【詩】気持ちだけが住むその場所で
捨てられた私はトラックに乗って大手町まで行って飛び降りた
大手町の角には揺らぎの寂しさがあり
少し触れると真っ直ぐ立つ寂しさであった
切なさと悲しさがまぐわっていて、それを喜びが目を輝かせて見ていた
怒りと虚しさが闘うコロシアムは、意外と、沢山の家族連れの平穏が見ていて、手を振っていた
私だけが物体である
他は気持ちしかない世界だ
私は、私は、
あ、私は気持ちを無くした
気持ちがなくなり、物体だけになった
それを見た喜びが、ぴょこぴょこと跳ねて、私の周りを踊った
なんてことだ