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春の嵐がきたから、掃除する。

※10分間で書ききる、下書き・推敲なしのぶっつけ本番エッセイ。毎日更新※

ここ数日、ものすごい風が吹き荒れている。春一番……というにはあまりに暴力的で、窓がガタガタ揺れるし、木は90度にお辞儀。うるさいし、寒い。

それでも毎日少しずつ、長かった冬が終わり続けていることを感じる。

前は、朝7時に起きてもまっくらで、8時くらいにやっと水平線が光りはじめて、9時くらいでぼんやりと明るくなってたの。それでも日光が差し込むことなんて数ヶ月間ほとんどなくて、ずーっとくもり。16時すぎにはもう夜。

ドイツの冬は、長いし、寒いけど、第一に「暗い」。

そんな生活をしていたものだから、「明るい」っていうだけでもうエネルギー満タンだし、なんならお日様まで「おはよー」って言ってくれるものだからもうはしゃいじゃうわけ。

ああ、春がきた!って。

で、ソワソワとお散歩したり、まったりカフェで本を読んだり、春の赤ん坊とたわむれているわけだけど。

ここ数日、春の嵐のごうごうという風の音を聞きながら、掃除にいそしんでる。

実はわたし、掃除……というより、整理整頓があんまり好きじゃない。ものすごく汚いのはいやだけど、ちょっとくらい部屋は汚い方がいいタイプ。片付けるのがいやだから物を出さない。散らかさない。一度出したら片付けるのが面倒くさいもん。

そういう人間なんだけど、ちょっと張り切ってお掃除してる。って言っても、こんまりさんみたいに、「片付けが生きがい!」ってほどでもないんだけど。

長くて暗い冬が終わって、暖かくて優しい春が来る。でも春は本当に一瞬で、おたおたしてたら日光さんが張り切る夏がくる。だからこの春のあいだに、なにかしようと思って。

暗い冬が終わって、明るい夏が来る。その前に、冬のあいだに築き上げた自分の巣をきれいにしておきたくなったんだよね。

冬のあいだは本当に、ずっと家にいたから。だから家というより、もはや「巣」。春は、その巣を飛び出す季節。だから長い冬のあいだ、わたしを守ってくれた家に感謝しつつ、ちゃんと今年の冬へのお別れとして、家を片付けてる。んだけど、やっぱりあんまり掃除好きじゃないなぁ……。

今日は10分で1000字いかなかったけれど、朝日がまぶしいのでしかたないってことにしておこう。

じゃあ、またあしたね。

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