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◻︎短編小説◻︎ 光の鍵

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入退院を繰り返し薄暗い日々を過ごしている高校3年生の葵。 死期の迫った母親の看病をしながら会社に通う男。 2人の過去と未来が重なったその先にあるものは… ☆…☆…☆…☆…☆…☆…… もっと読む
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◻︎短編小説◻︎ 後編 〜おはようの先にあるもの〜

◻︎短編小説◻︎ 後編 〜おはようの先にあるもの〜

▼1話2話はこちらのマガジンに掲載

まるで子供のように涙を流す彼の背中をどれぐらいの時間抱いていただろう。

震える背中を抱きしめる事で彼の体温が少しずつ上がっていくのを感じた。
彼の悲しみを少しでも和らげたい。
そんな風に思いながら何も言わず、ただそうしていた。

暫くして少し落ち着いた彼は大きく息を吐いて振り返り照れ臭そうな顔をした。
「大人でもこんなに泣くんだ。って思っただろ」
「…はい」

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◻︎短編小説◻︎ 中編 〜彼女の面影〜

◻︎短編小説◻︎ 中編 〜彼女の面影〜

また朝が来た。
カーテンの隙間から差し込む光に照らされる瞬間がこんなにも憂鬱になったのはここ最近だ。
高校1年生の一学期までは、楽しいとまではいかないものの朝が来たらベットから出て、準備をして学校に行く。
そんな毎日に何の疑問も感じていなかった。

中学生の頃の僕はサッカー部に入り、友達もたくさんいた。
キャプテン候補なんて言われていて、自分で言うのもなんだけど、みんなから慕われていた。

高校で

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◻︎短編小説◻︎  前編 〜葵〜

◻︎短編小説◻︎ 前編 〜葵〜

また朝が来た。
じゅうぶんに寝たはずなのに体はだるくやっとのことで体勢をかえる。
なぜに病院の天井はこんなにも寒々しいのだろう。
大きな窓からは眩しいほどの光りが差し込んでいるのに、どこか薄暗く気が滅入る。

子供のころから何度も入退院を繰り返しているが一向に慣れることがない。
同じような境遇の子は数名いて、病院の中で出会い親友になって退院していく子たちも沢山いる。
葵はそんな人達を見ながら、自分

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