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同じ労働・能力でも、年収に差がつくのはなぜ?たった1つの理由。

これを書いている2023年3月現在において、最新の総務省統計局の2021年度のデータを見てちょっと驚きました。
思った以上に日本の労働力が安く企業に買われているな、と。

男女合わせて、日本国内の正社員のうち、実に 64.1%の人が年収500万円未満なのです。

男女別で見ると、男性では約5割、そして女性では約8割が500万円未満。

女性については一番多い年収の階層が200万〜299万円 で27%と、300万円未満の人が一番多いという事実。

繰り返しますが、これは「非正規」ではなく「正社員」についてのデータです。

正社員における年収別の割合(男性)
正社員における年収別の割合(女性)

半分以上の人が年収500万円未満で毎日、魂を削って仕事している。

企業が労働力を買い叩いていることが読み取れますね。

なぜ「労働力を買い叩いている」と言い切れるかというと、

同じ労働・能力でありながら
A社では年収800万円で雇うような人を
B社ではたった500万円で雇っているというケースを何度も見ているからです。

そして、労働者自身も、それを受け入れてしまっている。日本では年収交渉をする人は少ないのも影響しているのでしょう。
これじゃぁ、企業の思う壺ですよね。

別の言い方をすれば、
今、年収500万円の人も場所を変えれば
年収800万円になれる、と言うことです。

事実、
私が採用をしてる中でも
年収600万円だった人が1200万円で採用されることが何度もありました。
私自身の転職においても、年収600万円しか提示しない会社もあれば、私の能力に1200万円の価値をつけてくれる会社もありました。

この違いってなぜ生まれるのでしょうか?
能力の違いでしょうか?

いいえ、提供する能力は同じものです。

では、この差は何から生まれているのか。

それは「その企業のその職種に対する価値観の違い」と企業の「財力の差」です。

つまり、
・あなたの能力、スキル、経験に、より高い価値をつけてくれる場所があるということ
・「能力=年収」ではなく、年収はあくまで企業の財力や価値観に左右されるものでもあるということ
・今のあなたの経験、スキルですでに高く買ってくれる場所があるということ

です。

私自身の話をしましょう。
当時、人事部の社員として、労務管理や福利厚生の業務もするなかで、採用の仕事もやっていました。
人事部長が6ヶ月かけても進まなかった14名の営業職の採用を入社後1ヶ月半ですべて採用し終えました。

その頃は業務として当たり前のことをやっていただけで、そこにそんなに価値があるとも思っていませんでした。
当時の私の給料は480万円です。

ところが、この採用実績に、人材紹介会社は780万円の価値をつけてくれました。

つまり、
場所を変える、
的を射たアピールポイントを伝える

だけで、能力への価格(年収)は変わるのです。

「たった300万円しかもらっていない。でもこれが私の価値だから仕方ないよね・・。」

なんて思っているとしたら、それは大きな間違いです。

ただの庶務をしていた人が、
「自分は人のサポートをすることが好き」と気づき
「人のサポートをしつつ年収も高い仕事」を目指した結果、大手企業の秘書の仕事が決まり、
派遣から年収600万円の正社員になったケースもあります。

すでにある経験の中で、「これは!」というものが誰にでもあります。
そして、その経験やスキルを求めている会社に正しくアピールしていく、

それだけで年収をアップさせることは可能です。

まだ年収アップを臨めるほどの実績やスキルがない、と思うのであれば、
今いる場所で「何ができるか」を考えて、少しずつ経験やスキルを足していけばいいのです。

私は転職歴が多いから…
事務しかやったことがないから…

だから年収300万円未満でも仕方がない
と思う必要はありません。

もちろん、年収が低くてもその会社が好きでそこにいる、と言う人もいるでしょう。
それはそれで素敵なことだと思います。

ただ、あなたが年収アップを望みながら、何か諦めや悶々としたものを感じているとしたら、
今の自分のスキルや経験を棚卸するとともに、視野を広く持ち、より高く評価してくれる場所を探してみるのもいいと思います。

誰でも、特別なスキルや重宝がられる経験を持っています!
それを正しくアピールしていきましょう。



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