“楽しい・好きな気持ち”をみんなと共有したい! 若手グループが企画・運営した講演会
こんにちは。
アルテマイスター広報チームのむらかみです。
こちら会津もぐんぐんと春の気配が近付いてきました。
何か新しいことを始めたくなる季節ですね。
今回は、実務とはちょっと別の、有志の取り組みについてご紹介します。
昨年秋、終業後の夜に「願いと祈りの手織り絨毯ギャッベ」というタイトルの講演会が社内ラウンジで開催され、約30名が参加しました。
猪苗代にあるRoots Lifestyle Shop様をお招きし、シリアやイランにまたがって暮らす遊牧民“カシュガイ族”が代々受け継ぐ伝統的な絨毯ギャッベについて、お話をいただきました。
なぜ仏壇メーカーで絨毯の講演会…?と思われるかもしれませんが、私たちが手掛ける仏壇・仏具・位牌との繋がりを感じたからこそ開催されたこの講演会。
企画・運営したのは、7名で活動する世界の窓プロジェクト(以下:窓PJ)。入社6年未満の彼女たちにとって、講演会開催は全てが初めてだらけ。
それでも「好きなものをみんなと共有したい」という思いでつくりあげた、新たなチャレンジを掘り下げます。
ー ギャッベ講演会を開催したきっかけを教えてください。
かりんさん)私が、休日にふらりと訪れたインテリアショップRoots猪苗代で開催されていた大ギャッベ展に感銘を受けたことです。遊牧民族の伝統的な絨毯の世界に圧倒され、スタッフさんの説明を聞いて「面白い!」と感激したんです。
ちょうど、メンバーのさちよさんも見に行っていたタイミングで「ギャッベ!良いよね!」と大盛り上がりしました。気持ちが高まっていたタイミングで社長面談があって、(※当社では、社員コミュニケーションの一環で、定期的に面談を行なっています)、そこで話題にあげました。
ー 社長にまでお話を!笑
かりんさんの中で、かなりギャッベが盛り上がっていたんですね
かりんさん)そうなんです。「社長、Roots猪苗代さんって、ご存知ですか?」と聞いてみて、そこから話が広がっていきました。盛り上がるうちに「会社でギャッベ講演会やってみなよ、窓PJのみんなでさ。」と社長から提案がありました。
まさか自分の会社で講演会をやる、ということは思ってもみなかったので、びっくりしました。でも、やってみたい!と思いました。
ー 少し話は変わりますが、窓PJの活動について教えてください。
めぐみさん)英会話の各クラスから1人ずつ集まって、現在7名で活動している有志プロジェクトです。英会話レッスンをより楽しく受講出来るような活性化の取り組みのほか、コミュニケーション・異文化への理解も大切に活動しています。
普段、窓PJのメンバーは仏壇加工やお位牌の研磨・加飾、戒名彫り書きや組立、コールセンター窓口、店舗スタッフなど、実にさまざまです。活動は基本的に実務時間外に行なっています。
みもりさん)当社では、入社後1年半ほどは必須受講の英会話レッスンがあります。英語のレベルチェックを行い、スキルに応じたクラス分けがされ、週に一度、終業後にレッスンを行っています。
広い視野を持つためにより充実した教養を身につけ、可能性を広げていくことを目的としているのが英会話レッスンで、会社では約10年前から取り組んでいるそうです。わたしのように、必須を終えても自主的に英会話を学びたいと参加している社員もいます。
めぐみさん)窓PJでは、これまで会津大学に通う留学生と会話を楽しむ会、英会話とものづくりを融合させたワークショップ、海外募金活動など、様々な取り組みをこつこつ行ってきました。
ー 今回のギャッベ講演会は、具体的にどのように進めていったんでしょうか?
かりんさん)まずは窓PJメンバーと話すことから始めました。いつものように終業後みんなで集まり、講演会についてどう思うか聞いてみたところ「いいね、面白そう」と、みんな快諾。
講演会を企画・運営することは初めてだったんですけど、不安よりも「どんな会にしようか、どんなことをゲストに話してもらいたいか」と、楽しく意見交換ができました。
めぐみさん)まだRootsさんにアポイントも取っていないんですけど笑 アイディアはどんどん膨らみました。みんなと話していくうちに、ギャッベと仏壇の共通点、ギャッベになぜ惹かれたのかに気付きました。
・手仕事の温もり
・モチーフに込められた願いや意味合い
・同じものがない一点物の魅力
わたしたちが手掛ける仏壇・仏具・位牌も、時間をかけて創り上げる手仕事です。彫刻や蒔絵のモチーフにはそれぞれに意味があり、使う木材の木目は全て違う個性があります。
あいりさん)ギャッベ・仏壇仏具位牌は、どちらも家族で大切に受け継いでいくものです。ここを軸に社員の皆さんにも聞いてもらおうと考え、講演会タイトルを「願いと祈りの手織り絨毯ギャッベ」にしました。
かりんさん)その後、企画書を作成し、Rootsさんへ正式に依頼をしに伺いました。すごく真摯に話を聞いてくださって、講演会も快諾していただきました。
ー いよいよ講演会が決まり、準備は順調に進んだんでしょうか?
めぐみさん)企画から実行まで、一か月ほどしか準備期間が無くて焦りましたが、みんな自主的に動いて分担できたので、不思議なほどにスムーズに進みました。終業後に集まったのは数えるほどで、普段はLINEグループでメッセージのやり取りをする、という感じ。Rootsさんとのやり取りは、さちよさんが担当してくれました。
開催が近付き、ギャッベを汚さずに展示する方法をどうしよう、とか、長時間お話いただくゲストのお二人にはお茶の準備が必要じゃない?のような、本番を想定した細かい部分での確認が増えました。
ー 全てが初めて、ですからね。講演会を終えて、感想はいかがですか?
かりんさん)講演をいただいた白井さんと奥田さんが、本当にやさしくて助けられました。私たちのやりたい!という意志を尊重していただいた上で、スマートに準備してくださって、という印象です。お願いする前にパンフレットを持参してくださったり、質疑応答にも熱心に対応いただいて。
高価なものなので遠慮していたんですが「せっかくなので、ぜひ上にのって、足で踏み心地を感じてください」と、社員を招き入れてくれて。終わってからは「もっとたくさんの絨毯を持ってくれば良かったですね」と言ってくれたり、すごくありがたかったです。
めぐみさん)参加した社員さんから「歴史や作り手の想いに触れて、ただ綺麗な絨毯ということ以上に、何か大切な意味のようなものを感じました」とか、「鳥は幸福の象徴、のように、モチーフの意味や伝統に触れたのが、とても勉強になったし新鮮だった!」など、嬉しい感想をいただきました。
ギャッベを織るのが主に女性で、男女の差別はどうなんですか?という質問が出たり、絨毯とかものづくりの外側にある社会構造みたいな話題にも広がりました。窓PJとしては、コミュニケーション・異文化への理解も大切に活動しているので、そこが深められたのはとても良かったと思います。
みもりさん)私自身は、業務都合で講演会準備に多くは携われなかったですが、せりなさんが司会に立候補していて、すごいと思いました。司会原稿も自分でつくっていたし。あいりさんが当日、隣にいて、寄り添ってましたね。
あいりさん)そうなんですよね、「一人じゃ心細いから、隣にいてほしい」と、せりなさんに頼まれて。本当に横にいただけなんだけど笑
るかさん)わたしも、普段はお位牌の加飾という仕事柄、部署外にはなかなか繋がりを持つことが少ないけど、講演会を通じて、他部署の人との繋がりができたのは、すごく嬉しい。
参加してくれた社員さんが、zoomを繋げてくれて、現場には来れない人にも、ライブ配信で繋いでくれたり、後片付けもみんな手伝ってくれたりと、周りのサポートにすごく助けられました。
かりんさん)まわりのサポート、本当にありがたかったね。私は、自分がいいなって思って発言したものを、かたちとして実現できて、すごく楽しかった!それをみなさんと共有できたことが、すごく嬉しい。“好き”なことを一緒に創り上げた喜びというか。
でも、一人じゃできなかった。窓PJのみんなで力を合わせたからこそ、実現できたことなのかなって思っています。新しいことを始めるのって不安もあるけれど、この人なら、賛同してくれそうだな、とか、一緒にやってくれそうな人を見つけることが、大切なんだと実感しました。
めぐみさん)こんな感じでさ、次も何かやれそうだよね!何かやりたいよね。何かないかなー。
誰かの楽しい!好き!の気持ちや世界に触れると、こちらも嬉しくなるものですよね。誰かと一緒になって創り出したり、誰かの夢を応援することは、とても素敵なことだと思います。
窓PJの次なる企画、私も楽しみです。