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『ペル・パラベラム・アド・アストラ』

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長編どころか中編すらまともに完成させたことがないので、恐々書いてます。
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#連載小説

『ペル・パラベラム・アド・アストラ』Day 2-⑥ 杉並幸太郎

「おかえりなさい」  マンションのドアを開けた途端、目の前に笑顔。 「びっくりするじゃない…

或虎
8か月前
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『ペル・パラベラム・アド・アストラ』Prologue

 バス停のベンチに女の子が座っている。ひらひらした黒い服――ゴスロリとかいうファッション…

或虎
9か月前
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『ペル・パラベラム・アド・アストラ』Day 1-① 杉並幸太郎

「ざわざわしない!」  教室がざわついている。当然だ。破れたスラックスから血だらけの膝、…

或虎
9か月前
9

『ペル・パラベラム・アド・アストラ』Day 1-②杉並幸太郎

 生徒を殺したんだ。報告はしておくべきだろう。職員室に入り、真っすぐ教頭の席に向かう「教…

或虎
9か月前
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『ペル・パラベラム・アド・アストラ』Day 0 鈴原あゆ美

   手首を切り開こう    そこに種を植えるために  4階から屋上へ上る階段、扉は閉鎖…

或虎
9か月前
9

『ペル・パラベラム・アド・アストラ』Day 2-①杉並幸太郎

 二日目の朝は水曜日。  ゴスロリファッションの女の子との出会いから二日目。全体朝礼、校…

或虎
9か月前
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『ペル・パラベラム・アド・アストラ』Day 2-② 杉並幸太郎

 富士夕ヶ丘女子高等学校の昼休み時、売店の前には大勢のフーリガンが集結する。女子高の制服を着た暴徒の群れ、手には鉄パイプや火炎瓶――こそ持ってはいないが、いつ暴動や放火が発生してもおかしくはないまさに一発触発の状態。  原因は、焼きそばパン。人気過ぎて数が圧倒的に足りない。その為に暴動さながらの奪い合いが起こる。  市場においては、”需要と供給”の原理が働いて、需要が増えるにつれて供給が増える――つまり、企業側が利益を拡大させるために供給を増やすのが常である。が、やはり学校

『ペル・パラベラム・アド・アストラ』Day 2-③ 鈴原あゆ美

 東校舎の1階には実習室と文科部の部室しかない。校内で最も空気がよどんだエリアだ。   …

或虎
9か月前
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『ペル・パラベラム・アド・アストラ』Day 2-④ 鈴原あゆ美

「何ぶつぶつ言ってんの?ほら、バンザイ!」  手を挙げる間も無く、星子先輩の手が腰に回る…

或虎
9か月前
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『ペル・パラベラム・アド・アストラ』Day 2-⑤ 杉並幸太郎

 地下鉄ドアの側に立ち、暗い壁がスクロールしてゆくのを眺めている。時折視界が軽くフラッシ…

或虎
9か月前
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