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【課題レポート作成に向けて短期間で実践できる活動】早稲田大学 地域探究・貢献入試



はじめに

課題レポートの締め切りが迫っている中で、短期間かつ簡単に実践できる活動をお探しの方に、効果的で具体的な2つの方法を紹介します。これらの方法は、限られた時間内でも充実した内容のレポートを作成するために非常に有効です。それぞれの方法について詳しく説明し、実践手順や具体例を示しますので、ぜひ参考にしてみてください。


「今まで実践してきた活動」の重要性

早稲田大学地域探究・貢献入試の課題レポートは、以下の5項目から構成されています。そのうち、「③その課題に関連して今までどのような活動を行ってきたのか」では、自分が課題レポートで取り上げる地域の抱える課題に関し、今までに実践してきた活動に言及する必要があります。

① どのようなことを地域の課題と考えているか
② 志願者自身がその課題があることを意識したのはなぜか
③ その課題に関連して今までどのような活動を行ってきたのか
④ 本学のどの学部に入学し、何を学修したいと考えているか
⑤ 卒業後にどのように地域へ貢献することを考えているのか

地域探究・貢献入試の受験ハードルが高いと感じる理由の一つが、この「今まで実践してきた活動」に言及する部分です。多くの受験生が、実践してきた活動がないために、この入試を見送ってしまう場合も少なくありません。

もちろん、この活動は数か月に及ぶ長期的なものであっても構いませんが、短期間、かつ簡単に実践できる内容でも問題ありません。以下に挙げる2つの方法は、1週間以内に実践できる内容であり、課題レポート作成に取り掛かってから開始しても十分に間に合います。

ここでは、仮のモデル「Aさん」を使い、下記の設定で進めていきます。

1. 学部・学科(コース・論系):文化構想学部 / 表象・メディア論系
2. 地域:石川県金沢市
3. 課題:観光振興と地域資源の活用


方法1:「広聴」サービス

「広聴」サービスとは、「市民の声」「パブリックコメント」とも呼ばれ、市民からの意見や提案を受け付けるサービスです。多くの自治体がオンラインで受付を行っています。このサービスを利用することで、地域の課題に対する市民の意見や提案を収集し、分析することができます。広聴サービスの利用手順については、下記をご覧ください。


■ 広聴サービスの利用手順

STEP1:課題に関する問い合わせの準備

自分が関心を持っている課題に関して具体的な質問や提案を考えます。以下に具体例を示します。

例1:観光地の環境保護に関する提案
「金沢市の観光地でのゴミ問題について、市民や観光客の環境保護意識を高めるための新しい取り組みが必要だと感じています。具体的には、観光地にもっとゴミ箱を設置することや、環境保護の啓発キャンペーンを実施することについて、市の方針や今後の計画を教えてください。」

例2:歴史的建造物の保護に関する提案
「金沢市内の歴史的建造物の保存状況について関心を持っています。特に、最近修復が必要とされている建造物に関する市の取り組みや、市民が参加できる修復プロジェクトについて情報を提供していただけますか。」


STEP2:広聴サービスへの問い合わせ

準備した質問や提案をもとに、市の広聴サービスに問い合わせを行います。自治体のウェブサイトを訪問し、広聴サービスのページからオンラインフォームを利用して意見を送信します。

石川県金沢市の広聴サービス


STEP3:回答の収集と分析

広聴サービスを通じて市からの回答を待ちます。通常、自治体からの回答には数日から数週間かかることがあります。回答を受け取ったら、その内容を分析し、課題レポートに反映させます。


■ 活動内容の具体例

活動名:金沢市の観光地における環境保護に関する市民の声の収集と提案
目的:市民の意見を通じて観光地の環境保護に関する現状を把握し、改善策を提案すること
方法:金沢市の広聴(市民の声)サービスを利用して、観光地の環境保護に関する意見を提出し、自治体からの回答を収集・分析する


■ 結果のまとめ

市の回答内容:金沢市は現在、観光地のゴミ問題に対して新しいゴミ箱の設置や環境保護啓発キャンペーンの実施を検討中であるとの回答を得ました。
学んだこと:市民の意見を反映させるプロセスや、環境保護の取り組みに関する市の方針を理解しました。
気づいた課題:広聴サービスを通じて寄せられる市民の意見が多岐にわたるため、具体的な対策を実施するには市と市民の継続的な協力が必要であると感じました。

このように、「広聴(市民の声)」サービスを利用することで、地域の課題に対する市民の意見を収集し、分析することができます。短期間で実践可能な活動として、課題レポートに具体的な事例を示すことができるため、効果的な方法です。


方法2:フィールドワーク

地元の環境問題や歴史的建造物の保護に関するフィールドワークを実施します。現地を訪れ、写真を撮り、現状を観察してレポートにまとめます。短時間でも実施可能な活動として効果的です。


■ フィールドワークの実施手順

STEP1:課題の選定と目的設定

短期間で簡単に実施できるように、具体的でシンプルな課題と目的を設定します。

課題:観光地のゴミ問題
目的:観光地でのゴミの現状を観察し、簡単な改善提案を行う。


STEP2:調査計画の立案

シンプルな計画を立てます。調査場所と調査方法を簡潔に決めましょう。

調査場所:金沢市の特定の観光地(例:兼六園)
調査方法:現地のゴミの状況を観察し、写真を撮る。観光客に短い質問を1〜2つ行う。


STEP3:フィールドワークの実施

現地を訪れて、観察と写真撮影を行います。観光客に簡単な質問も行います。

観察:観光地を歩きながら、ゴミが散乱している場所をチェック。
写真撮影:ゴミの状況を撮影(例:ゴミが多い場所、ゴミ箱の設置状況)。
簡単な質問:観光客に「ゴミ箱の数は十分ですか?」などの質問を1〜2つ行い、その場でメモを取る。


STEP4:データの整理と簡単な分析

収集した撮影した写真とメモを見直し、重要なポイントをまとめます。分析の結果は課題レポートに反映させます。


■ 活動内容の具体例

活動名:金沢市の観光地における環境保護に関するフィールドワーク
目的:観光地の環境保護に関する現状を把握し、改善策を提案すること
方法:金沢市内の主要観光地(例:兼六園)を訪れ、現地のゴミ状況を観察し、写真を撮影。観光客や地元住民に簡単なインタビューを実施する。


■ 結果のまとめ

観察結果:特定のエリアでゴミが散乱していることが確認された。特にゴミ箱が設置されていない場所でゴミが目立つ。
インタビュー内容:観光客の多くは、ゴミ箱の数が少ないことに不満を持っている。地元住民は観光客による環境破壊を懸念している。
学んだこと:現地での環境保護活動の難しさと、観光客や住民とのコミュニケーションの重要性を理解した。具体的な環境保護の対策についての知識も得た。
気づいた課題:ゴミ箱の設置場所が少ないことがゴミ問題の一因であり、観光客に対する環境保護の啓発活動が必要であると感じた。


まとめ

これらの方法を利用することで、短期間でも効果的に課題レポートのための実践活動を行うことができます。広聴サービスを通じて市民の声を反映させたり、フィールドワークを通じて現地の実態を直接観察したりすることで、具体的で信頼性のあるデータを収集し、レポートの内容を充実させましょう。

これらの活動は、限られた時間の中で最大限の成果を上げるために非常に効果的です。皆様の課題レポート作成のご参考になれば幸いです。

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