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時の移ろい 季節の行事  

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地域の伝統行事や厚洋さんと一緒にやった季節の行事。 そして、移ろっていく美しい自然、愛しい人の愛した我が家の花達の代わりに語りたい
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2020年12月の記事一覧

大晦日

大晦日

 こんな大晦日を迎えるとは思ってもいなかった。義父が、母が、義母が逝ったお正月は喪に服していたので、お正月の準備はしなかった。
 でも、淋しくはなかった。
 厚洋さんがちゃんといつも通り飲みながら、真愛は、彼のそばで除夜の鐘を聞いたからだ。
 
 彼の部屋に泣きに行ったその年の大晦日は、髪を結い上げ着物を着て、厚洋さんと手を繋いで神野寺に出かけた。
 年越し蕎麦は、マルちゃんの天ぷら蕎麦だった。

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食べ納め

食べ納め

 いつものコイトコーヒーさんで、ランチタイム。今年は今日で終了なので、
「食べ納め❣️」
なんて言って、cakeを2つも食べてしまった。
 面白いものだ。
 物事の終わりを「納める」と言う日本の言霊のおもしろさである。
「仕事納め」
「お琴の引き納」
 12月31日の夕方から
「さあ。飲み納めだぞ!」
って飲み始めたのは、厚洋さん。
 翌朝。
「おめでとうございます。
 今年も宜しく!
 さあ、今

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師走 し忘れ 大掃除

師走 し忘れ 大掃除

 冬至を過ぎたのに、大掃除が進んでいない。
厚洋さんが元気な時は、必ず「大掃除の計画」を書いて、洗剤やワックスを買って来てもらった。
 末広の28日には、すべの掃除を済ませて、お正月飾りをしっかりするのが我が家のしきたりだった。
 母が他界した年は,何もする事がなかったが、大掃除だけはしっかりとやった。
 綺麗好きの厚洋さんに似て来た真愛が、
「掃除しないと年が越せない!」
と言い
「お前、俺より

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冬日 カチカチ山と寒風山

冬日 カチカチ山と寒風山

 昨日の朝。初霜が降りた。
 今朝は,薄氷が張った。
 日本海側が大雪のニュース。
   関東内陸でも豪雪のニュース。
 我が家の紅葉が小さな庭を魅力的な模様にしてくれていた。
 年金支給日。遺族年金が貰えない一人暮らしのおばあさんは、今後の事を考えて節約しなければと思い立った。
 だから、家中の電気を消そうとする。エアコンも点けず灯油で賄う。
 
 厚洋さんが元気な頃は、冬になると電気代と灯油代

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紅葉狩り

紅葉狩り

 暫く真冬のような寒さだったのが、今日は青空が広がった。
「そうだ!紅葉狩りに行こう。」
お友達を誘って、お弁当を持って出かけた。
 毎週末は、紅葉狩りの人達で賑わう山奥に出かけた。
 我が市の七里川という山奥だ。

 全国でも紅葉が最後になるところなので、金曜日でも結構な人が出ていた。
 
 七里川温泉は、かつて、勤務していたK小学校の頃、よく使わせて頂いたところだった。
 運動会が終わった後の

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真冬支度 811日 会いたい❣️

真冬支度 811日 会いたい❣️

 厚洋さんが亡くなって、811日目。141番目の素数日。いつも通りに国際交流協会の国語教室に行ったが、学習者が体調不良でお休み。
K IES紹介のplanningをして帰って来た。
 いつものコーヒー屋さんで、きのこスパゲティを食べて、小さなドライケーキも追加した。 ハコちゃんの淹れた美味しいモカコーヒーを飲みながら、昔の同僚と言葉を交わし、薬剤師さんとマスターとで「鬼滅の刃」についても話した。

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追悼・中村哲氏。人権週間

追悼・中村哲氏。人権週間

「人権週間だけが人権を考える日になってはいけないんだ。日常の中で差別する自分を見つけ、内なる差別を全ての人が考えられる世界にならなければいけないんだ。」
 12月4日。人権週間のスタートの話題が上るたびにTVに言えず、真愛に説いていた厚洋さんだった。
 昨年、銃弾に倒れた中村哲先生。厚洋さんの逝った後に逝かれた。
 奇しくも人権週間中の5日だった。
 今年は、コロナ禍で人権週間や中村先生の話はあま

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