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理系で大学院を卒業後にベンチャーに新卒で就職するという選択

株式会社マイベストでバックエンドエンジニアをしています、井上周です。

今回は勤務先であるマイベストのマイベストがアドベントカレンダー企画を行うということで、エントリを書かせてもらうことになりました

そして公開日が12月2日ということで僕の25歳の誕生日になります!
アドベントカレンダーお話をいただいたときに、これはオイシイと思って率先して2日を取りにいったのですが、いざ書いてみると特段誕生日だから書く内容が変わるわけでもなく、不発に終わりそうということを書き出して感じ始めているのですが、少しでもお祝いしてくれる方はお気持ちのいいねいただけると報われます。

さて、アドベントカレンダーのテーマは「選択」ということで、「会社選び」について書かせてもらおうかと思います。
昨日の初日が人事部長の品川さんの「職業選択」についての投稿の直後にだ社会人経験が1年に満たないペーペーが会社選びについて書くのもおこがましいですが、そこは温かい目で見ていただけると嬉しいです。

最近になると23卒の就活も始まっているようで、大学の後輩などから就活相談を受けることもちょこちょこ出てきています。
そのたびに、まだ社会人になったことがないなかで、会社を選ぶことの難しさを改めて思い出しています。

僕自身あれこれいろいろ考えたことを思い出しながら、ベンチャーに興味があるけど大学院進学ってどうなんだろう?とか、逆に大学院にいるけどベンチャーに興味あります!みたいな人の参考になれば嬉しいです。

ベンチャーに入るという選択について

改めて軽く僕の背景を自己紹介すると、4月に新卒でマイベストに入社する前は金沢大学の大学院で情報系、その中でもヒューマンインタフェースという分野の研究室に所属していました。

大学が地方にあったこともあり、そもそもベンチャーを志望する学生があまり多くなかったです。その理由としては、大学生活の中でベンチャー企業と関わる機会がないからじゃないかな、と思っています。

都会の大学生と地方の大学生だといろんなところで差があって、例えばインターンでも、地方で生まれるスタートアップが少ないので探せなかったり、そもそも周りにインターンをしている友だちがいないと、インターンしようと思うこともないかもしれません。
就職先も、先輩が行く企業は研究室のOBがいる会社や、大学に求人情報や推薦枠が来る企業などだけで考えるとけっこう狭まるんじゃないかなと思ってました。

このあたりの格差は学生時代から感じていましたが、特に最近東京に来てからその差は思った以上にありそうだと感じています。
やっぱり地方で取れる選択肢は狭まってしまいがちで、会う人も限られてしまうので、地方の学生はどんどん外部に出て自分から情報仕入れていかないとどうしても視野が狭ましまいそうだなと思います。

そんな中でたまたま僕の場合は、IVS、Infinity Ventures Summitというスタートアップカンファレンスが金沢で開催される年に大学3年生が重なり、知り合いの紹介で大学3年生のときにそこでボランティアスタッフをさせてもらいました。

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そこでは、Twitterやインターネット上でしか見たことがない起業家の人たちが普通に同じフロアでビジネストレンドや今の社会にについて話していたり、そこで話されているお金の額の桁も100億、1兆、10兆、、のように普段耳にしないのに3日間でたくさん耳にしたので金銭感覚がバグったり(普段なら絶対に高くて乗らないタクシーを多用しそうになりました)と、しばらく余韻が止まらない経験でした。
ちょうどビットコインが流行りはじめの時期だったのですが、セッション中に登壇者たちが「ビットコインの未来は来ます!」という話したすぐ後にビットコインが値上がりしたのも忘れられません。

それまで「プレゼンの発表」でいうと大学の講義中の発表や企業説明のプレゼンしか見たことがなかったのですが、ここでは一転して同い年くらいの若い起業家たちが必死な顔してピッチしているのをみて、すごく大変そうでありながらも楽しそうなスタートアップに憧れてしまい、大企業に行く、という選択は自然と僕の中から消えていきました。

ベンチャーか大企業か、悩むところだとは思うのですが、早めに空気感に触れてみて自分に馴染むか、居心地が良いか、みたいな観点で選ぶのがよさそうです。

これはすごい、、とただただ後ろのほうから見ているしかできなかったときの1枚です。

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大学院に行ってどうだったか

理系だとわりと6割以上の人が大学院まで進学するので、僕も当初から進学しようとは思っていたのですが、早くベンチャーとかで働きたい、、!みたいな思いも出きていたので、進学についても結構迷いました。

学部時代も就活だけはしていて、いろんな人に話を聞いてもらったのですが、そこで「ベンチャーだと実力主義だから学歴は関係なくて、早く社会に出たほうが力つくよ」というアドバイスをもらったりしてこのあたり特に悩んだ覚えがあります。

この言葉はたしかにそうではあると思うですが、今となって考えると一概には言えなそうだなと思います。
力をつける上で実務の中で経験を積むのが一番効率はよさそうですが、研究は研究でなかなか違った大変さがあります。

よく「大学院生は自由な時間が増えていいね〜」と言われることもあるんですがですが、なかなか大変なことも多いです。
研究活動について書くとまた詳細は長くなりそうなので置いておきますが、研究って何ぞ?という話は東大の暦本教授の以下のスライドがわかりやすいです。僕も最初のころ勉強させてもらいました。

とはいえ在学中に「本当によかったのかな」みたいに考えることも多くて、学部で卒業した同期たちが先に社会に出ていて、ベンチャーなどでは大きなプロジェクトやクライアントを任されてたりするのを見ると焦るとともに、「負けてられないから研究頑張ろう!」という思いでその気持を励みにしていました。

結果として、こうした研究活動にしっかり取り組めば、下で挙げるようなものは身につくと思っているので、「大学院生の2年間行ってよかった」と胸を張って言えるように院生生活で得たものを使って今後の成果出そうと今は思っています。

・日々の試行錯誤(仮説を立てる→検証する→うまくいかない→改善する)
・批判的に考える力(それを検証する方法ってそれであってるんだっけ?)
・議論する(学会などで厳しい指摘や質問に対しても怖気づかず事実を答える/人格と論理を切り分ける)
・研究手順や段取りを考えて計画する
・ワークアズライフを体験する(研究と遊びの区別があまりないなかで、自分でタスク管理やスケジュール管理をして研究を進めていく)
・お金でなくて、自分がやりたい!とか知りたい!というモチベーションで物事を進めていく(大学院生は基本は無給、むしろ学費を払って研究します)

また、もう一つ僕の場合でいうと大きかったのは大学院生活の中での、留学生や国際学会で海外の人と関わりでした。
例えばSIGGRAPH ASIAというCG系の国際学会のスタッフをしたのですが、いろんな国から来ている同じスタッフの人たちと交流して、彼らの意識とか、研究に取り組む姿勢とか、研究や提案や議論の内容が高度であることに加えて、わからないところには果敢に議論を挑みに行く姿勢だったり、目を輝かせながら自分の作りたいものや将来やりたいことについて語る姿勢にすごく刺激をもらいました。

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研究室がハードウェア系だったのもあり、中国のシリコンバレーと言われていた中国の深センへ行ったときも、書店のフロアが座り込んで本を読んでいる人たちで埋め尽くされていて、しかもその本が分厚い専門書だったので、びっくりしたのと、日々の自分の勉強不足を反省しました。

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このあたりの経験が、海外も見据えながら、既に海外にもサービスを展開しているマイベストに就職を決めたことにも繋がっています。
本気で世界を目指して、既に実行してる会社との出会いは当時あまりなかったです。
逆に、後付けにはなるのですが、たぶんこのあたりの経験をしていない学部時代だったらマイベストを選ばなかったかもしれないな、と思ったりします。

こうしたことで、大学院に行ったことで視野が広がったり、自分の中で原動力となるできことを経験できたのが良かったです。

大学院に進学するか迷っている人は、大学院もそれはそれで大きな経験も得られることができるので、行ってちゃんと頑張るのも良いと思います。

僕の唯一の心残りは、フィンランドへ海外留学に行きたくて色々手続きも済ませた後にコロナがやってきてしまったことで、残念ながら見送りとなってしまいました。
この夢はいつかまた別で叶えます。

ちなみにマイベストには海外事業部もあり外国籍メンバーも所属しているので嬉しいです。
先日は近くの公園でランチしました。

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エンジニアとしてマイベストに入ってみてどうか

そして新卒でマイベストに入社することになり、半年以上が経ちました。
今ではソフトウェアエンジニアとして日々学びを得ながらマイベストのプロダクトを開発をしています。

実際に現場に入る前は「ソフトウェア作る」「機能を追加する」ってわりとかんたんに思えていたのですが、いざ開発の現場に入ると思った以上にやることが多かったです。
大学院時代の研究のものづくりは一人でやっていたのと、実験のときだけ動くモノを作ればよかったのですが、会社に入るとまた違うのでそれを実感しています。

コードを書くだけではなくて、要件をディレクターとすり合わせたり、スケジュールを引いてその進捗をみないといけなかったり、1回作って終わるだけではなくて、動く続けるものを作らないといけなかったりします。
実際に使ってくれるユーザーがいる中でそれらすべてを含めた「ものをつくる」ことの責任の大きさを感じています。

自分の未熟さと勉強しなきゃいけないことの多さを感じながら、ソフトウェア開発の大変さを感じている日々です。
先日始めて外部発表したのですが、見積もりについてだけでも調べてみるとたくさんの情報が出てきて、まだまだたくさん知らないことあるなーと感じたりもしました。

それでも、苦労して作った新機能がリリースできるととても嬉しかったり、新しいことを学んで、それまでできなかったことやわからなかったことができるようになったり、そして自分が作ったプロダクトにユーザーがいて実際に使ってもらえているという何よりのやりがいを最近は感じることができています。

また、楽しく働けているのは同じ環境で働いている人たちが多いと思っています。mybestの中にはバリューにあるように #stoic で #cooperate な人が多いため、同じフロアで一緒に頑張っていたり、わからないことをサポートしてもらえる同期や先輩がいることは日々本当にありがたいなと思いながら楽しくがんばれています。

新卒研修ではエンジニアから少し離れてコンテンツも作ったりしました。

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そう思い始めると感謝したい人たちはたくさんいて、院まで進学させてくれた両親もそうですし、IVSやマイベストを紹介してくれた方、学会や海外にどに送り出してくれた大学の教授はじめ金沢でお世話になった方、進路の相談に載っていただいた人事の方々、そしていつも一緒に働いているマイベストの社員のみなさんなど、25歳を迎えるにあたって、改めて感謝したいです。
いつもありがとうございます。

最後に

と、思ったよりもこんな感じで書き始めると長くなってしまいましたが、もし何かの役に立つことがあれば幸いです。

ちょっとだけ宣伝で、今回は会社を「選ぶ」話でしたが、マイベストでは「インターネットを使った“最高の選択体験”を実現する」をミッションに「選択」の課題を解決できるサービス作っています。
もし何か商品やサービスを選ぶときは使ってもらえると嬉しいです。

https://my-best.com/

まだまだ未熟者ではありますが、これまでよくしていただいたご恩を返せるように、また、次の代へ恩を送れる大人に早くなれるように、今日からもまた頑張りたいと思います。
早く未熟者の「未」が取れるように、25歳の1年も楽しんでいきます!





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