6/7~6/13

6/7~6/11

異動先で最初の月次決算で、新しい業務を覚えるのに追われてやや疲れる。とはいえ業務量としては大したことなく、定時ダッシュ退社ができない程度の至って健康的な残業量だ。

劇場版シン・エヴァンゲリヲンの新規編集版がこの週の土曜から公開され、Qの前日譚漫画つきおまけパンフが配布されるというニュースに騒然となる。映画館の営業自粛明けにキャメロット、レヴュースタァライト、ポンポさん、ハサウェイに加えてエヴァが参戦してしまい、7/16からは細田守監督の新作も待ち構えている。今、日本の映画館を支えているのはアニメ作品といっても過言ではない状況。エヴァも2回目だしスルーしてもいいかと思ったが、来場特典が強い。

中国では若い頃からの受験、就職戦争や朝9時から夜9時まで6日間の労働に疲弊して、出世を諦め結婚も子供も諦め、家で横たわっているような(比喩らしいが)生活を選ぶ若者が増えているという記事が話題になっていた。

朝9時から夜9時を6日間というのは普通の人が狂いはじめるには絶妙な労働時間に思える。四半期に一度だけ12日間連続出社し、労働時間も朝9〜夜9時あるいはそれ以上の我が社もメンタルを病んでしまう人が多い。四半期に一度でもそうなのだから、996が延々と続いたら駄目になる人も多いだろう。

そういえば、先週から「社畜が異世界に飛ばされたと思ったらホワイト企業だった」という漫画を全巻買いしてしまい、読んでいる。youtubeで宣伝漫画を公開していてツボにハマってしまった。

前職でブラック企業根性が骨の髄まで染み付いた主人公が、冗談みたいな手当や制度を完備した会社に転生気味に入社して、ひたすら混乱をきたす話だ。が、登場するホワイト企業もブラック企業もどちらも実際にありえないラインでありえそうな社風なのが絶妙である。こうしてみると転職と異世界ファンタジーって似たタイプの話なのかもしれない。今まで評価されなかった能力が転職先で開花するルサンチマンな感じが異世界ファンタジーっぽい。ただ、この漫画の場合無双するのは主人公というよりホワイト企業の福利厚生なのだが。

一方でジェフ・ベゾスやアマゾンの経営戦略についての本を読んでいた。

顧客満足を追求し低価格やサービスの質を追求し、AIドリブンな事業の効率化を図って価格転嫁しスケールメリットを拡大していく。さらに得た利益をテクノロジーに投資して正のサイクルを回していく。一方で、末端の倉庫労働者は冷遇され、コスト削減の果てには労働者自体をロボットに置き換えてしまうだろうという話があり、その流れはアマゾンがやらなくても他の企業がやるだろうという話だった。

テック文化に身を任せれば長い目で見て世の中は良くなっていくんだという人がよくいるが、目を細めて遠い未来を見る一方で、近くに這いつくばった人を見ないようにしているだけではないかと思うことがよくある。

6/12

結局、エヴァ新劇場版の2回目を見に行く。

追加修正パートは初号機対13号機のバトルがリファインされたところだろうか。あそこは動きがチープに見えたのが良くなっていた気がするが、あのチープさも演出だと思っていたのでこちらの解釈が捻れていたことになる。

あと戦闘パートのカメラワークが良くなっていた気がするし、シンジとゲンドウのパートがわかりやすくなった気がする。ラストの宇部新川のシーンも補正がかかっていた気がする。

ただ初回で見逃していたことを2回目で再発見したという可能性もあるので定かではない。

おまけ冊子についていた描き下ろしイラストもよく、2回目でも普通に楽しんでしまった。楽しんだ勢いでTwitterに久しぶりにエヴァ関連のフリートを投稿するが、視聴者ゼロで、俺氏、インターネットの影響力ゼロであることを再認識させられてしまう。

6/13

RIZIN28を見る。朝倉未来VSクレベル・コイケというカードを見て、喧嘩屋から成り上がったyoutuber格闘家VS出稼ぎブラジル人が日本に作ったブラジリアン柔術コミュニティから生まれた日系BJJファイターという図式を思いつくのは容易だろう。

もっと言えば朝倉未来は現代風ヤンキーがyoutuberという今風の文脈に乗り、かつ自己啓発、ビジネス書的な成り上がりストーリーで人気を得た現代的な日本の人気者であるのに対し、クレベル・コイケは日本の不況や派遣切り、外国人差別に怯えながら、日本社会のひずみを生き延びてきたサバイバーである。

今の日本を象徴する対象的な二人の対決のはずだが、思っていたよりもこうしたアングルの煽りがすくなかった印象だ(試合前のPVで触れられたくらい)。そういう自分もこの記事を読んで気づいたんだけど。

結果、クレベル・コイケの見事な逆転一本勝ち。朝倉未来が途中まで一方的に支配していたのにクリンチ際で肘を貰ったり、圧力に引いてコーナーに詰まってしまったりミスで自滅してしまった感もあるが、コイケの正当な勝ちであることに違いはない。

朝倉未来が取りこぼしたというのは一面的な見方で、今の社会状況を鑑みるなら、出稼ぎブラジル人が静岡に作ったブラジリアン柔術コミュニティから生まれた選手、クレベル・コイケが日本のメジャーMMA団体で初めてタイトルを取った日、ということの方を強調するべきではないだろうか。


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