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お母さん 年中無休 なんて無理

 天棚、こころの一句。

 ふり返って見れば、子どもが一人しかいない私でも、24時間何日もずーーーっと子どもと一緒にいるなんて無理だった。
 特に二歳のころ。まだ幼稚園に入る前で、まさに一日中二人きりで、いろんなことが出来るようになってきて、でも何にもできない時期。

 自分がおたんこナスだという自覚はあったんで、”ちゃんとしたお母さん”はハナっから諦めていたが、それでもやっぱりたまるストレスに、絵本を読んでる最中に突然号泣したりする日もあった。だいぶヤバイだろう、それ。

 親になったからって、「いつでもニコニコ、笑顔の、優しいお母さん・お父さん」なんて、はっきり言うけど幻想だよね。
 決して自分がいつも笑顔で優しいお母さんじゃなかったから言ってるわけじゃなくて。ええ、違いましてよ、オホホ~。

 子どもとどれだけ一緒にいられるか、許容範囲は人それぞれだけど、誰にだって限界地点は必ずある。
 子ども(複数 or ひとりでも)に大人が一人きりの状態は、しんどいに決まってる。生物学的にみて、人間は共同で子育てするようにプログラミングされているのだ。
 ゆえに一人きりの子育ては本能に反するくらい、しんどいことだ。
 もう一度言う。

 一人きりの子育ては本能に反するくらい、しんどいことなんだよー!!!

 自分が何にも動かされず、ただひとりの自分であっていい時が、ほんのちょっとでいい、ちょっとでいいからそれがあれば、明日も頑張れる。
 贅沢言ってるわけじゃない。私が私のものだけであれる時間がほしいんだよ。

 この気持ち、理解できない男性もいるかもしんないが、わかんなくてもいいよ、とりあえず週に半日でも開放してくれれば。子どもが泣き止まないとか電話してこないでね。そこんとこヨロシク!

 俺は稼いでやってんだから、子育てはお前の仕事だろうとか、親としての責任放棄だからね。それはもう世の中通用しないわね。そこんとこもヨロシクね。

 完璧じゃなくていいの。やろうって気持ちがあればさ。それは男も女も一緒だよ。
 私は自分がおたんこナスなのは分かってたからさ、その辺は初めから
「すまん。娘よ。お母さんはちゃんとしていない。」
と言い聞かせていたわけだが。
 おかげで小学生のころから、まともなことを言っても
「お母さん、ちょっと変わってるからな」
って受け取られていたがな。ちょっと! そこはまっとうなこと言ってますから!!

 ま、失敗したら反省して謝って直せばいいんだしね。そうやってちょっとずつでも学んでいけば、子どもが成人するころには、まあまあの親になってるんじゃない?
 それでいいじゃんね。

 私自身をふり返ってみればさ、めっちゃ許容範囲が狭かったからね。狭すぎてまだ周りが可愛い可愛いってしてるときに、これはイカン! アウトソーシングだ! って考えたもの。!マーク付けて威張るようなことじゃないがな。

 だってさー、あの人たち口で言っても聞かないじゃん! まだ出来んのに出来なくて泣くとか、意味わからんし! 出来んくて別にいいから! 靴はくとか絶対出来るようになるから!! 頼む、落ち着け。落ち着いて話し合おうじゃないか!!
 って、あんたが落ち着け。このまま何もかも置いて出ていきたい~♬

 しかし世の中ってのは上手くしたもんで、その許容範囲がめっちゃ広い人もいるんだよね~。きっと保育士さんとか、そういうタイプの人がなるんだろうと思うけど、もんのすごく優しく、笑顔で接したりしててさ。
 心の底から尊敬します。超リスペクト。
 だからと言って、ちょっとくらいは真似できてもさ、私が今すぐそんな人にはなれないのよ~。

 で私の場合、考えついたのが自主保育に入れること。自主保育って、保護者が力を出し合って運営するところで、保育も交代で入んなくちゃいけないからさ、思いっきり逆走に見えるかもしれないけど、
「私子ども好きじゃないんで! その代わり運営のほう頑張るんで!」
ってしたのだ。もちろん保育に入ることもあったけど、いつもと違うしほかの大人もいるから、案外楽しかったりする。
 人によって割合は様々でも、いろんな仕事の総量でトントンならいいんだよね。

 自分がいいなと思ったところだったから、気の合う素敵なお母さんもいっぱいいて、すごくいい仲間に恵まれたなあって感謝してる。
 その当時、私は体調崩したんで助けてもらったりとかさ、出来ないことも多かったから、卒業して6年経つけど未だにそこを応援してるしね。

 全員が同じことを同じだけ同じようにやるのが、平等じゃないもんね。それぞれが出来ること、得意なことを出し合って、やれる時にやれるように協力していけば、「同じ」を強制されてやるより、ずっと楽しくて気持ちよくやれるわけで。
 それでよくない? 一緒にやろうって気持ちさえあれば。

 だからさ、いまワンオペで頑張ってるお母さん・お父さんには、共同での子育てを提案するよ。自主保育じゃなくてもいろいろあるからさ。
 しっくりくる幼稚園や保育園を探して、時間中はプロにお任せして、その他の時間を一緒に過ごせる仲間を見つけてもいいよね。
 面倒くさく思うかもしれないけど、やってみると案外こっちの方が楽だったりしてね。私も体調崩して大変だったときとか、この瞬間ほんの少しでいいから手を貸してってとき、ずいぶん助けてもらったな。

 楽なことと大切なことは別の問題だし。得るものもいっぱいあったよ。

 そんな場所が見つかんないときは、とにかく人はひとりでは子育てできない生き物だってこと、これを頭に入れとくだけでもいい。「ちゃんとやんなきゃ」って頑張りすぎることないんだから。 
 一緒に居てホッとする大人同士の間に、子育てに煮詰まったら愚痴がいえる場所だけ確保しとこう。どっかのサイトでもいいしね。

 親にだって逃げ場は必要! とにかく仲間を探して!
 ワンオペ育児があふれてる社会のほうが、異常なんだよ~。

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