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LiD/APDとカクテルパーティー効果

カクテルパーティー効果って?

聞きなれない言葉で私も最初は なんの事やらわかりませんでした。

カクテルパーティー効果とは多くの音の中から、自分が必要としている情報や重要な情報を無意識に選択することができる脳の働きのことをいいます。 これは1953年にイギリスの認知心理学者のコリン・チェリー によって提唱され、音声の選択的聴取、選択的注意とも呼ばれています。
(出典 Wikipedia)

LiD/APD当事者とカクテルパーティー効果


このカクテルパーティー効果という脳の働きが私には欠如しています。
居酒屋や大人数での談笑などの場では言葉が聞きとれません。
何か話しているのは聞こえているのですが内容を音や声の中から拾えません。
たくさんの音と声が混ざってしまって、「誰が誰に話しかけているのか」「なんの話題で盛り上がっているのか」さっぱり分からないのです。
周りの人は話を理解して会話を楽しんでいるのに 私だけ置いてけぼり。
けれど、場を白けさせないために ニコニコ聞いています。
盛り上がった時は一切に笑ったり、眉をひそめて話してる時は私も真剣な顔をします。
周りの人の顔色を伺いながらその場をやり過ごす。
なるべく話を聞き取ろうと頭は勝手にフル回転しているので自宅に戻った時はどっと疲れが出て倒れ込んでしまうほどです。

APD当事者の方々は同じ様な経験をされているのではないでしょうか?
お子さんだとお友達と会話が成立しないで寂しい思いをしたり
私の経験からすると仲間はずれにされたり
社会人は会議の場が苦手 
賑やかなお店での接客が難しい
飲み会の場に居ずらい
など悩みがあるかと思います。

何となくあいずちを打ってやり過ごすけれど、後からその話題に触れられて「聞いてなかったのか」と責められたり

APD当事者は悩みが尽きません。

私は長年APDの症状と付き合ってきたので 「何となく」で会話を成立させています。
でも職場だとそれでは困りますので転職は何度かしました。

今は恵まれた環境に居ますが 辞めたくても辞めさせて貰えなかったり お客様からクレーム来たり等 なかなか大変な経験はしています。

私なりの対処法

雑談の場合は 口元を見て話しているだろう方の目(方向)を見て頷く
(マスク生活になってから難しくなりましたが)
ひたすらニコニコする
周りの反応を見て同じ反応をする
意見を求められたら「そうですね〜難しいですよね〜」で濁す
怒られたら「実は耳が悪くて聞こえにくい時があるのです」と申し訳なさそうに言う(聞きとれないは通じないor相手が悪いと感じさせることが多いので)

APDの症状だから自分は何も悪くないのですけど「聞きとれない」は健聴の方からしたら理解しにくいので訝しげにされたりイライラさせたりしますから穏便に済ませるには下手に出ることが多いです。

現状を変えたい

カクテルパーティー効果が欠如している
たくさんの音の中から必要な音を選択出来ない

ならば自分からその場を離れるか合理的配慮を求めるしかない

学生でも社会人でも合理的配慮をして頂くにはそれなりのプレゼンが必要になります

*診断書を提出する
*自身のトリセツを作って配布する
当事者交流会に参加するとそれぞれ色々な方法があるのだなと 勉強になります。

社会人になってからの私は転職を選びました。
接客が好きなので今でも飲食店で働いて居ますがキャパが小さくBGMも小さい お店です。
調理の音、洗浄機の音の影響がある場所には配置して頂かないようにしています。(これには精神的にキツイ過程があるのですがまた今度)

★リーフレットを紹介させていただきますのでご活用されてみてくださいね。

岡山大学病院耳鼻咽喉科
片岡裕子先生 編集のAPD当事者への理解と配慮を分かりやすく説明したリーフレット(こちらは印刷して学校や職場へ提出して良いそうです)

https://drive.google.com/file/d/1hg4-tr43VGhDKPbdPQ6Ae4-3xYqyw32L/view?usp=drivesdk


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