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一緒にいるということ


土日は「おかえりモネ」が無い日。という認識になるくらい1日のルーチンになっている朝ドラ。ドラマ自体をあまり見ることがないので、私にしては珍しい。朝ドラでいうとモネ役の清原伽耶ちゃんが出ていた「あさが来た」以来かもしれない。

私は共感する力が強いようで、ドラマが沈んでしまうと自分も沈んでしまうことがよくある。医療系のドラマだと仕事柄か、あらかじめ命に関わる前提を分かっているからか見ることができるんだけど、それ以外でハラハラドキドキ鬱々としたストーリーがあると引きずってしまうことがあるからあまり見ない。

ニュースも怖かったり驚いたり、目を瞑ってしまうシーンがあるとテレビを消す。

映画は、ゆったりした邦画を家で見るのは好きなんだけど、映画館だと音が大きくてビクッとしてしまうので、気合を入れないと見に行けない。(良さは分かるけど得意になれない)


こんな感じなので、毎日おかえりモネを見て楽しんでいるものの、多少引きずられてしまう日がある。


モネと菅波先生はどうなっちゃうんだろう。。と思いながら過ごした先週は時間が経つのが長過ぎた。

私は人生で3年くらい遠距離で人と付き合っていたことがある。だから、引っ越す前の荷造りのシーンとか、そこでモネが言う小言とか、夜中の電話とか、最終電車の時間を覚えていることとか、知っている感覚が降ってくる。

中でも遠距離中の電話のシーン「そっちの仕事本当に楽しいんだね」「4年目なんて仕事面白くなる時期だもんね」というセリフは、聞こえてきてから5秒くらい息が止まった。(歳の差も同じくらいだからかな)これを言われた時、いろんなことをギュッと考えて、一瞬にして人生が迷路にはまる。(超感覚的にお伝え)あれ?何がしたくてここにいて、私はどうなりたいんだっけ?って。

でもドラマだとその後すぐに菅波先生が「テレビで顔見ようかな今日は」と言ってくれる。"そうだよね菅波先生だもんね。仕事してるモネも好きなんだよね。ありがとう。"って何故か私が安堵して感謝をした。仕事が好きなモネを尊敬してくれている菅波先生、ありがとう。

考えがあって理想があって想いがあって、白か黒かだけじゃなかったり、今じゃなかったりする。難しいよね。と思いながら画面を見つめてしまった。


そんな電話をおそらくたくさんしたであろうモネと菅波先生。菅波先生はプロポーズをするものの、結婚は保留になりまずはお互いの仕事を落ち着かせよう、ということになった。(モネの年齢を考えてもここで冷静にその選択ができる菅波先生は最高です)(最高と言いながら私は登米編、なんなら東京編の途中までモネは社会に出てりょーちんでも菅波先生でもない人と出会えば良いと思っていた)

この結婚が保留になるシーン。またセリフがいい。モネの「一緒にいるってどうゆうことでしょう?」と菅波先生の「一緒に二人の未来を考えるってことじゃないですか」。噛み締めて何度も見ている。

いいよね。

また自分と重ねると、私は、というか私と当時の彼は、二人の未来を二人で考えられないから一緒にいられない。となった。すごく理解をした。別れた時点で「だよね」と思っていて「分かる」という感覚があった。その感覚がなかなか言語化出来なかったんだけど、モネと菅波先生を見て、これだな〜と思った。

一緒にいれないって、元々遠距離なんだから一緒にいないじゃん。って思うことも出来るかもしれないけど、一緒にいれないねってなったのって、一緒に未来を考えられないって思った瞬間なんだよな。

色んな要素があって、一つ一つは分かったり分からなかったりしたけど、最後にそういう考えでその答えを出すこの人だからわたしは一緒にいたんだよなと思ったことも思い出した。

モネと菅波先生みたいに可愛らしくもなければ、ハッピーエンドでもないんだけど、なんだかこのシーンを見て、整理をして、また一つ過去がしまえた気がした。


でもだからと言ってこのシーンで泣いてはいない。家族とのシーンで泣き、幼馴染とのシーンで泣き、神野さんの葛藤とそれを乗り越える姿に泣き、モネが過去をこえる姿に泣いてるのに(ほぼ毎日泣く)菅波先生のシーンはただただ見つめてるんだよな〜。多分二人が結婚したら号泣する。結局、私の理想がそこにある。


という、遠距離エピソードも含めて、おかえりモネが刺さりすぎている。円盤が欲しい。


私は、相手に未練があるとか、過去を変えたいとかそういうことは思わないんだけど(アッサリはしてないんだけどバッサリするので)、何度も何度も考えることはする。それは恋だけじゃなく家族のことも、自分のことも。

それが良いのかは分からないけどすこし前に、Presence I (feat. KID FRESINO)(STUTS & 松たか子 with 3exe)を聞いてから、何度も思い返すのも悪くない気がしている。"大切に"思い出しているんだから、いいと思う。


「足跡はどこまでも伸びていく
 物語の先は見えないけど
 曖昧で 純粋で
 私が自分で決めた
 幸せの姿

 心の中に残る後悔へ
 大切に何度でも呼びかける
 ここから始まる
 新しい朝に向けて
 夢はもう醒めた

 見えないけど覚えている
 言えないけど伝えている
 波が満ちて潮が引く
 楽しい悲しい
 その先へ」


あと1ヶ月、出来るだけドラマに引っ張られたくはない。私には不健康なので。だけど、楽しみである。きっとここからまた家業の話とか、続く遠距離とか、姉妹の話とかが刺さってしまうんだろうな。でもその度に優しい脚本に救われるんだろうな。すごいよね、リアルにこんなに刺さるドラマ。

東北で生まれたモネ世代として、あと1ヶ月、最後まで見届けよう。



写真はここに書いた別れの次の日に買った香水。アッサリはしてないけどバッサリはしてる。





 











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