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NAIFS


神戸 岡本にある雑貨屋さん
NAIFS (ナイーフ)

店内にはアジアやヨーロッパなど世界中の食器やキッチン用品がぎゅうぎゅうと並んでいる。
「いかにも」な品揃えのアジア雑貨のお店とは違い、オーナーの買い付けセンスが随所にキラキラ
しているお店。

旅に出た時に、「市場で雑に積み上げてある食器」を探す感覚が思い出せるお店。

昔から大好きで、神戸に住んでいた大学生の頃
一人暮らしの小さなキッチンの食器は、ほとんどがNAIFSで見つけた器だった。インドのスプーン、ベトナムの小皿、ベルギーのグラス...学生の私にとても優しい価格で、何てことのない食べ物もNAIFSの食器たちは少しワクワクするような気持ちに変えてくれた。

特にお気に入りだったのは、タイのホーローの
食器。
不思議なことに、同じシリーズを他のお店で見つけても状態が整いすぎていて何故かあまりトキメキを感じない。

NAIFSの食器は、デコボコ感や塗料の雑さが絶妙なバランスで存在するのでトキメクのだ。
タイの市場で雑然と積まれた中から少しでも状態がマシなものを選び出すような気持ちを思い起こしてくれる。
後で手の指がザラザラするけど、あの宝探しのようなワクワクする感じを。

NAIFSの食器たちは「気持ち」が重なる食器なのだ。

縁に少し青が入っている素朴な白のホーローのお皿。
これにシリアルを入れたりパンをのせたりすると、不思議とアルプスの少女ハイジの食卓シーンのような空気に包まれ、自分の中のイノセンスを
くすぐられる。

ペコペコした食器を触ると、あのハイジのパンや
チーズ、搾りたての牛乳、シンプルなスープの雰囲気と結びつき、お皿の上の食べ物が美味しそうになるのだ。ユキちゃんの首の鈴の音までもつなかっていく。。。

でも使い込むたびに傷やサビっぽい変色が出て来たため引越しの度に処分の対象になり、白のシリーズは手元から消えていった。



最近とても美味しいパンを食べた時、どうしてもあのホーローのお皿に乗せたくて仕方がない気持ちになった。
(パンのことはまた別の記事で書こうと思う。)


というわけで、先週神戸に出かけた際に岡本に
立ち寄り、またあのホーローのお皿を買った。
クリームイエローのシリーズも買った。

うれしくて久しぶりにスコーンを焼いた。
食事に合うように、ライ麦のスコーンとチーズとオリーブのスコーンを焼いた。

食べることよりも、またこのお皿に乗せられることがほんとうにうれしかった。


白のシリーズの方のお皿



クリームイエローの方も合う (乗せ過ぎ)


ずっと、ワクワクを感じさせてくれる
NAIFS。

昔の紙袋についていた星⭐️のマークが大好きだった。保管していたらよかったな。
お店のお姉さんたち(オーナーさんだと思うので
「お姉さん」という表現が合わないかもしれないけど)も昔からずっと同じでホッとする。
接客のスタンスが好きだ。

映画「繕い裁つ人」のロケで使用されている
素敵なお店です。
公式HPやSNSは無いと思います。


昔、NAIFSさんから届いたnew year’s card

大切に持っていたカード。
よく見ると2000年だった。

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