見出し画像

「甘く浮く醸造」への道④

第4回 「ななくさナノブルワリーさんとの出会い」

こんな時期に備忘録なんて書いている場合じゃない事は重々承知なのですが、ななくさナノブルワリーさんの事が書きたくて始めた連載だし、これを書かないでオリジナルビールを皆さんにお披露目するのにも情報が不十分だし、何より日頃甘く浮くを応援して下さっている皆さまから「続きが楽しみ」とのありがたいお言葉をかけて頂けたので、書くことにしました。
文章を読むと免疫力が上がると常連さんから聞いたので、そう言った事も言い訳にしてしまいましょう。


2019年12月。
ななくさナノブルワリーの関さんの存在を知ったのは、農山漁村文化協会(日本で一番パンクな出版社です)が発行している「季刊 地域」のバックナンバーでした。

「ワインもビールもお酒も地域でつくる!
日本列島 ほろ酔い自給圏構想」

そう題された特集には農業と醸造で地域を盛り上げる様々な取組みが紹介されていました。

中でも一際目を引いたのが「アルコールツーリズム」なる記事で、これこそ僕が勝手に我が醸造の師と想っている、ななくさナノブルワリーの関さんの取り組みでした。

福島県は二本松市東和地区にあるななくさナノブルワリーの関さんは本業は有機栽培の農家さんで、まわりの農家さんの6次産業化の手伝いにと農閑期を利用して地元産の農作物を使用したビール造りを始めました。時は2011年。震災の直後のことです。

東和地区には他にも、関さんが役員を務める「ふくしま農家の夢ワイン」というワイナリーがあり、まさにほろ酔い自給圏構想のモデルケースの町です。

そんな環境のなか、「特産と交流」をキーワードに始まったのが「アルコールツーリズム」でした。

「大麦の種まきから始める地ビール醸造体験、ぶどうの苗木オーナー制度や剪定ツアーを含めたオリジナルワインづくりなど、酒原料の生産から関わってもらうグリーンツーリズム。
復興支援という名目だけではなく、東和町の農作物の良さをわかってくれる消費者を、お酒をきっかけにもっともっと地元に呼び込みたい」※季刊 地域 2015年秋号より抜粋

僕のやりたい事を9年前にすでに始めている人がお隣の県にいるなんて。

感激と興奮に身体中を満たされながら、醸造研修を受けたい熱意をメールで綴りました。

しかし、最初にいただいた返信はやんわり断わられているような内容でした。笑

●自分は本業は農家だから、専業でやっている方に学んだ方がいいのでは?

●うちの醸造設備は中世レベルのアナログなものだから、しっかりした設備の所で学んだ方がいいのでは?

などなど…

しかし僕はめげませんでした。

○自分は農業の延長線上に醸造があると確信しているので、どうしてもななくささんの所で教わりたい

○ナチュラルワインからお酒の世界に入っているので、過度の人為的な温度管理をそもそもしたくない。同じ品質を高いレベルで保つ事を否定はしないが、その季節の気温を反映し、一期一会のようなその土地の風土を感じられるビールを醸したい。なので尚のことそのアナログな設備での醸造法を学びたい。


限りなく厚かましさに近い熱意が伝わり、晴れて醸造研修を兼ねた委託醸造の約束を取り付ける事が出来たのでした。(つづく)


#起業#地方創生#クラフトビール#ナチュラルワイン#マイクロブルワリー


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

1
ナチュラルワインが飲めるおでん屋「甘く浮く」店主。栃木県那須塩原市在住。只今、甘く浮く隣にて那須塩原初のビール醸造所「甘く浮く醸造」立ち上げに向けて奮闘中。一児の父。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。