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正しく苦しみ、成長に賭ける

こんにちは。天野です。

私の現在の大きな責任の一つは、組織内のスクラムマスターの成長を支援することです。日々メンバーと向き合う中で、彼らが「適切に苦しんでいるか」という視点を持つことの重要性に気づきました。

今回は、この「苦しみ」という観点からスクラムマスターの成長について深掘りしてみたいと思います。


経験による学習は苦痛を伴う

先日紹介した経営学習論の記事から、経営学習論で紹介されているコルブの経験学習サイクルによると、学習プロセスは以下の4段階で構成されています:

  1. 具体的経験

  2. 内省的観察

  3. 抽象的概念化

  4. 能動的実験

経験学習サイクル

特に注目したいのは「具体的経験」の段階です。ここでいう「経験」には「受苦(苦しみを受けること)」が含まれています。つまり、個人が現在の能力を超えるような挑戦的な経験をすることで、成長が促進されるのです。

この観点から考えると、苦しんでいないスクラムマスターは成長していない可能性があります。スクラムマスターに限らず、人の成長には自身の能力を超えた挑戦的な経験が不可欠です。

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