【エッセイ】コンビニで暴れたい

コンビニで暴れたい。
あの密室な空間で暴れたいのだ。
棚を倒し、バラ撒かれた商品を手に取り投げ、蹴散らし、そのまま転んで、ワー!!と喚き、商品を投げては喚き、投げては喚きをして、立ち上がり、隅まで走って、そのまま冷やしたペットボトルを取り出して蓋を開けて、ジャーーとコンビニ中に撒き散らし、そのままニコっと笑いたいんだ。
この感覚、わかるだろうか?
これが、デパートや図書館や劇場や雑貨屋じゃ、特にそうはならない。
コンビニの密室感、整理整頓されコンパクトにまとまり、様々な物が綺麗に等分されながら揃っているその幾何学的?模様に、僕は喚き散らしたい。
なんならコンビニを持って、ぶん投げたい。

これを叶えるには、逮捕されなきゃならない。
それなら、自分の部屋を、コンビニのように作り込めば。かなり縮小されるが、再現出来る筈だ。
或いは、そのようなゲームがあれば。作れば。もしかしたら既にあるのかもしれない。暴れ散らかして物をグチャグチャに出来るゲームが。あるなら教えて欲しい。

ディズニーランド。
巨人になって、ディズニーランドも、暴れ甲斐がある。
あそこも、様々な物が綺麗に等分された幾何学的模様があり、巨人からしたら、ギュッとコンパクトにまとまっている。
暴れ甲斐という観点で発見したが、コンビニとディズニーランドは、似ているのかもしれない。
潔癖に多くの種類の物が、等分に並んでいて、大概揃うワンダーランドだ。現実の実用品と、ファンタジーのエンタメな違いがあるが、ざっくり取ると、案外似ている物があるのかもしれない。

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