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みんなで、いきる。

「みんなで生きる」って、なんだろう。

それは多分、「誰かが、誰かの権利を奪ったりしないで、生きる」ということなんだと思う。
僕らは、知らない間にいろんな人を傷つけたり、いろんな人の権利を奪ったりしている。それは、繰り返していくうちにいつのまにか無意識になる。
最初は、心が傷んだかもしれない。最初は、少し落ち込んだかもしれない。だけど僕らは、いつだって身勝手だ。いつの間にか、自分が落ち込まないように、脳か心がその部分に蓋をする。自分を守るための機関が発達してくれたおかげで、生きていけるのかもしれない。だからといって、ほかの人を傷つけていいわけではない。

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2016年の春から鈴鹿市で小さな子どもがいるお母さんたちの居場所づくりを行なっているNPO法人「マザーズライフサポーター」さんのコンセプトワークなどのお手伝いをしている。
代表の伊藤さんは、一人目の子どもが生まれてから、しばらく子育てに必死だった。そうしているうちに、繋がっていたはずの、社会やいろんなつながりが目に見えなくなっていった。誰に頼っていいかもわからない中で、ひとりで子育て指南書を読んで泣いていた。

救ってくれたのは、やはり人とのつながり。

本当は、子育てこそ、「みんなで、いきる」ということが大切だ。
なのに、いつの間にか僕らは、子どもの権利を奪っている。お母さんたちが出かけたり、遊んだり、働いたりする権利を無言の中に奪っているのかもしれない。そんな風に思う。
みんなが、そうじゃない。そんなのは知っている。
だけど、その空気を作っているのは、きっと僕らなんだ。

電車や飛行機、レストランで泣いちゃった子どもをやそのお母さんに舌打ちをしたり、冷たい目で睨む。
子どもを預けてお母さんだけで遊びに行くなんて、私たちの時代ではあり得ない。
母親なんだから、家にいるのが当たり前。

だけど、少子高齢化の中で、子どもはたくさん欲しいよね。
って。なんだかしんどいね。

みんなで、生きよう。

想像力を働かせて、みんなで生きよう。
マザーズライフサポーターさんのコンセプトワークのお手伝いをする中で、ひとつのコピーを作った。

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「母になってよかった」があふれる社会へ

毎日、すみません
毎日、ごめんなさい

子どもが迷惑をかけて、ごめんなさい
さわいで、こわして、よごして、ごめんなさい

毎日毎日、すみません
子どもと 2 人で家にいれば、誰にも迷惑をかけない
だけど、そんなのあまりに寂しい
誰しもがそうやって、迷惑をかけてきたはずだ
私もあなたも

迷惑をかけない子どもを望むなんて変だ
休んで、頼って、時々立ち止まる

孤立育児の中にいるお母さんが、
今よりも楽しくなる未来を作り出す
それが、私たちの使命です

子どもを産んでくれて「ありがとう」といってほしい
だから私たちは、あなたに産んでくれて「ありがとう」をいう
全てのお母さんが、 「母になってよかった」、と笑えるために

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僕には、子どもはいない。だけど、甥っ子や姪っ子がたくさんいる。知り合いの子どももたくさんいる。その愛すべき子どもたちやその家族が生きにくい社会は、嫌だなと思う。

笑ったり、泣いたり、怒ったり嬉し泣きしたり疲れたら立ち止まったり、遊びにいったりする。そんな当たり前を当たり前にするために。

僕らは、みんなで、生きていく。

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