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内向型×外向型の相性(親子編)

内向型の娘、外向型の父親

 家族相談の場に、ある父親が持ち込んだ事例。いわく、小学生の娘の反抗期がはじまった、と。

分かってはいても「お父さんなんか大嫌い」と、いわれてみると堪えるものですね、という。事情を聞くと、事の始まりは、多忙で家族で外出できない日が続いたため、久しぶりに遊園地に行くことを父親が提案し、娘がそれを拒否したことから始まる。仕事で疲れた身体を押して家族サービスをするつもりだったのに・・とのこと。

一方、娘の話を聞いてみると、こちらにも言い分があった。平日の放課後は習い事で忙しいので、休みの日は図書室で借りてきた本をゆっくりと読むのを楽しみにしていたのだという。

充電方法でわかる内向型・外向型

 外向型の父親は、休みの日に疲れた身体を押してでも外出して多くの人の中に出ると、充電されたように感じる。

 内向型の娘は、休みの日は終日、借りてきた本を読むことができれば、充実した時間を過ごせると思っている。

どうなったのか。

 相談員の私は、娘に父親を嫌っているわけではないことを確認し、できれば休みの日は外出せずに家で過ごすことを希望していると、彼に伝えた。

 それ以後、この家族の外出は月に一度になり、他の週末は父親が娘に本の読み聞かせをするようになった。

外出こそが週末の理想的な過ごし方だ、と信じて疑わなかった父と、週末くらいは家でゆっくりと本を読んで過ごしたい娘。元の関係に戻るきっかけになったのは、互いの充電方法を理解することだった。

家族理解の盲点なのかも。

 私が驚いているのは、セミナーでこの話をすると、多くの保護者の賛同を得ることで、それは終了後にこの話題のために数人が列をつくって会場に残るほどだった。しかもそれは、ほぼ毎回のことなのだ。

もしかすると、この話題は家族理解の盲点なのかもしれない。

(家族相談士:きのした じょうこう)


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