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太陽の国の話。[35]

あいひめには
男性のお友達が
多かったのですが
「安達さん」もその一人でした。

安達さんは
とても楽しいこと好きで
お祭りや飲み会が
大好きでした。

また
不思議なお話にも
関心があったので

あいひめはお告げのことも
安達さんには
伝えていました。

安達さんは
物や情報を
運ぶことが得意で

あいひめにとっては
頼れる
お兄さんでした。

年の瀬に
あいひめと安達さんは
仲間も含めて
忘年会をすることに
なっていました。

ところが
安達さんは
約束の時間になっても現れず
連絡も取れなくなりました。

心配になったあいひめは
仲間に相談しましたが
安達さんのことは
周りの仲間もあまり
知りませんでした。

あいひめは
自分の話に
親身になって耳を傾けてくれた
安達さんのことが
とても大切だったのですが
立ち入るわけにも
いかなかったので

「白文帳」に
安達さんのことを
書いてみることにしました。
なぜなら
あいひめの書く文章には
願いを叶える力が
あると思ったからでした。

「安達さんが無事でありますように。」
「八百万の神様、どうか力をお貸しください。」

次の日の朝が来ても
安達さんからの連絡は
ありませんでした。

それでもあいひめは
明るい氣持ちで
安達さんにまた会える日のことを
信じ続けました。

次の話


1話から


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