目指せ!プロパン屋~窯出編~
ショックの度合い
うちのパンは水分量が多く、耳はそれなりありけれど、
腰折れが非常にしやすい食パンです。
でもショックをしっかり与えてから出さないと
折れる。
ショックは、パンの耳を一瞬で冷やす(熱々ではあるのですが)
効果があります。
その効果のおかげで熱々ふにょふにょの食パンが形状を保てるようになります。
食パンに限っての話ですが、
型を持ちショックを与える時は、
水平にすることが非常に大事です。
というのもふにょふにょなので、
多少斜めにショックが入っただけで、
型とパンがぶつかり、折れます。
そのため、型と同じ動きになるように
水平に一瞬ですとんとショックを与えます。
その後素早く丁寧にパンを型から滑り出し、
ラックに移動します。
もちろんその際も柔らかい部分は触らないように、
下の部分の比較的固い部分を持ちましょう。
そーっとね。
ショックを与えた後、少しでも時間が経つと
これもまた腰折れにつながります。気を付けてくださいね。
型や天板
窯から出すときには、意外と注意しないといけない部分でもあります。
単純にぼーっとやっているとどんがらがっしゃんとしかねないからです。
それだけならまだしも、大やけどをする可能性があります。
パンを焼き始めたときはよく腕をやけどしていました。
大概が気を抜いているときなので、自業自得でありますが、、、
もう一つポイントがあります。
パン屋さんは結構な度合いで食パンなどの型を手前や端に集めてから
窯出しをします。
これは、可能性的にはやめた方がいいです。
なぜかというと、型同士がぶつかることや触れることで、
柔らかいパンであれば、ショックが加わり、折れます。
アルテの食パンでもベテランパン屋さんがいますが、
なぜか腰が折れるということが繰り返されていましたが、
その要因の一つとなっていました。
特に、型同士が近づいた状態で焼いた場合は、なおのこと
耳が薄いので折れます。
一番いい状態が、導線をしっかり確認し
素早く一個一個窯出しをしていく。
その間窯は開けっ放しになるので、
温度が下がりすぎないように素早く。
焼き色
焼き色は美味しさの原点ともいえるポイントです。
メイラード反応やアミノカルボニル反応により色つくわけですが、
そんな詳しいことは置いておいて、
肉が焼ければ色が変わる。砂糖を焼けば黒くなる。
それと同じということです。
その際に、パン酵母や乳系などいろんな素材に熱が入ることで香りが
たくさん出ます。美味しい香りですね。
この焼き色ですが、塩が入っていないとつかなかったり、
糖分が入っていなくても色がついたり、
乳が入っているとつきすぎたり
そんなこともあります。
焼き色がつかないのであれば、
窯の温度はもちろん、配合も見直してみましょう。
美味しさは色です!
型の手入れ
型は洗いすぎも良くなければ、ほっておくのも良くありません。
特に洗剤や熱湯・金属のたわしは注意してください。
なんてもそうなのですが、
今の型は猛烈にきれいに取れるような加工がされています。
その加工がはげたら終わりです。
その加工はほっておいて、油分とともに酸化し反応して・・・うん。
単純に柔らかなタオルで優しく拭くだけそれで基本的には十分です。
うんと汚れたら、水で、だめなら少しの洗剤で、落としてあげたら
きれいなタオルで拭いてから、空焼きしましょう。
優しく使っていれば、意外と長く使えますよ。
(半年くらいで交換しろと言われましたが・・・)
あと、方は重なるようにできていることも多いですが、
重ねると傷がつきやすいので、あまり重みがかかりすぎないように
気を付けてください。あまり動かさないなら、間に新聞などを挟むのも!
棚の並べ方
棚に並べるだけでしょ?と思うかもしれませんが、
これがまた腰折れの原因になります。
焼きあがった後はまだ水蒸気も出ており、熱もまだまだ持っています。
そのため、パン同士をくっつけてしまうと、
水分が逃げられず、お隣さんに移動します。
結果、耳が柔らかくなって折れる。。。
冷めた後は全然問題ないので、寄せてしまって大丈夫です。
少なくとも1時間くらいは2cmずつくらいの間隔をあけましょう。
もちろん壁も同じですよ。
さらに、半分に切って断面が見えているパンも置き去りにするのはやめましょう。
水分飛んで行って、カサカサになります。
我が娘の肌のように扱ってあげてくださいね。
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