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No.14 グランディディエライト

14.グランディディエライト

世界三大名称ややこしや鉱物(非公式)の一つ、グランディディエライトのルースだ。
深海のような深い青が印象的で、小粒でも強い存在感がある。おまけに硬度も7.5と高いので宝石としても十分な素質を持った鉱物だ。
にもかかわらず、宝石として出回りだしたのはつい最近であるから不思議だ。
グランディディエライトが発見されたのは1902年と比較的最近で、宝石質のものは2014年まで発見されてこなかったのだ。いったい何故このような美しき鉱物が長い間発見されなかったのだろうか?
その理由はグランディディエライトが発見された地質にある。
グランディディエライトが発見されたのは、なんと今から18~20億年も前にできた地質だったのだ。これは恐竜が生まれるより前の時代である。当然そのような地質は新しい地質の下に埋もれてしまう。だから発見までに長い時間がかかっていたのだ。
ちなみに、このルースは0.1ctぐらい。このような小さなサイズでも、ここまで色が濃く澄んだ個体は珍しいようだ。
地球が誕生したのは約46憶年前だと言われている。つまりグランディディエライトが発見された地質よりもっと古い地質はごまんとある。もしかしたらこのような地質には、まだ日の目を見ていない新鉱物が眠っているかもしれない。
現に最近もカーメルタザイトやゴルトシュミッタイト等の新鉱物が発見されてきてる。
もしかしたら近い未来には、今発見されていない鉱物が宝石となってダイアモンド以上にポピュラーな宝石になっているかもしれない。

【補足】
①カーメルタザイト
2019年にイスラエルのカルメル山で発見。今まで宇宙でのみ存在すると考えられていたが、2019年に地球での存在が確認された。硬度がダイアモンド以上でモース硬度は11。
②ゴルトシュミッタイト
2019年に南アフリカの鉱山で発見。ダイアモンドの中にあるのを発見された。


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