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「地域おこし協力隊任期が終了したあともここに住み続けるなら家どうする」問題

地域おこし協力隊の任期は原則3年間。私がふと「家、ほしい」と思いついたのは着任から3年目、2023年12月に発表された任期特例措置の申請が通り、1年間のアディショナルタイムが決まった頃でした。

任期延長に伴い、市営住宅に無料で住める期間もまるっと1年延長。

長野県のあちこちが好きとはいえ、3年間暮らしてきた拠点(長野県伊那市)のことは気に入っていて、あえてまた見ず知らずの地に出ていく理由は今のところありません。3年間の生活と活動を通じて知っている場所や人も増え、少し土地に根を張ってきた実感もあります。何より、中央アルプスと南アルプスを望む日常が本当に楽しく、伊那谷の暮らしを好きになっていました。

4年間の任期を終えたあとの住まいとして、思いついたのは以下の選択肢。
① 今住んでいる市営住宅に改めて一般人として申し込む案
② 民間の賃貸物件に引っ越す案
③ 空き家を購入する案

①  今住んでいる市営住宅に改めて一般人として申し込む案
・立地、環境、間取り、家賃、すべて問題ないけれど、そろそろ引っ越したい。
・10年後も住み続けているイメージができない。
・10年後(50代後半)にここを出ることになったら、住まいの選択肢は?
・「猫と暮らしたい」は規則上無理。

② 民間の賃貸物件に引っ越す案
・都市と比べると物件数や選択肢は少ない。希望する広さや間取りや築年数の物件だと、市営住宅の倍以上の家賃になることも。
・「猫と暮らしたい」となると選択肢はさらに少なくなる。
・とはいえ、市の規模が大きいため地方にしては賃貸物件はある方かも。ただし頑張って探さないと競争が激しそう。賃貸物件を求める移住者も増えている。
・直近、賃貸物件探しをがんばる気力がない。
・10年以上暮らせる物件と巡り会えなかったら50代後半で……以下略。

③ 空き家を購入する案
・土地+建物を数百万円で購入できるケースもある。
・リノベにリソースをさけると楽しそう。
・地方創生っぽいし、移住者や地域おこし協力隊っぽいスタイル。
・立地を選べば猫はもちろん馬とも暮らせそう。
・地方の空き家物件の多くは広大。9LDKとか蔵付きとかよく見かける。
・土地も広大。300坪とかよく見かける。
・大きい家欲なし。大阪で延床面積約90坪の家に住んでいた。
・リノベ欲なし。大阪で床板張り、壁の漆喰塗りなどを経験済み。
・古民家欲なし。大阪で築80年以上の木造長屋に住んでいた。
・家びらき欲なし。大阪で自宅カフェを営業していた。

素敵な選択肢もあるとはいえ、今の私にはこの3つはどれも合わないなと感じました。移住1〜2年目の私なら身軽さを優先して①か②を選んでいました。10年経っても55歳だった頃は「加齢とともに賃貸物件を借りにくくなるかもしれない」というエピソードを自分ごとだと思っていませんでした。
③は「似たような体験をすでに楽しんだし、もういいかな」というのが正直なところ。

小さな小さな家がほしい。
楽しく、無理なく、不安なく、過ごせる家がほしい。
もし私が死んでしまっても、猫と家族が住み続けられる家がほしい。

頭の中を整理したら、要件はこれだけ。

インスタのタイムラインに流れてきた、小さな小さな家の写真。「こんなに小さな家でも建てていいんだ!」という驚きと期待と重なりました。

「新築戸建ての家づくり」というキーワードは実に「地域おこし協力隊」っぽくないなぁと思いつつ、10月、中央アルプスの麓の森へ小さな小さなログハウスの見学に出かけました。

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