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「CVA(Coffee Value Assessment)の概要に関する説明会」の私的まとめ

先日行われましたSCAJ主催の「CVA(Coffee Value Assessment)の概要に関する説明会」に参加しましたのでその辺りをまとめておきます。

はじめに

CVAはSCAが策定しておりHPにオリジナルの情報が記載されています。
見てみましたが当然英文でかつ膨大ですね。

今回はSCAJ主催でこちらの概要の説明が行われました。
SCAJとして今後採用するという事ではなく、SCAからの情報を公開する事と、それに対しての意見を出す役割を果たしているという理解になります。

尚、参加した知人の話では上記ページの情報が殆どで読んでいた人にはあまり意味がないかもという話でした。
が、英語が弱い自分としては助かりました。

目的

なぜこのような内容を導入しているかと云うはなし。
今までのSCAの評価方法では、
・外在的な評価がされていなかった。
・評価が強度と質が混在していて混同しやすかった。
という反省点から策定されているようです。

また、SCAとしては、バリューチェーン全体において、衡平な対価の分配を考えており、それらが評価できるシステムを目指しているようで、今回の提案もその一環との話でした。
また、このシステムを導入すると、基本的にはアプリに記載していく事を想定しており、その記載内容はSCA(?)に集められて、データとして活用される....と言った流れの様です。

概要

まず、CVAとは何ぞやと言いますと、コーヒーの価値を評価する方法となります。
で、コーヒーの価値とは何ぞやと云うと、内在的な要素と、外在的な要素に分かれます。
内在的な要素は、コーヒーの液体(で良いのかな?)の要素であり、外在的な要素はそれ以外の要素(例えば、生産国、農園、品種、精製方法...などなど)となります。
今回、この外在的な要素が(今までの評価方法に)追加されています。

構造としては以下の通り。

内在的
 物理的
  生豆:従来のグリーングレーディング
  焙煎豆:シートを見たのですが…どう対応しているのだろう??
 官能的:従来のカッピング
  記述的:インテンシティと定義された記述用語(WCR)の選択
  感性的:評価項目の質を9段階評価
外在的

官能的だけβ版、以外はα版扱いとのこと。

尚、今までの様に、何点ならばコモディティ、何点ならばスペシャルティの様は区別がなくなります。
(とは言え、官能評価で計算式に当てはめると、今までのカッピングスコアとほぼ同様な数値が得られるとの事です。)

外在的な要素

こちらの評価と云うのは、実際に市場価値として、単純なカップクオリティだけではなく、それに付随する情報(ストーリー)がそれらを生み出している側面があるという事です。
例えば、xx認証を受けている場合、それに敏感なユーザには訴求力が上がりますね。
また、この豆がどの様に作られたか等々の情報を提供することにより、ユーザのコーヒー体験を向上させることもできます。
(ソムリエさんがお客さんに説明している様な内容ですかね?)
こちらが今回新規で追加されています。

内在的要素

物理的要素

こちらの生豆の項は、今までのグリーングレーディングの内容を基にしている様です。
また、焙煎豆の項が追加されたと説明されていますが、シートを見た範囲ではちょっとよく分からないので、ちゃんと調べないといけないなと言った状況です。

感性的要素

こちらがいわゆるカッピングに対応した部分になります。
こちらのみβ版で先行しています。

従来のカッピングフォームとの違いは、記述的シートと感性的シートに分けられ、それぞれで評価を行う所です。
内容自体は、基本的には踏襲されていると考えてよさそうです。

記述的シートは、標準化できる内容を扱います。
もちろん、ある程度のトレーニングを積んだ人の評価が必要です。
(トータルの)インテンシティ(強度)値と、チェック項目となっている記述語の選択になります。
記述語はWCRのレキシゴン等がベースになっているようです。
シートがSCAのサイトで公開されていますのでそちらを見るとイメージが付きやすいと思います。

それに対して、感性的シートは、基本的に評価項目を9段階評価するだけです。
カッピングのセッションで、どの様な質が何点というキャリブレーションが行われる様になります。
xx顧客向け等の条件により、その基準は変わっても良いとの事。

評価自体は、記述的を行ってから感性的を行う順番になります。
(一緒に行わないのが改良点)

まぁ正しい話なのですが、今までと比べて回数が増えて面倒という事を配慮して、両方を1枚にまとめたシートも用意されています。
(従来のシートと比較して、記述的/感性的が明確に分かれているので、マシになると言ったところでしょうか?)

実際にやった人としても、やることが単純になるので、2回に分けても所用時間はあまり変わらないとの事です。

雑感

という事で、記述語を学ぶ必要がありそうですね。
いちいちコメントが思い浮かばなかった自分としては遣りやすくなるかも。
ある意味プロダクションの表記も標準化できるのかもしれません。

最終的には、(何らかの層別を行った)顧客に何が評価されるのかをビックデータから導きだそうみたいなことを意図しているのかな?

という事で、これを機に少し調べていくことにしました。
次回はこちら


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