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ポーカーアプリ開発のキッカケ

インディーゲーム開発サークル『SHOVE』代表の松本 聡と申します。

現在、「Poker Tournament Single(以下、『PTS』と記載)」という
ポーカートーナメントの練習ができるアプリを開発しています。

そのPTSを紹介する資料をTwitter上で公開いたしました。

こちらにも同じ画像を添付します。
よろしければご覧ください。

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この記事では、PTSのコンセプト立案に至った過程や、
紹介資料を公開した経緯をしたためてみたいと思います。
「ゲーム開発者たるもの己はゲームで語るべし」というご意見も
あるかと思いますが、一つの実験的試みということでご容赦ください。

はじめに

多くの方がご存知だと思われるポーカーのルールは、
「5枚のカードを交換して役の完成を目指すもの」だと思います。
(例えば『ドラゴンクエスト』シリーズのカジノがこのルールで、
 私自身も最初はそれだけがポーカーだと思っていました)

しかしながら、海外では「テキサスホールデム」と呼ばれる
「自分専用のカード2枚と、全員共有のカード5枚から役の強さを競う」
といったルールがよりポピュラーです。
(ここでは詳しいルール説明は省略します)

私は10年ほど前に、このルールを教えていただき、
そのシンプルで奥深い洗練されたゲームデザインに引き込まれ、
すっかり「テキサスホールデム」にハマってしまいました。
その中でも「トーナメント」と呼ばれる、バトルロイヤルのような
ルールが特にスリリングで面白いと感じ、好んでプレイしています。

ちなみに、腕前の方はまったく大したこともなく、
目立った入賞歴も無ければ、海外のカジノに挑戦しに行っては
泣いて帰ってくる程度のものです(笑)

それでも「ポーカーは楽しい!」と思っていますし、
この楽しさをもっと多くの人に伝えたい、と思っています。

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キッカケ

さて、そんなポーカーを遊ぶには、色々な場(手段)が存在します。

現実(ライブ/アナログ)では…
・海外カジノに遠征する
・アミューズメント店舗に行く
・有志主催のオフ会に参加する
といったところでしょうか。
(近い将来、国内のカジノも開業しそうですが…)

デジタルでは…
・パソコンやスマホのアプリ
・コンシューマー機向けのゲーム(ゲーム内のミニゲーム含)
・ゲームセンターに設置されたアーケードゲーム
などがあります。
オンラインで世界中のプレイヤーと対戦できるものもあります。

しかしながら、私の知る限りでは、
「ポーカーに興味はあるがやったことはない人」に対して
入門から継続してもらうためのアプローチ
充分とは言えないと感じています。

上記の「ポーカーを遊ぶ場」は、
金銭、距離、時間、言語のいずれかの要因で、
初心者にはハードルが高く感じられるのではないかと考えました。
(あくまで1つの見方であり、それ自体を批判する意図はありません)

一方で、私自身も身内でオフ会のようなものを開催することがあり、
そういった場に知人をお誘いすると、おおむね「楽しかった!」と
おっしゃっていただき、継続してくださる方も少なくありません。
つまり、ポーカーを好きになる可能性がある人でも、
キッカケがなく潜在しているケースが相当数いると考えています。

そこを呼び起こすキッカケとなるものを提供できれば、
ポーカーを楽しむ人がもっと増えるんじゃないか?といった考えから、
『テキサスホールデムの入門に最適なアプリを作ろう』
というコンセプトの方向性を決めました。


コンセプト立案

次は、具体的なコンセプトを考えていくことにします。

『入門用』なので、まずハードルを低くするため、
AndroidおよびiOSの『スマホアプリ』を想定することとします。

気軽にDLしてもらえるよう、『基本プレイ無料』にして、
広告などで収益化するモデルを想定します。

『入門用』『スマホアプリ』『基本プレイ無料』の組み合わせだと、
正直言って大きな売上は期待できないと考えたので、
規模を小さくしてビジネスとしてのバランスをとろうと考えました。
具体的には個人開発かそれに近い体制をイメージしました。

しかし、私自身の総合的なゲーム開発技術は高くないので、
個人開発で実現できる企画は相当に限られてしまいます。
まず、通信関係は手に余ることが自明だったので、
『シングルプレイ』(基本的にオフラインで完結する)と決めました。

ポーカーを扱うスマホアプリは、世界中で多く配信されており、
とても全てを把握できる状態ではありませんが、
上で書いた、私自身が好んでいる『トーナメント』
特化したアプリは多くはないようでした。

また、日本語に(しっかりと)対応しているアプリも多くはなく、
言語は『日本語ベース』の対応をしようと思いました。
(英語など多言語対応の余地は残しつつ)

今までに出てきたキーワードのうち、
『シングル』『トーナメント』『入門用』『日本語』『基本プレイ無料』
ぐらいまで組み合わせて絞り込むと、
さすがに完全に競合するアプリは無さそうでした。
(調査不足でないことを祈ります…)

もちろん絞り込むだけリターンも見込めないわけですが、
個人開発であればなんとかなりそうな気がします。

ここまでのキーワードをまとめて、
『ポーカートーナメントをシングルで練習できる日本語の入門アプリ』
というのをアプリ自体のコンセプトとすることにしました。
(核となるポーカー自体は既製品なのでこういう表現にしました)

一方で、
「基本プレイ無料にするため、個人開発でできるだけコンパクトに作る」
という開発用テーマも設定しました。

上記のような流れでコンセプトを決めました。
色々な事情から、実際の開発を開始するには間が空いたのですが、
2021年5月現在、鋭意開発中となっております。

公開した経緯

開発中のゲームの、それも初期段階にある企画を公開するというのは、
あまり一般的なことではないと思われます。
(特に私は企業勤めが長かったのでそう感じるのかもしれません)

理由や問題は色々あると思いますが、
PTSに限ってはあまり深刻ではないと考えました。
例えば下記のようなケースです。

・企画通りの製品にならなかったら叩かれない?
 ⇒注意書きはするとして、そんなに期待される実績もない。

・公開用として編集しなおすのが面倒
 ⇒もともとの企画書もアプリの機能面寄りの内容だったので、
  あまり手をかけずに紹介資料とすることができた。

・盗作や盗用などのトラブルリスク
 ⇒大した利益にならないものを盗む理由がない(と思う)し、
  万が一そんな事態になったら、さっさと次の作品を作る。
  (ポーカー自体、私が考案したゲームではないですしね!)

一方、このPTSというアプリで実現したいことをお伝えでき、
応援してくれる人が増えるなら、その方が幸せ
だと思いました。

上記のような考え方のもと、紹介資料を公開させていただきました。

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おわりに

本記事で書きたかったことは以上となります。
長文にお付き合いいただきありがとうございました。

まだ数ヶ月経過した程度ですが、個人でのゲーム開発というものは、
想像していた以上に孤独な世界でした。
そんな中で、Twitterで行う進捗報告に対し、
「いいね」やリツイートをいただけるのは、大変励みになっております。

この場を借りて御礼申し上げるとともに、
今後とも応援よろしくお願いいたします!

2021/ 5/ 25 記事公開


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