雨の日

今日は雨。朝からピチャン、ポトン、パチャン、シトシトポトポットポンって雨が外で忙しく遊んでる。

雨の日、外は雨の公園だ。きっと何処の公園でも、今日は子供より雨が多く遊んでる。滑り台、ブランコ、嬉しそうに音を鳴らしながらピチャンピチャン遊んでる。

だから、私は部屋で大人しくするの笑。

ゆらりんハンモックに、布団乾燥にかけた羽毛布団に包まり偽物の太陽の温かさに癒される。靴下を脱ぎ散らかし、足元は裸足となり、ひやり畳へと落としてね。

薄暗い雨の色の部屋の中で外で遊ぶ雨の音を聞きながら私は目を瞑るわ。

少しずつ少しずつ、私の中に雨の音が侵入する。一緒に遊ぼうって、耳の隙間見つけてお邪魔してきた雨。おいで。

窓の外では、水溜り場に次々新しい友達が空からシトシト落ちる音が聞こえ続けている。

ポチャン、パチャン、ポトン、ポロン、ポロポロ私の耳にもっともっとって入ってくる。どんどん私の中、雨が深く溜まってゆく。ハンモックに揺られ、雨の波に揺られるの。

部屋の陽だまりにいる私に、次から次に外の雨は私の隙間を見つけてはお邪魔します！入ってくる。いつもに増してかわいいのね。

私の体の中は雨が溜まってゆく、ポチャン私の中は深く深く雨が溜まる。青く青く光が通ってゆくわ。

もう入る隙間など無くなりはじめるが、どこかしら隙間見つけて、私の中に雨は溜まり続ける。

トプン私の水槽のメダカが私の雨に混じって入って来る。そして雨は私に溜まり続ける。

トットットッ時計の秒針と雨音が重なり始める。トットットッ、メダカの口もパクパク同じリズムで開け閉めしている。私の中も忙しくなって来たわね。

いつしか私は陽だまりの中で雨を抱え寝てしまう。雨が小降りになり鳥の囀りで目を覚ます。雨はもう殆ど降っては来ない。

ふと足元を見ると、足の爪間から水が滴り畳を濡らしていた。

私は一日中夢を見ていたのか、起き上がるとチャポンと胃の中が揺れる。そして、水槽のメダカは居なくなっていた。代わりに私がメダカの卵を抱き抱え静かに安らかに眠っている。ぷくぷくと寝言を言いながら深く深く沈んで。

まだ雨の日はまだ終わらない。