見出し画像

エッセイライティングと格闘する [英国大学院]


こんにちは、あめです。
おかげさまで5月初旬、大学院におけるすべてのコースワーク(エッセイ)を提出させることができました。1年間常に頭の中にあったエッセイは何とか全て片付け、残すところは大ラスボス、修士論文(15,000ワーズ)のみ。
ほっとしている反面、どこかさみしい気持ちにもなっています。

記憶が新しいうちに、私が実践していた、エッセイライティングの手順について簡単にシェアできればと思います。

私のエッセイ歴 (ここは飛ばしてもらっても大丈夫です) 

先に私のエッセイ歴について簡単に振り返ります。私がまじめに英語を書き始めたのは、大学1年になってからでした。
振り返れば、高校時代にも、英検準1級受験やTEAP、TOEIC SW受験を通して英語エッセイを書く機会はありました。また、大学受験用の模試でも簡単な英作文を書いていたと記憶しています。
しかし、当時の私はまともに練習せず、基本のライティングテンプレートを丸暗記して挑む、というなんともチープな小手先の技術で対応していました。

困ったのは大学進学後です。新入生歓迎会はそこそこに、入学直後、すぐに"Composition"というエッセイに特化した必修を受けることになりました。いきなり出されたエッセイ課題の長さは1,000ワーズ。今まで300ワーズ以上書いたことがなかった私は、文字通り戦慄しました。
しかも恐ろしいことに、クラスメイト(帰国子女多め)は、1000ワーズに特に驚くこともなく、いたって平気そうにしている。まだ4月なのに、いきなり「あ、単位落とすかも…」と不安に駆られた瞬間でした。

しかし、それは杞憂に終わりました。"Composition"の授業で、エッセイのいろはをことごとく叩き込まれたからです。エッセイの構成の組み方、引用(Citation)の方法、表現のバリエーションの増やし方…今でも役立つ知識ばかりで、本当に感謝しています。
担当してくださっていたアメリカ人の先生は、プロのフィクションライター。生業にされてるだけあって、ライティング指導はかなり熱心でした。エッセイ提出後は学生一人一人と個人面談の機会を設け、工夫した点、逆にもう少し改善したかった点など、丁寧にフィードバックをくださいました。

最初いきなり出された課題は1000wordsは、悩みながらも、なんとか書き上げることができました。その後も続いた先生の熱いご指導のおかげで、2年生になるまでには、1000-1500ワーズくらいならあっさり書けるようになっていました。

学部時代は、どのセメスターでも最低2つはオールイングリッシュの授業を組み込むことを自分に課していたので、1500-2000のエッセイのエッセイを2-3本は書くようにしていました。
なので、アカデミックエッセイを書いた経験は4年間かけて詰んだ….はずな.のですが、3,000を超える期末エッセイはかなり苦戦しました。
慣れないうちは、書いても書いても終わらないような気がしてました。しかし、慣れとは怖いもので、3000-4000が「普通」になってくると、そのうちつらさが軽減されてきます。
なので、2ターム目のエッセイは、1ターム目よりも、かなり精神的に楽でした。なので、慣れが肝心です!!!

エッセイライティングの順序

エッセイの長さや頻度、求められている形式は学ぶ分野によっても大きく変わってくると思います。私が所属している社会科学系のコースはエッセイ重視だったので、

  1. Middle Seemester (1500-2000ワーズ) × 3モジュール = 4,500-6,000 words

  2. Final Semester (3000-4000ワーズ) ×3 モジュール =10,000- 12,000 words

で、1セメスター(およそ3ヵ月)という短いスパンの中で、15,000ワーズくらい書かされました。今考えだけで寒気がしますし、正直どうやったのかあまり記憶がないほど(!)なのですが、アカデミックエッセイを書く際の基本的な流れについてお話ししようと思います。基本的なことなので、どの分野のエッセイにも応用できると思います~

  1. スケジュールを立てる

決められたDeadlineにむけて全力を出すのに、計画づくりは欠かせません。
ポイントは、大まかな目標(××日までに提出する!)と、1日ごとの小さな目標(×日(×曜日)は600ワーズ書く) の2つを設定しておくことです。
そして、毎日どこまで書いたか、進捗をメモすることも重要です。モチベーション維持にも役立ちます。

そして、最初に言っておくと、計画通りに行くことはめったにありません。
なので、予備日の設定も忘れずにしておきましょう。最低でも提出日の前日には提出できるように、余裕をもって進めるのが肝心です!

テーマを決める

スケジュールを立てたら、まずはテーマ設定です。
大学院のエッセイ課題には2パターンあります。ひとつめは書くことが完全に学生に委ねられているパターン、ふたつめはlecturerから問題がいくつか与えられていて、そのうちの一つを選んで書いていくパターンです。

いずれにしても、求められているエッセイについて正しく理解し、どのような論点について触れる必要があるか整理していく必要があります。私はよくマインドマップを作り、relevantな概念をまとめて書いて、どのように結び付けていくか考えていました。
おそらく毎週のリーディングをある程度こなし、授業に参加しておれば、トピックについて理解されていると思うので、興味を持ったテーマを一つ選び、深堀していくようにすれば大きくは外れないでしょう。

リサーチをする

テーマを決めたらリサーチです。私が気を付けているのは、リサーチの深さにグラデーションをつけることでした。

まずはShallow Information (比較的手軽に読めるネット記事やwikipedia、UNやNGOが出しているVideo Clipなど)を読んで、扱いたいトピックについての概要を再度理解し、そこからDeeper Context (学術論文や本、Essential Readingなど)で、さらに情報を深堀していくという流れです。こうすることで、以下のメリットが得られます

  1. 軽めの文献から読み始めることで、とっかかりをつかみやすい。精神的障壁が小さいステップから始めるという面でも大切

  2. 動画や画像などビジュアルを効果的に使うことで、論点に対するイメージがわきやすくなる (情報源には注意) 

文献を読むのは、膨大な時間がかかります。私としては、ライティングよりも読んでいる時間のほうがプレッシャーを感じていました。読んでいる間は、もちろん全然エッセイの字数は稼げないので…..
しかし、読まないと書けません。読むことと書くことはセットです。

読みまくるのは一見遠回りに思えます。しかし、読んで吸収した知識は後々のライティングに役立ちます。なので、リサーチは特に力を入れましょう。納得いくまで読んで、考える作業をこの段階でしておくと、後々筆が進みやすくなります。

ただ、当たり前ですが、読んでばかりいても、書かなければ、一向にエッセイの完成には近づきません。
これは大学院生あるあるだと思うのですが、自分の興味・関心がある文献を読んでいると興味がかきたてられ、どんどん別の文献を読んだり、詳しく調べたくなったりすると思います。調べているうちにまた面白い文献に出会い、また読みふけってしまうという…..
気持ちは痛いくらいわかるのですが (なんせ経験者なので) 、締め切りは待ってくれません。ドツボにはまらないように、なんとか頑張りましょう。

リサーチ⇔ライティングにおけるコツのようなもの


リサーチのコツとしては、「どの情報が自分のライティングに使えそうか?」「どの概念が、自分のthesis Statementのサポートに使えそうか?」と、常に目的意識を持ちながら読むことです。

また、文献で使えそうな情報or概念を見つけたら、エッセイにすぐ反映させる!ということも忘れずに。読んで得た知識は、生ものと同じです。頭の中に放置していたら、すぐに忘れていってしまいます。すぐにエッセイに組み込み、アウトプットして定着させましょう。修正はあとでも効きます。

長々と語っていたらかなりのボリュームなってしまいました。すみません!
基本的なことばかりですが、これからエッセイと格闘するみなさんに、少しでも役に立てば幸いです!

それでは!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?