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わたしのキッズダンスの世界〜見たかった景色からの現実〜【4/6】

ダンススタジオが始まった時(ヒナ3年生)、わたしは、ヒナが中学生になる頃にはキッズダンスの先生は辞めるくらいなつもりだったのだけど

当然、ヒナが中学生になっても、スタジオには可愛い生徒たちがたくさんいるわけで、
『はいしゅーりょー』
なんて言えるわけもなく。まあ言いたくもなかったけど

予定も状況もだいぶ変わりました。

なので生徒たちは中学生になったらSKY/HIを卒業するというシステムで、小学生メインのレッスンを続けてました。


毎年春になるとSKY/HI卒業式が恒例となりました。


毎年春は寂しかったな



そんなヒナが卒業してから2年後。ある可愛い生徒が卒業するときに、SKY/HI卒業式での挨拶で

『もうカリンはマキ先生を守ってあげられないので、これからはみんがマキ先生を守ってあげてください。お願いします』と涙を浮かべてお別れの挨拶したのです。


泣いたり笑ったり楽しかったり悔しかったり辛かったりを一番近くで見てきたのは、私の方からだけでなくお互い様のことで、こんなあっけらかんとした子が、本当はいつも隣で心配して、守ってくれてたんだよね。

今でも仲良しカリン


本当幸せで泣けちゃって。

いつも隣でニコニコしてる生徒たちのことが、また違った意味でものすごく愛おしく感じ。

それからなんだか戦闘意欲がストンっと消えましてね。

勝ちたい、勝たせたい、凄いと言わせたい。それは大人の勝手なエゴなのではなかろーか。と。

生徒たちは本当はもっと、楽しい顔で、心躍らせながら、家族やおじいちゃんおばあちゃんたちの前で、ただ楽しくダンスを踊りたいのではないだろか。

ここは渋谷や新宿のような都会でもなんでもなくて、埼玉県のふんわり田舎の熊谷市。庭に立つ小さなスタジオですよ。と。

もう、キリキリまいに追い込まれながらコンテストで優勝する生徒を育てるのではなくて、

ダンスを好きになる場所を作ってゆきたい。最初の一歩になりたい。ダンスがここで好きになったら、そこからその先は、みんなが選んで進んでくれたらいい。

わたしにとって、ダンスは勝ち負けじゃなくて、心躍るエンターテイメントだ。と気づいたんです。

だからゴールの場所ではなく始まりの場所を作ってゆこう。となりました。

それからはコンテストチームの相談は、事情を話しお断りし、

舞台で生徒全員で楽しく踊る作品作りに全力を尽くし、勝つための作品を作るのを辞めました。

だいーーぶ遠回りして、いろんな道を通って、やっとわたしらしい場所へ戻ってきたよ。何かの歌の歌詞のようですよ。

なんだって私はいつも全力疾走してからの、突きあたってからの、ノックアウトされてからじゃないと、自分の居場所に着地できないのだろうか。


今、あの頃を思い出してもまだ胸が痛むほど誰かを傷つけ泣かせてきたと思う。

未熟すぎてて、本当にごめんね。って思う。



こうしてわたしの中で勝手に再々スタートが切られたのですが、

そのきっかけになった作品がこちら。

cute & sexy


このあたりから、わたしはストーリー性があって子ども(SKY/HI)らしい作品作りに夢中になりました。

衣装は布から全てママの手作り

ちなみに、コンテストに出るのをやめたからって、作品の完成度を下げるわけではないので、相変わらず体育会系ではありまして、衣装作りや時間厳守、とくに礼儀などに関しては(靴を揃えるとか、自分から挨拶するとか、関係者には大きな声で挨拶とかもろもろ)鬼のように敏感に怖かったと思うのであります。笑笑

ライオンキングをイメージした作品


青空をイメージした作品
ウェディングをイメージした作品


アメリカンポップをイメージした作品

まだまだ山盛りある作品の数々。

中学生になると卒業してゆくお姉ちゃんダンサーたちの代わりに、わたしは幼児クラスを新しく作り、たくさんのチビちゃんたちも入会してくれて、スタジオの平均年齢が始まった頃のようにグッと下がったのですが

幼児クラススタート


なんだかもう怒ったり傷つけたり、こんな可愛い小さな子に、ハードな指導なんてどんどん出来なくなってゆきました。(おばあちゃんになった)

その間に、中学生のひなは東京でぐんぐんぐんぐん世界を広げてゆきました(その語り尽くせぬ話はまたいつか)。

そして時は経ち、高校生になったヒナは自分で好きな音楽や好きなダンスを選ぶほど成長し、友達と『KikiRara』というチームを作り、彼女は彼女の意思でダンスを選んでゆきました。

当時のKikiRaraは出るコンテストは全て賞をとりコンテスト荒らし(と言っても過言ではない)チームとなりました。(現在も活躍中なので、よかったらYouTubeなどで検索してみてね)

KikiRara

そんな本格的なお姉さんになったヒナが、SKY/HIに【先生】となって、戻ってきてくれたのです。

まさかヒナと2人でSKY/HIを続けてゆく日がくるなんて、青空キッズの時には思ってもいない未来でした。

だって3年くらいで辞めるつまりだったのだから。

リナ、ヒナ、サラ
青空キッズ時代


長いようで短いあの日からまだたったの8年目くらいな出来事。

【5/6へ続く】




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