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やまとの読書日記

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読んだ本を紹介する日記です。「書評」のような堅苦しい内容ではなく、気軽に思ったことを書いています。紹介した本をそばに置いて、読書日記を楽しんでもらえれば嬉しいです。
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#やまとの読書日記

読書感想文|日常に潜む 「現実」と「幻想」

 僕たちは「幻想」を抱えながら生きていると思う。 本当は鬼なんていないのに節分の日に豆ま…

日常に潜む不思議な物語。

 村田沙耶香さんを知ったのは、芥川賞を取った2016年だ。  それから、『コンビニ人間』…

読書感想文|夢かうつつか幻か。

 『カゲロボ』との出会いは、街の本屋さんだった。  新潮文庫のコーナーを歩いていると、「…

豪雨のなかで楽しむ夜の読書。

 これまで何度もnoteに書いているけれど、僕は夜に読書をするのが好きだ。  スマホを見てい…

人の名前が覚えられない。

 僕は、人の名前が覚えられない。  これが原因でかなり苦労していると思う。塾で英語を教え…

わたしの本棚|ボトルメールのようなエッセイ。

 エッセイの正解ってないと思う。  まさに、人の人生と同じで、十人十色だと思う。価値観だ…

エッセイの魅力に気づいた話。

 僕はnoteに文章を書きはじめるまで、まともにエッセイを読んだことがなかった。本屋にふらっと立ち寄って、あまり関心のない歴史のコーナーに足を止めても、エッセイだけは素通りしていた。  別に反エッセイ主義者ではない。ただ「なんでわざわざエッセイなんて買うんだろう?」と疑問に思っていただけだ。ファンの作家さんのエッセイならともかく、自分と関わりのない人の日常をのぞいて、何が面白いんだろう。noteに出会うまでの僕は、そう思っていた。  noteに文章を書きはじめて、みんなが

読んだ文章は、比喩表現が多彩だった。

 最近読んだ本と現在進行形で読んでいる本を紹介したい。やみくもに内容を紹介しても面白みに…

夜の静寂にふさわしい物語。

 いま手元に、小川洋子さんの『密やかな結晶』がある。タイトルの「密やか」という言葉の響き…

奇跡の巡り合わせ。

 最近、角田光代さんの『さがしもの』という文庫本に収録されている『旅する本』という小説を…

読書とは、作者との対話の時間。

 僕の読書は、夜にはじまる。晩ご飯を食べてお風呂に入って、そのポカポカになった体でソファ…

言葉が届かない場所に物語がある。

 僕が小川洋子さんの小説を知ったのは『密やかな結晶』を読んだときでした。本屋でその本を手…

幼稚園で出会った架空の友達。

 昨日、noteを久しぶりに投稿した。これから投稿頻度を週3回にしていきたいと思う。  さて…

生きるために、"物語"を作っていると思う。

 書店に足を運ぶと、ずらりと並んだ本棚にはたくさんの小説が置かれている。それは古典から最新作まで、国内の小説から海外の作品まで、多岐にわたっている。この世に存在する物語をすべて読むなんて、物理的に不可能だ。本棚を眺めていると、ついそんなことを考えてしまう。  ところで、聞き慣れた話かもしれないが、以前から若者の活字離れが言われている。インターネットの台頭にともなって、電車の中で本や新聞を読んだりする人は見かけなくなった。その代わり、揃いも揃って皆スマホを片手に何かを見ている