小説【初投稿】

気づけば私はまた同じ小説を開き、世界を彷徨っていた。この小説を初めて読んだときに戻れないだろうか。気づきと感動をもう一周するために。そんな行為は人生をもう一度初めからやり直すのと同じで不可能だった。生きるということ。それは大好きだったはずの小説が、読みすぎて飽きてつまらなくなること。覚えるまで彷徨った文字の世界に新たな気づきと自分との接点を探すこと。