終わらせない「布マスク二枚問題」
「布マスク二枚」が報じられて、もう1週間近く経ちます。
いよいよ配布、という段階になって、まだ言うか、しつこい、時すでに遅し、と思われる方も多いでしょう。
まだ、言います。
「布マスク二枚」という報道後の、政策を担当されている経産省・浅野さんという方の投稿(以下の千正さんの記事内にもあります)も読みました。その後の元厚労省の千正さんの2本のnote記事
も読みましたし、J-CASTニュースの記事も読みました。
そもそも、私は、私の近くにいる方は知っていることと思いますが、基本的に政策の意図を汲もうと日頃から思っています。出て来た政策に「???」と思うことがあっても、より多くの情報にあたったり元の通知文だったり元の発言だったりをあたったりしているうちに、真意がわかって、納得できることもあります。
そもそも、のもう一つには、昨日も役所の方と電話していたのですが、帰っていない・眠れていない・家族と会えていない、そのような状況下で働いているということ(その後在宅仕事などもあり、少し変わってきたとのこと)、そしてだからこそ打ち出した政策が国民に否定されたら、国民のために身を粉にして働いてるのにどんな思いがすることだろう、とも思います。
でも、今回は、いろいろあたればあたるほど、「違う」ということを確信的に思っています。
「不織布マスクを医療機関に回すから、布マスクを使ってほしい」という意図は十分わかります。
ならば、「布マスクを使ってください。不織布マスクは買わずに医療機関へ回してください」で済む話じゃないかなと。ネットで広まっている簡単な作り方をテレビでも広報して、それで終わりじゃないかと。
布マスクの効果として求められているものであるならば、ハンカチや小さくなったTシャツで代用できるものであるし、縫えない私でも、クリップでも紐でもなんでも使いながら、用意できます。ホッチキスだっていい。
令和2年度の補正予算の概要を見ました。
その「布マスク二枚」の予算で医療機関にマスクを!という声に対しては、医療機関へのマスクなどの優先配布は953億、また人工呼吸器を!というtweetも見ましたが、人工呼吸器・マスク等の生産支援には117億円となっています。アビガンの確保(139億)、治療薬の開発(200億)、国内におけるワクチン開発支援(216億)、国際的なワクチンの研究開発(216億)です。
補正予算全体が16.8兆円、そのうち、経済、雇用の維持にも中小企業事業者、世帯、など経済支援全体で10兆円以上の補正予算が組まれています。(観光・運輸・飲食・イベント業支援が1兆円)
そう考えると、466億円(本予算予備費233億+補正予算が233億)くらい布マスクに充ててもいいのでしょうか?
そうは思いません。
全体の額を考えると大きすぎて、466億円が大したことない、それくらい布マスクに充ててもよいかと思えるような額に見えるかもしれません。
でも不要なことになら、1円も使ってほしくない。
幼稚園・小学校・介護施設等への布マスク配布は792億円が別に計上されています。布マスクに関しては、それでいい、それで十分であると思います。
あとは、政府の様々な媒体で布マスクの作り方をいくらでも紹介していただく。それが新聞・テレビに伝われば、ネットを見ない方々にだって届きます。
人工呼吸器・マスク等の生産支援は、117億円とあります。
人工呼吸器「等」のところにどこまで含まれているかわかりません。
医療従事者を守る「防護服」「グローブ」なども含まれているのかもしれません。だとしたら、この予算が少ないと思い、ほかの資料もあたってみました。
上記は財務省の補正予算の数字で、厚労省の補正予算を見ると、人工呼吸器の確保に265億円とあります。厚労省の補正予算案を見てみると、非常に多岐にわたって支援を考え、組まれているのがわかります。(ちなみに経産省の補正予算の書類、とても見やすいです。)現在の医療従事者不足の解消に潜在看護師の活用だとか、自分の考えられる範疇のものは、すでに組み込まれているものがほとんどです。
この非常事態、利権とかそんなことでなく、必要な予算が必要な先に割かれることを切に願います。無駄な予算は、次世代への負担にしかならないのですから。
これまでも官邸のホームページに意見を出していますし、議員ホームページにも意見を綴ったり知り合いの議員さんにも連絡をしています。
もう、止めることなど、できないのかもしれません。
補正予算も成立され、もうすでに配布の準備段階に入っているのに、まだこんなことを言っている私です。でもNOという意思表示はどこかにきちんと(あちこちに直接、綴っているのですが)残しておこうと思います。
今回配布されたとしても、誰かに、この真意が伝わればと願います。
※なぜ本件について、アベノマスクと書かないかというと、真剣に、そんな冗談で上手いこと言うような話じゃないと思っているからです。
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