻想的な結晶に成長することもある。
今回のクオーツだって実に個性的だ。一度に三色の色合いを楽しめるし、クラックが多いので内部から虹色の光を見ることもできる。もちろん同じものは二度と出ることはない。
クオーツだけでもここまで奥が深いのだ。鉱物の世界は果てしなく広く深いのだろう。

【補足】
スモーキークオーツ。和名は煙水晶と言って、煙でいぶしたような黒茶色のクオーツのこと。この色味がもっと濃くなって黒くなるとカンゴームやモリオン、和名で黒水晶と呼ばれるものになる。

【参考書籍】
「ネイチャーガイド・シリーズ 宝石」
ロナウド・ルイス・ボネヴィッツ 文
伊藤伸子 訳   化学同人  2015年


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