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プロジェクトをマネージメントしよう(中編)

▼前編のあらすじ
マネージメントは実力だけではなく運とタイミングもあるので、チャンスがあれば挑戦して欲しいです。なぜならマネージメントで得られるメリットは大きく3つあるからです。
メリット1:思考がタスク→プロジェクトに変わる
メリット2:自社がビジネスパートナーとなる(自社のプラットフォーム化)
メリット3:お客さまでの評価と自社の評価のズレが解消される(評価の循環)

ひとつめのメリット「思考がタスク→プロジェクトに変わる」によってプロジェクト思考に変わることで、ミスったときにタスク思考だと悲壮感しかありませんが、それが楽観的になれたりします。

▼メリット2:自社がビジネスパートナーとなる(自社のプラットフォーム化)
繰り返しになりますが、SESのビジネスモデルは、お客さまへサービスを提供してその対価としてお金をいただいてます。マネージャーとしてお客さまへ提供する対価は、シンプルにプロジェクトを成功させることだと思っていて、その目的を達成するために、自分の脳みそと、身の回りのリソースをフル活用することになります。まず見積もりしてボリューム(工数)が決まるとプロジェクトの体制を作っていくのですが、そこで登場してくるのが自社の営業です。

▼自社の営業がビジネスパートナーとなる
上流フェーズでもお客さんから増員依頼をいただき営業に連携して技術者を提案することがありますが、それとの違いは「思考」と「営業との距離感」です。上流フェーズの場合は、相手にボールを投げて(情報連携して)やることやっている感があるので、仮に結果がコミットできなくても仕方ないよねで済まされる雰囲気があります。その理由はおそらくタスク思考であるため、技術者をアサインできなくても、自分のタスクに直接影響しないからでしょう。
・お客さま→ボール(増員依頼)→社員→ボール→営業→ボール→営業コミュニティ→該当者なし

マネージャーの場合は、プロジェクト思考であるため、仮に技術者がアサインできなかった場合は、ブーメランで自分に返ってきてプロジェクトに悪影響を及ぼすため、何としても技術者をアサインさせないといけません。そんなプレッシャーを共有してくれるのが自社の営業で、技術者のアサインや契約交渉だけでなく、ときには相談相手になってくれたりと頼りになる存在であるため、それが自社の営業をビジネスパートナーと表現する所以です。
・社員→ボール(案件情報)→営業→ボール→営業コミュニティ→ボール→営業→ボール→社員

▼ビジネスの観点で社員と営業と会社がフラット化していく
自社の営業をビジネスパートナーとして業務を進めていくと、営業との関係がいつしかフラットになり、ここからは僕の憶測になるのですが、さらに実績を積み上げていくと、それなりに自信もついて、会社との関係もフラットになると思ってます。ここで使っているフラットという言葉の意味ですが、あくまでビジネスの観点であり、雇用形態は経営者と労働者の関係であることをご了承ください。

僕らは、ビジネスの観点で、社員、営業、会社がフラット化したときに、自社が「どこよりも信頼のおけるプロジェクトの体制作りのプラットフォーム」として認識することになると思ってます。

▼プラットフォーム化が強みとなる
僕は2019年の春に自社の全社員に向けてプレゼンを行い「これからはSNSが浸透して会社の枠が溶けて、技術者どうしがダイレクトにつながっていくから評価(フォロワー)を増やしていきましょう」って話をしました。あれから1年経ち、今までテレビで活躍されていたお笑い芸人さんたちがYouTubeに続々と流れてきたように、どんどんSNSは社会に浸透して個人の発信力が強くなり、コロナショックで少し先だと思っていたリモートワークが一気に会社に導入されて、ワークスタイルが様変わりしています。リモートワークが期間限定でなく一般的になると、お客さまからダイレクトに案件を受注する自社の社員が出てきても不思議ではないですし、そのときにプラットフォーム化されている会社は強いと思います。

▼メリット2のまとめ
僕の肌感ですが、自社の営業は、僕らとベクトルを合わせてくれるので、心強いビジネスパートナーとなってくれています。またプロジェクトの体制作りの部分を切り出して営業に依頼することで(プラットフォーム化)、僕が技術者を探すことなく(ときには僕も探しますが)、プロジェクト管理の業務に集中することができます。

あと、SNSやリモートワークによって技術者のスキルが可視化されていくので、会社の枠を飛び越えて実力のある技術者にダイレクトに案件が集まってきたときにプラットフォーム化されている会社は強いでしょう。そして僕らはそのような未来をイメージして、スキルを磨き、SNSのフォロワーを増やしておくのもアリだと思います。

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