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親友の珍言集 No.8


数年前の大晦日、親友が除夜の鐘をついてみたい、とせがむのでお寺へ参った。

新年早々に縁起の良いことをして気分も良く、このまま県道まで歩こうということになり、小さな用水路に沿って歩いていると、ふと親友がつぶやく。

なあなあ、あの建物、、ゾッとするなあ、、、

彼女の怪しく篭った小声。そして、その視線の先へ目を向けると、かつては病院か何かのような廃墟が、、、田んぼの広がる農地の先にヌッと立っているのだ。

一瞬鳥肌が立ち、立ちすくんでしまった! そして、ハッと気がつくと何も言わないで、親友はもう数メートル前を歩いていた。なんとも言えない感覚に襲われ、追いつこうと必死に走り出した私。もう怖くて怖くて、、

待って待って〜〜〜無我夢中で走る。

すると、親友が大声で、


おいっ!! こらぁ〜! お前が待て!!!

後ろから? 親友の声が、、?? あれ?

え???

気がつくと、私は凄い勢いで突っ走り、親友を追い越していたようだ、、。


本当にアホよなあ、、オタクは! 新年からこれじゃから、

、、、笑いながら追いついてきて、爆笑。


師走が近づくと、親友との年越しが楽しみになってくる。そして、いつもこの話を思い出して大笑いをするのだ。

笑う門には福来たる、だよね。

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