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モノクロ専用機の写真を載せるよ

こんにちは。
先日PENTAXからモノクロ専用センサー搭載の一眼レフカメラが発表されました。
PENTAX K-3 Mark Ⅲ Monochromeです。
これまでライカやフェーズワンなどからモノクロ専用センサーのデジタルカメラは出ていましたが、国産内メーカーの、一眼レフカメラの、33万円台という他と比べて大分安い価格帯のものは初めてなのではないでしょうか。

金額も100万円とかしないし、PENTAXユーザーの方は手持ちのレンズが使えるし、どうなんだろうという事でTwitterがザワザワしていたのを見ました。手が届きそうな値段ですし。モノクロ専用って面白そうだな、でも実際どうなんだろう。モノクロフィルムみたいな感覚なのかな? 色が撮れないってどう言うこと?

かく言う僕はモノクロ専用カメラを持っています。このnoteでもたびたび載せていますが、LeicaのQ2Monochromeです。

この記事は、様々な方がすでにRICOHさんからK-3 Mark Ⅲ Monochromeを借りて作例を披露されている中、同じモノクロ専用機だけどまったく関係のないQ2Monochromeで撮った写真をUPして、インターネットを混乱させしめると共に、モノクロしか撮れないカメラで撮れる写真のバリエーションを披露して「モノクロ専用カメラ面白いかも…」と思ってもらいモノクロ写真の魅力を伝える一助を担いたいという思いもありつつ、ただ単に僕の写真を見てくれ、この機会に、今がチャンスだ、というものになっています。

Q2Mnochromeの方の使い勝手とかどういうカメラなのかなどは他の記事を読んでいただく方が良いと思うので、ここはもうひたすら「モノクロ専用のカメラで撮った写真」をあげて行きます。もちろんK-3MarkⅢMのものはありません。すみません。
撮った時の設定は覚えていないのでアレですが、どんなカメラで撮ったものかざっと言うと、Q2Mはフルサイズセンサーに28mmF1.7の交換できないレンズがついていて、ズーム出来ないけどクロップして使えて70mm換算に切り取っても800万画素くらい残るというカメラです。

基本的にライトルームで現像しています。僕の好みでセピア調になっていますが、なっていない写真はRAWからそのまま書き出したやつだと思います。おそらく。ポートレートはストロボとか使ってるのもあるかも。そんな感じです。
いずれにしてもモノクロ専用のカメラで撮影した写真という事です。
好みでISO25000でわざと撮影している写真もあります。でもnoteのサイズじゃわからないかも。ノイズが良いんですよ。

モノクロ専用なのでセンサーが色をRGBに分解しない分、諧調が綺麗になるのはK-3 Maek ⅢもQ2Mも同じです。その代わり、色情報がないので後処理で「赤色の部分だけ下げて」「黄色の部分だけ少し明るくして」という事は出来ません。端的に言うと明度のカテゴリのものしかいじれません。
暗室でモノクロフィルムを印画紙に焼く時みたいですね。楽しいでしょう。

では「青空だけ暗くしたい」「肌だけ少し明るくしたい」「唇の赤を濃く強調したい」などの時はどうするのかというと、カラーフィルターを使います。
例えば赤い濃いめのフィルターをレンズ前に装着すると、空の青はフィルターで吸収されてセンサーに届きづらくなり、空が暗く濃く写ります。反対に人をそれで撮ると唇が反射する波長は他の色よりも多くフィルターを通り抜けて、唇が明るく白っぽく写ってしまったりします。唇を濃いめにしたい時は緑系のフィルターを使ったりします。
何が良いとか悪いとかではなくそれは撮る人の表現でなので、何を使っても使わなくても、どんな結果になっても構わないと思っています。
もちろん後処理でフォトショップで焼き込んで明るくしたり、トーンカーブとマスクで部分的に暗くしても全然良いと思います。それらも、暗室の時代からやられてきた表現手法がデジタルの時代で拡張しただけだと僕は思っています。

この最後の1枚は確か赤のフィルター使っていたような気がします。

K-3 Mark ⅢMonochromeはレンズ交換式一眼レフです。
ミラーレスの機材よりもシャッターフィーリングしっかりあって撮影が楽しいんだろうなと想像しています。
もちろん色々なレンズが使えます。ミラーレスではないから(フィルム時代の)オールドレンズは付くものが限られてくるかもしれませんが、他のモノクロ専用機ほど限られてはこないのではないでしょうか。中判デジタルバックとLEICAと比べたら全然選択肢があるでしょう。金額的にも。
モノクロ用フィルターも中古を含めたら世の中に沢山出ているのではないかなと思っています。

このLeica Q2Mは防塵防滴でレンズ交換できないからセンサーに埃が入ることもなく、砂浜でも安心して使えるので、その点だけはモノクロ専用機の中で強みだなと思っています(ドヤ)

モノクロ専用機を楽しめるかどうかは、

・モノクロ写真がとても好き。
・フィルムでモノクロで撮って楽しんでいたことがある。
・モノクロばかりでも飽きない。
・失敗したと思っても許せる金銭的余裕がある。
・そのカメラが貰い物である。

この辺りが大切になってくると思います。
どれかが当てはまれば楽しめるのではないかなと思うのです。
打ち明けた話、画質の面や、カメラに搭載されるモノクロ専用機ならではの機能(そういうのがあるとして)以外の面では、全てにおいて同等のカラーを撮れるカメラの方が優れていると思います。
僕のQ2にしても今回のK-3 Mark Ⅲ Monochormeにしても同等のカラー機と比較しているブログなどでは画質の面を強調している記事が多い気がします。しかもその差と言ってもとても僅差です。カラーで撮ってモノクロに変換したとろこで、とても近い「絵」は作れるはず。

先ほど書いたカラーフィルターの使い方も、カラーを撮れるカメラで撮ったものであれば色情報をマスクとして使ってとても細かく調整ができます。モノクロにした上で赤か緑かのざっくりしたフィルターワークではなく、カラーからのモノクロ変換であれば、青は暗くするけど黄色の部分は明るくして、紫の部分だけちょっとシャープにする、なんていうこともできます。
カラーの方が表現として有利な面は沢山あるでしょう。そこは当然そう。

実用の面で言えばモノクロ専用機は嗜好品と言えるかもしれません。
だからこそ、楽しいのです。
モノクロしか撮れないならば、必然的にモノクロで撮るようになるでしょう? 
モノクロの目で街を見ることになるでしょう? 
完成した写真を想像するようになるでしょう? 
フィルム時代のモノクロの写真に注目したりもするでしょう? 
出来事、形状、光、影、抽象化された世界。目の前に広がる世界の見方が変わってくるかもしれない。
出来上がった写真は色付きの現実とはかけ離れた、モノクロ、言うなればファンタジーの世界。それを触媒に現実を喚起させるもよし、ファンタジーとして突き詰めるもよし。
僕は詩なのだと思っているフシがあります。
モノクロ写真は楽しいですよ。


モノクロ専用機はモノクロ縛りの代わりに画質を手に入れたカメラなのだと思います。
なので楽しむには、その画質の差にこだわるか、モノクロ縛りがプラスだと思えるか、それが大事です。
僕は、個人的に大切なのは特に後者だと思います。
モノクロ専用カメラが最も優れている点は、モノクロ専用である点であると考えます。例えるならば、日常で、詩を書くための短冊を持ち歩くようなものです。



おしまい


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