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ずいぶん遠くにきてしまったけれど

 こんばんは、あめです。
エディンバラにきて早、1か月半。イギリスの生活にも慣れ、浮かれ気分も抜け、少しずついろいろな側面が見えてくるようになりました。

留学をする中で感じているのは、イギリスにも日本にもいいところがある。その一言に尽きます。ありきたりかもしれないけれど、ここにいると日本を一歩引いた視点で見ることができて、とても新鮮な気持ちになります。

例えばエディンバラには、24時間営業している施設は大学図書館、ただそれだけです。そう考えるとコンビニのありがたみが染みます。大学を一歩出たらエディンバラの夜は(パブでにぎわう金曜日を除き)ほとんど真っ暗で、歩いていると心細くなるのは否めません。

そう考えたら、どの時間に行っても光があるという事実は人を安心させます。おまけにコンビニにはおでん、おにぎり、焼き鳥(すべてイギリスで入手困難です!) が常備されていて、テイクアウトしたらおしぼりとお箸もついてくる。イギリスでは外で何か食べたいと思ってヨーグルトを買っても、レジの近くに設備されている木製スプーンを自分で忘れずにとらないと、しょんぼりしながら寮で食べることになります。こう考えると、日本のサービスは本当に行き届いています。清潔で、細部まで気配りが行き届いていて、丁寧。

一方、イギリスにもいいところはたくさんあります。例えば、インクルージョン(様々なアイデンティティ、考えを持った人々を念頭に入れた制度やサービス) に対する姿勢は日本よりも先を進んでいるのではないかと思います。
例えば、大学のほとんどすべてのトイレはAccessible Toiletといって、すべてのジェンダーの人が利用できるようになっています。性的自認があっても、確定していなくても、どんな人でも安心して利用できるように配慮がされているのです。また、トイレには必ず生理用品が置いてあるのもポイントが高いです。予測できないタイミングでやってきたとき、とっさに使える&誰にも言う必要がない(日本の場合、小中高だと保健室に行って、先生に話す必要があったりする場合が多いです) というのは、個人的には精神的に救われる部分があります。

こう振り返ると、日英の「気配り」の定義が大きく異なっており、両者とも強みと弱みを兼ね備えていることがわかります。日本の気配りはこまやかだけど、すべての人には行きわたらない可能性がある。イギリスの配慮は雑なところもあるけれど、様々なアイデンティティの人々を大きな輪で包み込むような包括性があります。

金子みすゞさんの「みんな違って、みんないい」ではないですが、2か国を見ているだけでもこんな違いを感じるくらいなので、きっとほかの国にはもっと多様な「思いやり」の形があるのでしょう。
そう想像すると、また、旅に出たくなりました。新しい人たちにも出会いたくなりました。エディンバラは本当に多様性に満ちた大学なので、このチャンスを活かし、様々な文化を肌で感じて、吸収していこうと思います。

それでは!




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