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原体験から始まった”Scalebase”。どのようにプロダクトを立ち上げたのか、その背景に迫る!

こんにちは。アルプnote編集部です。本日は、どのような経緯で自社プロダクトである”Scalebase”を立ち上げるに至ったのか、を取締役の山下・竹尾にインタビューして明らかにしていきたいと思います。

<プロフィール>
山下 鎮寛
静岡大学卒業。ヤフー株式会社を経て2017年にピクシブ株式会社に入社。ピクシブではサブスクリプションサービスのPMを経てビジネス開発統括に従事。2018年8月にアルプを共同創業。PdM及びプリセールス/CS業務を担当。

竹尾 正馬
早稲田大学卒業。2014年に株式会社サイバーエージェントに入社。動画広告配信事業における開発責任者を担当。その後ゲーム事業者向けのリターゲティング広告配信事業の米国事業立ち上げに開発者として従事。2018年8月にアルプを共同創業。開発を担当。

「サブスクリプションビジネスの効率化を
目指す”Scalebase”」の開発に至った経緯と原体験

ーーー改めて”Scalebase”は、どんなプロダクトでしょうか?

竹尾:サブスクリプションビジネスに特化した、プロダクト・契約・請求の管理を行うプロダクトです。企業は顧客への本質的な価値提供によりフォーカスしていくのが未来としてあるべきで、そのためのオペレーションや基盤は可能な限り外部化・SaaS化されているのが理想的である、という想いから”Scalebase”を開発・提供しています。

ーーー”Scalebase”の開発を始めるに至った原体験はありますか?

山下:僕が前職でサブスクリプションビジネスのPMを担当していた時にエンジニアはじめ開発組織のメンバーは、「自分たちで良いプロダクト=良い機能や良いプラットフォーム」を作っていきたいという願望が強いということを実感しました。彼らの多くは決して、バックオフィス部分の改善や決済基盤を作りたいわけではなかったんです。
LTVを伸ばすために年間プランを作ったり、様々な決済手段に対応できるようにチームで開発に取り組んだこともありましたが、皆そんなにモチベーションが上がっていませんでした。当然売上が伸びたり、解約率が下がるのでビジネスとしてはポジティブなんですが、これをやり続けるのは本質的な価値提供ではないな、と感じるようになりました。
そういった課題感から、米国発のサブスクリプション契約管理・請求管理を行うプロダクトの導入を社内で提案したことがありました。しかしながら、そのプロダクトはキャリア決済等の日本の決済手段に対応していなかったため、すぐに活用できないという意思決定になりました。これらの経験が”Scalebase”の開発を始める原体験になっていますね。

竹尾:僕は直接的な原体験はなかったです。ただ、山下・伊藤の原体験に対する納得感があったこと、調査した中で非常に複雑なシステムが求められること、そのようなシステムを自前で構築することが個々のサブスクリプション事業者の正しい選択だとは思えなかったことから非常に可能性を感じました。


ーーーその流れでなぜ”Scalebase”に決まったんですか?

山下:全員の「Why me」がしっかり一致するのと、「スケール可能性がある」という視点で合致したのが、”Scalebase”でした。「Why me」の部分は、人生を賭けて挑戦できる事業なのかという視点で考え、「なんで僕らがやるんだっけ」っていうところを何度も問いているうちに必然性が明確に感じられたから。そして、大きくスケールする可能性があるものを選ぶという視点に立ったときに”Scalebase"をやるしかないという結論に至りましたね。


竹尾:基本的に没案は、創業者3人の「Why me」が揃わなかったものでしたね。

ーーー”Scalebase”を通して、どんな価値を提供していくことを目指していますか?

竹尾:根本としてはミッションである「企業が創造的な価値提供によりフォーカスできる社会を実現する」ことを追求していきます。その中で”Scalebase”としてはサブスクリプション事業を運営するために必要なオペレーションを一気通貫で支えられる、拡張できるものにしていきたいと思っています。また、”Scalebase”そのものの提供だけではなく、多くのお客様との伴走から得た知見を活用したセールス・オンボーディング・ソフトウェア・サポートすべてを通してサブスクリプションビジネスの収益最大化を支援できればと思っています。


山下:更にその先には今まで高価なERPやSCM系のシステムを使ってしか実現できなかったことを、よりスモール/ミドルの企業向けにも提供できるようにしていきたいです。現在、自社にマッチする販売管理システムを導入できるのは、資金力のある大企業が殆どですし、彼らはそのシステムをどんどん効率化させていく余力もあります。一方、中小企業に適切な販売管理システムは少なく、導入したとしても効率化をし続けるのが難しいという現状があります。
本来、自社のエンジニアは自社サービスの価値向上に直結するところに工数を割くべきだと思うので、「中小企業が導入できる価格」で「効率化できる製品」を提供していきたいと考えています。
これはERPでいうヒト・モノ(サービス)・カネでいうモノ(サービス)領域。ヒトではSmartHRさん、カネではマネーフォワードさんやfreeeさんが近いアプローチをとられていると考えています。

コードを描かない半年を過ごすほど、ヒアリングに時間をかけた創業期

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ーーー事業内容が決まった後、次のアクションとしてはどう動き始めましたか?

竹尾:最初はとにかくこの領域に対して知見のありそうな諸先輩にヒアリングに行きまくりました。
元々toC向けで決済の多様性を軸にしたサービスを作ろうと思っていたんですが、toCは自社で決済基盤を作ってるので、そのシステムからのリプレイスコストが高いんではないか、という意見が多かったんです。
一方でtoBは多くの企業がエクセルでなんとか契約や請求を管理しているような状態で、非常に困っているという現実のペインが見えてきました。
サブスクリプションビジネスとしては1商品しかないにもかかわらず、営業担当が各々の契約内容で受注してくるので、請求パターンが数十種類くらいあり、管理が煩雑になっているということが分かりました。

山下:将来的にクライアントになってくれそうな企業の方には沢山壁打ちにお付き合いいただきました。100社ほどヒアリングに伺い、そのうち数社の方には半年くらいかなり入念に壁打ちしていただきました。業務内容をヒアリングするだけではなく、ドメインモデリングにも付き合っていただいたりして。その方々がいなければ”Scalebase”はあの時間軸で作れていなかったと思います。竹尾はエンジニアですが気づいたらヒアリングに奔走していてコードをほぼ書かない半年を過ごしてましたね。

竹尾:そうでしたね(笑)、ヒアリングすればするほど、考えるべき領域が膨らんでいき、コードを書いている場合じゃなかったというのもあります。かなりスケールの大きなビジネスに挑戦するんだね、という声は当時からもらっていたものの、僕の中では、スケールをだいぶ見誤っていて、こんなに規模が大きいものだと思ってなかったです。だからこそ良くも悪くもこのビジネスを立ち上げる意思決定ができた部分もあると思っています。これをしっかり判定できてたら、ビビって挑戦できなかったかもしれないです。(笑)

山下:そうですね。想像していた何倍もスケールの大きいことに挑戦していると、やり始めて自覚しました。これは自分たちが未熟で想像力が足りなかったからこそチャレンジしよう!と意思決定できたので、逆によかったかもしれませんね。(笑)

ーーー現在もヒアリングすることに時間を多く使っていますか?

山下:契約していただいたお客様の業務整理のお手伝いの中でヒアリングは引き続き行っています。以前と変わったのは、販売管理に留まらず営業企画や会計、在庫管理といったより幅広い業務内容について課題を伺うことが増えましたね。
”Scalebase”の機能が販売管理システムとして一定程度整備されてきたので、その周辺領域についても今後は価値提供していければと思っています。

竹尾: 僕は現在は営業同行することは少なくなりましたが、契約していただいたお客様のオンボーディングに参加させていただいており、そこでヒアリングさせていただいております。お客様に適切に”Scalebase”を使ってもらうための業務整理の場ですが、例えば代理店管理など複雑な業務についてお伺いすることで新機能開発に役立てたりしています。機能を作るにあたってはお客様からのヒアリングから得た情報は非常に重要視しています。

山下:業界の先輩・お客様など様々な方から知見をいただきつつも、自分たちで徹底的に考え抜くことで”Scalebase”をもっと成長させ、お客様への更なる価値発揮に繋げていきたいですね。

\\ご一読いただき、ありがとうございました!//

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