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名探偵コナン 黒鉄の魚影

※映画、既刊単行本のネタバレを含むので未見の方はご注意。

色々な感情が爆発してるのでとりあえずつらつらと箇条書き。



・のっけからキールがドイツ語を話すので「お?」となる。

・ベルモットが着目したネットニュースはパシフィックブイではなく、その斜め下のフサエブランドのニュースだったって訳ね…。

・哀ちゃんの善処を見ていた園子と蘭が良き。最近の映画制作陣は園子×哀ちゃんコンビ好きよね。

・自分の使ってるイヤホンをそのままコナンの耳に入れる哀ちゃん。これなかなかハードル高くない…?

・OPのキャラ紹介がシルエットで斬新。

・老若認証システムで哀ちゃん=シェリー疑惑が上がる。ウォッカ「シェリーを攫うぞ」ベルモット「やだ」バーボン「やだ」キール「やだ」ウォッカ…。

・あとウォッカいつからベルモットにタメ口なの?

・ピンガの正体はコナンと同じく2のサインに気付かなかった時点で「こいつフランス人ちゃうな」となる。原作でコナンも有希子さんに影響されてやってたよね?ピアスも同じだし、カップの飲み口に付いたリップを拭う仕草も然り。

・予告でも散々流れていたコナンが哀ちゃんに『絶対に正体がバレない眼鏡』を渡すシーン、哀ちゃん「ピスコにはバレたけどね」コナン「…あの時だって結局助かったし、御守りだと思って」いい加減なスーパーマン。(原作のクラーク・ケントのやりとり大好き。)

・組織の追手に気付いて部屋から逃げる前に歩美ちゃんの布団を掛け直してあげる哀ちゃん、愛しい。

・原作では哀ちゃんを助ける為にトランクから飛び出した蘭が、映画では哀ちゃんを助ける為にボンネットをぶっ潰す。哀ちゃんの為に島に残るし、蘭にとって哀ちゃんが『庇護の対象』であるのが変わらなくて良き…。

・キャンティの弾丸から蘭を守る為に飛び付くコナン、必死なコナンに新一を重ねる蘭、完全に『世紀末の魔術師』だった。

・哀ちゃんを助けられなくて咽び泣く博士の姿に、コナン映画史上大号泣。路頭に迷う彼女を拾ったあの日から博士にとって家族同然だったもんね…。この2人の絆もたまらない。

・あと哀ちゃんのカーディガンを握り締めて陸に上がってくる江戸川コナンさんがめっちゃ格好良いです。

・哀ちゃんを助けられなかった憤りから佐藤刑事に八つ当たりして自身の膝を握り締めるコナン。この後ちゃんと佐藤刑事に「ごめんなさい」と謝るシーンがあるのが素敵。あと苛立つコナンを諌めるのが博士なのも良き。『ゼロの執行人』でおっちゃんが逮捕された時に哀ちゃんへ八つ当たりするのを叱りつけたのも博士だった。コナンを新一と知った上で叱咤してくれる大人は両親を除けば博士だけだものね…。

・ドイツ人のレオンハルトが日本人の目を避けてフランス人(を装っていた)のグレースを個人的に呼び出して詰問するの、独仏っぽい〜と思って見てた。

・父親を失った(と思われた)直美に、父を亡くしたキールと姉を亡くした哀ちゃんが自分を重ねる。ここの哀ちゃんの涙でまたもや大号泣。青山さん原画の明美さんはアカンて、泣くて。

・まさかのベルモットの愛犬初登場。猫じゃないんだ…。(板倉さんが聴いたのは猫の鳴き声よね?)

・今作はマジでキール大活躍。哀ちゃんの寝床に探偵バッジを潜ませ、仕掛けられた盗聴器にも目を瞑り、縄も緩く縛る。あとは全てウォッカがポンコツなおかげ。よくあの短気なジンが側に置いておくよねと思う。愛されウォッカ。

・ヘリから潜水艦に下りてくるジンの風に靡く髪に思わず笑ってしまった。結びなよ。

・「子供の言葉や行動で人生が変わる事もある」哀ちゃんにとっての少年探偵団、特に歩美ちゃんの存在がこんなに上手く表現されるとは。証人保護プログラムを断ったのだって歩美ちゃんの言葉があったからだもんね。

・コナン「やってみる」安室さん「ライ」赤井さん「バーボン」ここの3人も青山さん原画、というか絶対青山さんが描きたかったシーンだろうね…。

・助けに来たコナンに向ける哀ちゃんの笑顔たまらねぇ。そして予告で絶対蘭だと思った哀ちゃんを抱きしめる大人、やっぱり蘭だった…!蘭にお姉ちゃんを重ねる哀ちゃんは完全に原作オマージュだし、実年齢は哀ちゃんの方が1つ上っていうのもまたたまらねぇ。

・それにしてもブラックボックスだらけのパシフィックブイとノックだらけの組織。

・落ちてきた蘭を受け止める黒田管理官(守備のアドバイスまでする)に、受け止められない自分の小さな手を見て自嘲するコナン。あの哀しい笑みが全てで、コナンが新一に戻りたい理由は絶対的に『蘭』なんだよね。

・割りと中盤で哀ちゃん救出が終わったと思ったら、本当のメインは哀ちゃんによるコナン救出だったのね。しかしまあ、コナンと哀ちゃんのキスシーンがあるなんて誰が思う?いや、人工呼吸だよ?でも哀ちゃんにとっては「キス」だった訳でしょ?水中で言葉が交わせない中、心の声と表情で会話して手を繋ぎながら海上へ昇るコナンと哀ちゃんが今作の最大の見所と言っても過言では無い。あんなん哀ちゃんじゃなくても惚れるわ。でもまあ、その後何の躊躇いも無く哀ちゃんに人工呼吸しようとしたコナンは一切「キス」とは認識してないのよね。『14番目の標的』で蘭に人工呼吸された時はあんなに頬を赤らめていたけど。罪な男やで…。

・コナンからの人工呼吸を制止して(ここのコナンバリ可愛い)、サッと『絶対に正体がバレない眼鏡』を返し、蘭の前でかけさせる哀ちゃん。そんで、蘭と哀ちゃんのキスシーンがあるなんて誰が思う??????

・重要なのは蘭とのキスシーンを青山さんが描いているという事。コナンとのキスから一連の流れが『哀ちゃんのコナンへの長年の片思い』に対する青山先生なりの落とし所と言うか、哀ちゃんへの労いであり、今作の意義だったんじゃないだろうか。哀ちゃんは自分がヒロインになれるとは思っていないし、蘭に対してもコナンに対するそれとはまた別の特別な感情を抱いている。だからこその「返しておいたわよ、貴方の唇」なんだろうな。キッド様みたいな事言わして。

・イルカを見て微笑むエンドロールの哀ちゃんが全て。かつて蘭を人気者のイルカと称して敬遠し、自分を嫌われ者のサメと蔑んだ哀ちゃんが、博士の開発したサメ(水中スクーター)に乗って暗く冷たい海の底に沈んだコナンを助けに行き、イルカも素直に愛せるようになる。そしてそれに乗せられる主題歌の『美しい鰭』が最高の回収。

・お婆さんの正体がベルモットなのは素直に驚いたし、最後の台詞はベルモットと新一の出会いに係るものだから一層良かった。でもまさか、これからフサエさんまで絡むのか…?ビリーも怪しいし…?

・あとホエールウォッチングの船長さんが最後まで普通の良い人で笑った。

・そして予告のエレーナさんは出落ちですか???

・今年が大分シリアス寄りだった反動からか、来年はラブコメてんこ盛りの予感。平次×キッドでもし舞台が大阪なら『世紀末の魔術師』以来か?

今年は何回観よう…。とりあえず来週2回目行ってきます。

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